栃木・大田原市
栃木 ・ 大田原市
次世代にも繋いでいける農業を。
株式会社前田牧場
牛飼いが人生そのもの。大田原市の生産農家として美味しいをお届け
経営理念
その農業は未来へつづく。
食べ物は命をつなぐ。
大切な、大切な、もとになるもの。
それは今も昔もこれからも変わらないはず。
だから私たちは、次の世代にもその次の世代にも『笑顔と健康』をお届けするそんな牧場でありたい。
代表者メッセージ
始まりは米農家から
元々農業を生業としていましたが、この辺り(栃木県大田原市奥沢)の農家の例にもれず稲作がメインで、牛は数頭飼っていた程度でした。最初、父から引き継いだのは5町(1町:約3,000坪)ほど、今は畑も含めて50町くらい、米、野菜や飼料作物などを耕作しており、稲作も今でも続けています。会社として創業したのは2007年(平成19年)3月です。>
減反政策を機にホルスタイン肥育へ転換、事業拡大
1970年代に減反政策(米の生産調整を図るため,稲作の作付け制限を行なうこと)が始まったことをきっかけに、牛の飼育頭数を増やしていきました。ホワイトビール(ミルクだけ給与した子牛)や和牛肥育も挑戦しましたが、回転が早く疾病も少ないホルスタイン素牛からの肥育に辿り着きました。米作りと並行して牛を飼うという条件にも適っていました。また、視察で出会った北海道の育成農家さんの影響も大きく、よく電話をしたり、お互いを行き来して経営や飼育について多くを教えていただきました。この出会いがなければ今の牧場は無く、感謝しかありません。
また、規模の拡大には国の補助金を活用させていただきました。今と違って昔は補助金の窓口や申請についての情報を得ることが難しく、いろいろな場所に自分で足を運び相談をして、やっとの思いで申請ができ、ホルスタインを肥育するための牛舎を建てました。それからは、北海道の育成農家さんが送ってくださる素晴らしい素牛を基盤に、徐々に増頭することができました。
獣医師免許を取得した次女が戻ってきて、一緒に働くようになったのはここ12年ほどです。ちょうど経営も大変な時期に戻ってきてくれたので助かっています。長女は直営の精肉店を担当、和牛とは違う赤身肉の切り方や熟成肉の勉強など、独自の路線で販売を広げようとしています。
チャレンジし続ける日々
2019年6月より子牛を育成しようということになりました。同時に交雑種の導入も決めました。那須塩原市の家畜市場より1頭の交雑種子牛を購入し、私自身としてはおよそ50年ぶりの新たな大きな再チャレンジの始まりです。ミルクはどうしようか、小屋はどう作ればいいか、スタッフ全員で試行錯誤しながら育て始め、ようやく昨年末(2020年)から、少しずつですが無事出荷できています。
考えてみれば那須地域は北海道に次ぐ酪農地帯ですし、地元の酪農家さんで生まれた子牛を私たちが地元で肥育し、地元のお客様に提供したい、という思いも、育成への取り組みの後押しとなりました。牛の主食である稲わらや飼料稲などもふんだんに手に入る地域で、子牛たちも驚くほどよく食べてくれます。霜降りよりも増体よりも、とにかく牛を健康に育てたいというのが私たちの肥育の信条です。
今は牛の堆肥を利用した野菜の生産に関しても、改めて注力しているところです。野菜も生き物ですので、目をかけてやり、健康においしく育てることが喜ばれる農作物を作る秘訣だと感じています。
また、10年以上前になりますが、知り合った研究者のかたと一緒に試行錯誤の末、水を還元状態にする装置を作りました。この研究者の方との出会いも私にとって非常に有難いものでした。牛の鼓脹症も減り、牛舎内の臭いやハエの発生も軽減できています。堆肥の仕上がりも良くなりました。牛にも環境にも良いことなので、続けていきたいと考えています。
日常会話で思いを共有
スタッフとは、休憩時間に皆で雑談をしています。会議や経営理念を話すのも必要ですが、どちらかというと組織風土や文化として伝わる日常の会話を大切にしています。牧場で作った農作物を自分の家に持ち帰って料理して、今回のほうれん草は葉っぱに厚みがあったとか、ゴボウが柔らかくてすぐ煮えたとか、オリジナルのレシピとかハンバーグの焼き方とか色んな話で盛り上がります。気軽に話ができる規模、みんなからの意見をもらえる環境が丁度いいと考えています。同じ思いを持つことは容易ではないですし、ウイルス感染防止対策で社内会食もできていない状況ですが、これからも一体感は大事にしたいです。
ほかの会社でもそうでしょうが、私どもにも色々な方が入社します。昔酪農家だった方、銀行勤めをやめて農業に飛び込んだ方、社会福祉の勉強をした方、とにかく牛が好きすぎる方、農業機械に目が無い方、食品関係の営業さんだった方。みんな、自分の得意なスキルを存分に発揮しながら、作業や部門の違いを乗り越えて全員で農業ができれば、最強のチームだと思っています。
牛への感謝の気持ちを忘れず
牛は、私の人生そのものです。畜産業は基本、休みはありません。自分が体調が悪くても、牛たちにご飯をあげなければならない。その代わり、米や野菜も、人もそうですが、生き物は目をかけてあげた分だけ成長してくれる。飼育が出来ずに手放さなくてはいけなくなったり、たくさんの失敗と挫折もありましたが、それに挫けずチャレンジし改善し、一緒に成長してきたと感じています。地域や資源を繋ぐ役目も果たしてくれる、牛は素晴らしい生き物だとつくづく思います。これからも牛にも人にも感謝の気持ちを忘れずに経営をしていきたいです。
私たちのこだわり
良質な粗飼料で牛を健康に育てる
牛の主食は草です。ここ栃木県北部は田んぼが多く、米も美味しい地域なので、牛の飼料となる稲わらが豊富に集まります。また、飼料専用の稲もあり、牛が美味しく食べられるよう改良されています。自社で田畑もあり飼料作りをしますが、近隣の耕種農家さんも協力してくださっています。もちろん堆肥は田畑に還元。良い土壌で丁寧に作った飼料のおかげで、牛は胃が健康に、体が丈夫に育ちます。
牛の健康管理を行うのは、専属の獣医師です。治療よりも牛を病気にさせないこと、ストレスを与えないことを意識しています。飼育はシステム化にこだわらず、飼育するスタッフの感性を大切にし、愛情込めて育てています。
農業、畜産業を続けるために
牛をたくさん飼うということは、堆肥もたくさん出るということで、堆肥の処理をどうスムーズにするかを常々考えてきました。お米については、人が食べられないワラを牛が食べてくれるので、堆肥を田んぼに返すのが最適です。自分たちは耕種農家でもあるので、田畑に返したときに土が良くなることを第一に考えて、手間暇かけて堆肥づくりをしてきました。牛の敷料として、産業廃棄物であるバーク(杉の樹皮)を使うのも、土壌に良いことや牛の環境にも良好なことが理由です。牛の堆肥は捨てるものではなく価値あるもの。そう考えれば、すべての資源の循環が良くなり、継続的で持続的な農業が自然と確立できるものだと思っています。
私どもの堆肥を使うと、化学肥料や農薬を減らした上で美味しい作物ができるということは自社で実証済みで、近隣の畑作農家さんも大いに利用してくださっています。さらなる利用や流通を考え、牛ふんをペレット化する機械も導入しました。最近はまた国を挙げて、畑作への転換が推進されています。ぜひ畜ふんを有効に活用していただきたいと思っています。
最近は、SDGs推進の取り組みの一つとなる農研機構さんの牛飼料試験の実証を私どもで行いました。牛の飼料中のアミノ酸のバランスを整えて、排泄される温室効果ガス(二酸化窒素)量を減らすという試みです。実証は順調に進み、牛たちにも悪影響はなく安心といったところです。現在は生産ベースに乗せようと計画中で、こういったチャレンジも積極的に進めています。
良質な粗飼料で牛を健康に育てる
牛の主食は草です。ここ栃木県北部は田んぼが多く、米も美味しい地域なので、牛の飼料となる稲わらが豊富に集まります。また、飼料専用の稲もあり、牛が美味しく食べられるよう改良されています。自社で田畑もあり飼料作りをしますが、近隣の耕種農家さんも協力してくださっています。もちろん堆肥は田畑に還元。良い土壌で丁寧に作った飼料のおかげで、牛は胃が健康に、体が丈夫に育ちます。
牛の健康管理を行うのは、専属の獣医師です。治療よりも牛を病気にさせないこと、ストレスを与えないことを意識しています。飼育はシステム化にこだわらず、飼育するスタッフの感性を大切にし、愛情込めて育てています。
農業、畜産業を続けるために
牛をたくさん飼うということは、堆肥もたくさん出るということで、堆肥の処理をどうスムーズにするかを常々考えてきました。お米については、人が食べられないワラを牛が食べてくれるので、堆肥を田んぼに返すのが最適です。自分たちは耕種農家でもあるので、田畑に返したときに土が良くなることを第一に考えて、手間暇かけて堆肥づくりをしてきました。牛の敷料として、産業廃棄物であるバーク(杉の樹皮)を使うのも、土壌に良いことや牛の環境にも良好なことが理由です。牛の堆肥は捨てるものではなく価値あるもの。そう考えれば、すべての資源の循環が良くなり、継続的で持続的な農業が自然と確立できるものだと思っています。
私どもの堆肥を使うと、化学肥料や農薬を減らした上で美味しい作物ができるということは自社で実証済みで、近隣の畑作農家さんも大いに利用してくださっています。さらなる利用や流通を考え、牛ふんをペレット化する機械も導入しました。最近はまた国を挙げて、畑作への転換が推進されています。ぜひ畜ふんを有効に活用していただきたいと思っています。
最近は、SDGs推進の取り組みの一つとなる農研機構さんの牛飼料試験の実証を私どもで行いました。牛の飼料中のアミノ酸のバランスを整えて、排泄される温室効果ガス(二酸化窒素)量を減らすという試みです。実証は順調に進み、牛たちにも悪影響はなく安心といったところです。現在は生産ベースに乗せようと計画中で、こういったチャレンジも積極的に進めています。
サービスの特徴 | 前田牧場の赤身牛
-サービスの特徴-
前田牧場の赤身牛
大田原ブランドとして認定をいただいております「前田牧場の赤身肉」は、肉用のオスのホルスタイン牛です。酪農家さんで生まれ、メスは搾乳するのに酪農家さんに残りますが、オスの子牛は私たち育成・肥育農家が引き取り肥育します。育ちがよいので肥育期間が短く、低価格帯であり、本来は国産肥育牛として非常に優秀なはずですが、ここ数年はどんどん頭数が減少しており、このままでは希少な牛になってしまうかもしれません。
ホルスタイン種は肉の中に脂肪が付きにくく、その牛肉は赤身の旨味をダイレクトに味わうことができます。クセも少ないため、お子様からお年寄りまで幅広く好まれております。霜降りが少ないため熟成にも向いており、ナッツのような香ばしい熟成肉は柔らかく、味付け無しでも美味しく召し上がれます。
大田原ブランドとして認定をいただいております「前田牧場の赤身肉」は、肉用のオスのホルスタイン牛です。酪農家さんで生まれ、メスは搾乳するのに酪農家さんに残りますが、オスの子牛は私たち育成・肥育農家が引き取り肥育します。育ちがよいので肥育期間が短く、低価格帯であり、本来は国産肥育牛として非常に優秀なはずですが、ここ数年はどんどん頭数が減少しており、このままでは希少な牛になってしまうかもしれません。
ホルスタイン種は肉の中に脂肪が付きにくく、その牛肉は赤身の旨味をダイレクトに味わうことができます。クセも少ないため、お子様からお年寄りまで幅広く好まれております。霜降りが少ないため熟成にも向いており、ナッツのような香ばしい熟成肉は柔らかく、味付け無しでも美味しく召し上がれます。
サービスの特徴 | ファーマーズカフェ
-サービスの特徴-
ファーマーズカフェ
公認の前田牧場の赤身牛が買えるのは、栃木県大田原市若草にある直営店、ミートショップとファーマーズカフェです。
ミートショップでは赤身牛に最適なカットをお客様にお勧めできます。ドライエイジングビーフ協会にも所属し、牛肉の熟成も自社でおこなっております。骨付きや塊肉、さまざまな食べ方のご提案もできますので、牛肉好きの方はぜひご相談ください。
ファーマーズカフェはひつじ珈琲さんとのコラボ店として、2021年3月にリニューアルオープンしました。ハンバーグやステーキ、牛丼など、前田牧場の赤身肉を使ったメニューと、ひつじ珈琲さんこだわりのハンドドリップコーヒーをお楽しみいただけます。定番で根強い人気のレトルトビーフカレーも購入できます。
公認の前田牧場の赤身牛が買えるのは、栃木県大田原市若草にある直営店、ミートショップとファーマーズカフェです。
ミートショップでは赤身牛に最適なカットをお客様にお勧めできます。ドライエイジングビーフ協会にも所属し、牛肉の熟成も自社でおこなっております。骨付きや塊肉、さまざまな食べ方のご提案もできますので、牛肉好きの方はぜひご相談ください。
ファーマーズカフェはひつじ珈琲さんとのコラボ店として、2021年3月にリニューアルオープンしました。ハンバーグやステーキ、牛丼など、前田牧場の赤身肉を使ったメニューと、ひつじ珈琲さんこだわりのハンドドリップコーヒーをお楽しみいただけます。定番で根強い人気のレトルトビーフカレーも購入できます。
ツグナラ専門家による紹介
担当専門家:株式会社サクシード 株式会社サクシードの詳細
お話をうかがうたび、前田社長、齋藤取締役のお二人からは肥育する牛に対する愛情の強さをひしひしと感じます。全国的にも珍しい肥育形態を取りながら、ただ生産するだけでなくブランド向上にも取り組む姿勢は単なる畜産業にとどまらない新しいモデルを開拓しています
会社概要
社名 | 株式会社前田牧場 |
創立年 | 2007年 |
代表者名 | 代表取締役 前田 昭 |
URL |
https://maedafarm.com/
|
本社住所 |
〒324-0017 |
事業内容 | 牧場部門 赤身牛(肉用ホルスタイン牛)肥育 2,500頭 杉バーク牛ふん堆肥製造・販売 15,000t/年 農業部門 稲作 23ha:コシヒカリ他 畑作 20ha:ブロッコリー、アスパラガス、ネギ、黒大豆、イチゴ他 |
事業エリア |
本社 |
ファーマーズカフェ |
公開日:2021/10/21 (2023/01/25修正)
※本記事の内容および所属名称は2023年1月現在のものです。現在の情報とは異なる場合があります。
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