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IT導入補助金を活用してM&Aを成功させるポイント
2022.08.29 | 事業承継

IT導入補助金を活用してM&Aを成功させるポイント

M&Aの経営統合段階において、経営資源の共有化を進める作業のひとつに「情報システムの統合」があります。各社の経営に関する基幹情報を効果的に活用することが、M&A後の事業運営を左右する重要なポイントといえます。本コラムでは、M&Aにおける情報システムの統合に活用できる補助金についてお伝えします。

M&Aの経営統合段階において、経営資源の共有化を進める作業のひとつに「情報システムの統合」があります。各社の経営に関する基幹情報を効果的に活用することが、M&A後の事業運営を左右する重要なポイントといえます。本コラムでは、M&Aにおける情報システムの統合に活用できる補助金についてお伝えします。

情報システム統合の重要性

情報システムの統合とは、経営資源と言われる「ヒト・モノ・カネ・情報」など各社が管理・運用してきた仕組みを一元化する作業をいいます。M&Aの目的の一つには、経営資源を増大させ事業を拡大する効果を期待することがありますが、この統合がスムーズに進まない場合、戦略の策定や実行に支障をきたす恐れがあります。情報システムの統合は、事業運営において重要性の高い作業といえます。

システム統合の手法には、「新たなシステムを構築する」「どちらか一方のシステムに統一する」「双方の異なるシステムを連携する」の3パターンが考えられます。この中から事業運営に最適なITツールを選定しますが、それぞれにメリット・デメリットがあり、システム統合を開始する前段階から、慎重に調査と検証を進める必要があります。

情報システムの統合を成功させるポイントは?

①情報システム統合の目的の明確化

システム統合作業は、M&A後の経営戦略に則って経営資源管理の一元化を行う必要があります。新たなビジネスの創造など中長期的な経営戦略を踏まえ、その実現を見据えたプロセスを具体的にイメージすることで、既存の情報を取捨選択する判断軸を確立でき、統合作業を効率的に進めていくことが可能になります。

②スケジュールに余裕を持たせる

システム統合作業には、現状調査に始まり、管理方法の検討、ITツールの選定・カスタマイズ、データコンバート、システムテストなどの動作検証、操作研修など多くの工程があります。スムーズなシステム導入には、各段階でそれぞれ不具合なく進めなければなりません。
例えば、期日だけを定めるような計画とした場合、前工程での作業が遅延すれば各種テストによる検証が十分に行われず、本稼働後に不具合が発覚する、ということが想定されます。システム統合を行うためには、企画段階や要件定義段階などの上流工程で十分な検証を行い、そのうえで余裕のあるスケジュールを立てる必要があります。

③専門家の知見を活用する

社内にIT部門を有している場合を除き、従業員だけでシステム統合を行うのは無理があります。システム統合にはITコンサルやシステム会社などの専門家の力を借りることをお勧めします。
企画段階から統合完了後のアフターサービスまで伴走いただくことで、統合手法の検討をはじめ、各段階で発生する課題の解決方法についてアドバイスも得られ、統合作業を安全に進めることができます。

以上のように、M&A後の情報システムの統合には、社内人員の労力に加え、ITツールの導入費用や社外の専門家活用など、十分な予算が必要となります。しかし、買収等に多大なコストを投入した直後であることから、予算に限りがある時期でもあります。そこでご紹介するのが、「IT導入補助金」の活用です。

IT導入補助金を活用するメリット

IT導入補助金は、正式名称を「サービス等生産性向上IT導入支援事業」といいます。「生産性向上」とあるように、業務効率化を目的としてITツールを導入する事業者に対して、国がその経費の一部を補助する制度です。IT導入補助金を活用するメリットには、以下のようなものがあります。

①導入にかかる費用を低減できるメリット

情報システム統合に用いられるITツールの費用の相場は、クラウド技術の普及によって低下傾向にあるものの、基幹ツールを導入する場合には、数百万円から数千万規模の投資となります。IT導入補助金では、最大450万円まで交付を受けられますので、システム導入費用の負担を軽減できるメリットがあります。

②専門家を活用できるメリット

IT導入補助金では、国から認定を受けた「IT導入支援事業者」によるサポートが求められています。この「IT導入支援事業者」には、以下のような役割が求められています。

  • 申請者に対し、適切なITツールの検討から提案、導入とアフターサポートを実施すること
  • 申請者にとって生産性の向上効果を最大限引き出すことを支援すること

システム統合を行うノウハウも有している導入支援事業者もありますので、M&A後の情報システム統合作業をスムーズに進められる可能性が高まります。

IT導入補助金の特設サイト(https://www.it-hojo.jp/)には、応募資格や対象経費、IT導入支援者の情報が公開されていますので、確認のうえ、申請を検討してみてはいかがでしょうか。

 ツグナラを運営しています株式会社サクシードは、M&Aを含む経営資源引継ぎ支援に加え、IT/DX導入とIT導入補助金のアドバイスや補助金を含む公的施策活用相談、資金調達支援まで、ワンストップでサポートを行っています。ぜひお気軽にお問い合わせください。

押山 健司
Writer 押山 健司
押山 健司
Writer 押山 健司
執行役員 公的支援責任者  
JMAA認定M&Aアドバイザー
栃木県田沼町(現 佐野市)出身。大原簿記専門学校 札幌校卒業後、
宇都宮市内の税理士法人に就職し14年間勤務。
退職後、IT企業の経営管理部門にて、財務・労務・税務・人事業務のほか、マネジメントシステム(ISO9001・プライバシーマーク・ISO27001(ISMS))の運用と新規認証取得(ISMS)に携わる。
中小企業においても経営管理業務の強化の重要性を感じ「中小企業診断士」の取得を決意、1次試験合格を機に、より多くの中小企業の支援に尽力したいと考えるに至り、現職へ転職。財務・会計をはじめ補助金申請のスペシャリストとして活動している。

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