栃木・宇都宮市
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福島 ・ 郡山市
長年続く黒字経営は
光陽エンジニアリング株式会社
企業の永続的な繁栄と社員の幸福を目指す電気設備工事事業者
経営理念
若さと独創性にあふれた全社員が一丸となって
日々新たな気持ちと親切心を持ちながら
お客様に最高のサービスを提供し
企業の永続的な繁栄と社員の幸福を目指し
地域社会へ貢献する
代表者メッセージ
創業経緯と会長メッセージ
我が社は、1961年(昭和36年)4月に福島県会津若松市にて送電線建設会社として創業しました。その後、1966年(昭和41年)に本社を会津若松市から栃木県宇都宮市に移転し、一般電気設備工事部門を設置し、送電線建設部門とともに会社を支える体制を整えました。
また、新規事業にも積極的に取り組み、コンピュータネットワークを始め各種情報通信機器設置工事を行う情報通信事業部、光触媒施工や建築物のリニューアル工事を行う建築事業部を次々に設置し、現在の4事業部体制を確立し、県内業界でトップクラスの企業に成長することができました。これもひとえに、多くのお客様、お取引先、協力会社をはじめとする関係各位の皆様のご支援、ご指導の賜物と衷心より御礼申し上げます。
我が社のモットーは「安全は全てに優先する」です。安全を最優先に高品質の施工をすることが、お客様への最高のサービスであるということを全員が認識し業務遂行を行っております。スローガンは「3C精神で未来に夢を!」を掲げております。3Cとは、「Challenge(挑戦)」、「Change(変革)」、「Create(創造)」のことです。
厳しい経営環境の中で、未来に夢のある輝かしい100年企業を目指して、全社員が自らの課題に果敢に挑戦し、人・技術・組織の変革をはかりながら、新しい価値を創造し、強靭な企業体質と盤石な経営基盤の確立をはかって邁進してまいります。
事業領域の拡大に伴い、2019年(令和元年)10月に社名を光陽電気工事株式会社から光陽エンジニアリング株式会社に改称いたしました。今後とも皆様方の一層のご指導・ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
企業の存続における経営者の役割とは
我が社は創業60年を迎えましたが、創業者が最初の30年、そして、私がその後の30年を引き継ぎました。引き継いだ直後は様々な問題に直面しましたが、修羅場を潜り抜け、先人や様々な方の知恵を拝借しながら経営してまいりました。三段跳びではないですが、創業者はホップ、私がステップ、そして次の世代にはジャンプが出来るよう準備をしなければいけないと思っています。そうすることで、次のジャンプは30年ではなく40年と考え、それにより創業3代で100年企業を実現してまいります。
私たちは現在で総勢160名の社員がおります。私が事業を継いだ時には80名でしたので、ちょうど倍の人数になりました。ここまで社員を増やせたのは、数々のビジネスモデルの転換を図ってきたからでもあります。創業当時は送電線鉄塔の建設が主力のビジネスでしたが、その後、電気工事部門を立ち上げ拡大してまいりました。経営スタイルは、常に「深化と探索」を心がけてやってきております。
今では2事業のM&Aを実施して既存の4事業に加わり、6事業体まで拡大し、資産も6倍になりました。ただ、既存の延長線上では未来はありません。カーボンニュートラルのように新たな時代の変化に対応していかなければならず、今後も、環境変化に対応できる人材などを探すことが重要と考えています。
私たちのこだわり
“お客様のニーズに応え、お客様に満足して頂くことにより適切な報酬をいただく”、と言う収益の確保が経営の基本であり、我が社の経営理念の神髄であります。
私たちの武器は技術力にあり、私たちは電気工事の技術を持ったプロの技術集団です。我が社の経営者は、次世代の新たな技術への取組みや、時代の変化にどう立ち向かうかを社内で発信しながら、技術者と一緒に方向性を考えています。そして、経営計画書の中で、我が社の技術力を生かした明確な事業方針と目標を設定し、また、その目標と実績の管理を毎月徹底して実施しております。これは、計画に反映されたお客様へのサービスは正しいのか、そして、そのお客様に満足して頂いているのかを把握するためには、重要なプロセスです。
経営幹部には、ケーススタディを交えながら社員と共に考え分析し、常に多方面から社員へ情報提供を図っていくことを促しています。増収増益にこだわらず、如何に右肩上がりに成長させていくか、時代の変化を意識しながら如何に経営環境にうまく適応させて収益を確保していくか等を考慮しながら、年度末に全事業の計画と結果を分析し、次年度の経営計画書に活かすようにしています。企業は、黒字経営を継続していくことにより、純資産が蓄積され、その収益の一部は次の事業にも投資ができ、又、社員の給与へ還元することによって、士気やモチベーションが上がって参ります。
今年の我が社の純利益は過去最大となり、その結果、社員への賞与も栃木県の水準をはるかに超え、又、上場会社の水準も大きく超えて支給することができました。これは、全社員が、お客様のニーズに応え、最高のサービスと価値を提供し、応分の報酬をいただいた結果であります。これからも組織能力、技術力を高めてお客様に対応し、既存分野のみではなく、新分野・新市場にもチャレンジし、収益の確保を継続し、高収益体質の企業を目指して参ります。
還暦になって経営学修士(MBA)を仕事と両立しながらいかに取得をしたのか
創業者の息子の私は、2代目経営者としてチャレンジし続けなければと思い、我が社の経営は安定しておりましたが、60歳の時に経営学修士(MBA)を取得するため東京の早稲田大学大学院のビジネススクールに入学し、2年間通い続けました。月曜から木曜日の昼間は宇都宮の会社で仕事をし、木曜の夜に都内へ移動して、金曜と土曜に集中的に終日授業を受けました。早稲田は他のビジネススクールと異なり、単位取得だけでなく卒業のために学術論文が必要であり、そのために様々な調査や研究を行い、結果的に今ある経営計画書にも大いにその成果が反映されております。体系的に学ぶことが重要であり、それまでも本はよく読んでいましたが、更に経営に必要な書籍には敏感になってまいりました。
社員のあるべき姿とは
私が社長に就任してから初めて、経営理念や経営方針計画書を作成しました。創業者は、技術者であり電気分野に詳しかったので計画書など必要はなかったのかもしれませんが、私はその分野は門外漢でした。従いまして、企業経営の視点から理念に重きを置いて全般的に考察し、経営理念と方針計画書を作成しました。事業戦略についても、収支の変動や技術の進化を比較分析しながら事業計画に落とし込み、毎年の事業方針を立てていました。そのため、毎年必ず経営計画発表会を行っています。創業者の時代は、理念がなくても高度成長の波に乗り、事業は順調に伸びていきました。ただ、私の代替わりの時はその伸びも終焉を迎え、80人の雇用をどう守り続けて経営していくかというような厳しい状況になっていたので、経営理念を示し従業員と同じ方向を向かなければいけないと考えました。経営計画書を作るためには社長自身の目標・戦略が先決であり、記述していく中でボリュームが段々大きくなり、今では70ページにもなりました。
社員の教育にも力を注いでおり、セカンド・トップと呼んでいる経営幹部候補を対象にした社内ビジネススクールを開催しております。経営に必要な要素を学ぶことが目的で、「財務」、「顧客」、「業務プロセス」、「学習と成長」と4つの視点で業務を遂行するバランススコアカードを取り入れ、成果としての目標数値を定め測定できるようにしています。これが今の人材育成の基盤となっています。又、不透明な時代では、経営環境にいかに適応するかということが重要で、「深化と探索」というテーマを掲げながら、常に新しい分野にチャレンジしていく精神を学んでおります。
このことは、我が社のスローガンでもあります「“光陽”100年の計は人づくりにあり!」という教育を重視する言葉に代表されております。これは、創業の地でもある会津藩の教育重視を参考にしておりますが、会津魂の精神が我が社の教育の場にも継承しております。
事業承継に関する考え方
私はファミリービジネスには固執しておりません。息子がいるからという理由で、創業から長く続いている事業やこれまで苦楽を共にした優秀な社員を、息子等の同族に引き継がせることは、いかがなものでしょう。ファミリーであるからには所有と経営を分離する考え方も持たなければならないですが、後継者とは、その会社・事業を最もよく継続させながら末永く経営していける人で、社員からその企業の経営者としてふさわしいと思われる人でなければなりません。
2019年10月に私は会長職に退き、同族外の生え抜きの役員を社長へ指名しました。周囲は驚いていましたが、新社長は、新分野の電設事業部を立ち上げ、会社の2大柱に育てた立役者であり、一番相応しい人を選出しただけのことであります。又、我が社はファミリー企業ではないということを、社内に示したかった気持ちもあります。同族外の社長が就任したことで若い社員から「私も頑張れば社長になれるんですね」と声をかけられました。当社は株式会社であり、会社は全社員やステークホルダーのものという考え方を浸透させています。私が35歳で光陽電気工事(株)に入社した時は、80人の社員をどう守っていくか、新しい事業領域をどう創造するかで頭がいっぱいでしたが、今では基盤として6つの事業体があり、戦略よりも戦術で売上などをフォローできる点は、当時とは違って安定してきております。。
今は一番に力を入れていることは、次の時代に合わせた事業展開でもあり、経営資源の引継ぎでもあるM&Aや、企業の統合にてwin-winの関係を構築していくことです。別の理念や風土のある企業と一緒になることは非常に労力もいりますし、ハレーションも起こりますが、今までの経営のノウハウと培ってきた理念経営を融合させていくことでうまく実っていけたらと思っています。事業エリアは関東圏に絞っていきたいと思っています。理由としては、我が社は送電線の事業領域から情報通信、光触媒、環境、建築へと事業拡大をしてきました。その中で実際に何件かのM&Aも実施して参りました。譲受した企業については、経営計画書の方針をベースとして目標を共有し、私たちの経営や運営方法を浸透させ伝授していきますが、最初はどうしても慣れない面があります。忍耐をもって、進めて行くことが大切です。M&Aをする際の重要事項としては人、年齢、技術、国家資格など様々な情報を得て、やはり遠方ではなく密にコミュニケーションが取れる範囲で進める必要があるので、関東圏であればビジネスの進め方や商慣習などでも浸透が早まります。又、企業は新陳代謝が必要でもあるので、若い技術者が多い程、将来性があります。因みに、最初のM&Aから約20年が経過した送電サービス事業は、今では、純資産は1億円まで成長し、無借金の経営を継続しております。
企業経営の基本は、社員の幸福を第一に考えることです。社員が幸福を得るためには企業が継続的に存続し、又、企業は人がいなくては立ち行かなくなります。企業が存続するためにはしっかり利益を出しながら、内部留保と社員への還元を実施すること、それは究極的にお客様を大切にしていくことに繋がります。
社会貢献活動について
アメリカやヨーロッパの経営者は寄付にも積極的です。アマゾンの創業者やマイクロソフトの創業者も多大な寄付をしております。我が社も、その偉大なる経営者に比べると額は低いですが、社会貢献活動のため寄付を行っております。日本の経営者にも寄付文化を理解してもらい、中小企業の経営者でも分相応の寄付をすればいいと思っています。あまり知られておりませんが、インドでは国をあげて寄付文化の醸成を行っております。堅実な企業であれば、その利益の2%はCSR活動に寄付をしなくてはいけないと会社法で決まっています。
我が社では、2017年から宇都宮大学に3年平均で純利益の10%を寄付しています。生活困難な次世代を担う若者に少しでも学習や研究の一助となればと思っています。
私が感銘を受けた2つの言葉
私は、アメリカの鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの墓碑銘に刻まれた次の言葉に感銘を受けました。「己より優れた技を持つ者と働ける技を持つ者、ここに眠る」。私自身に適応すると、自分より優れた技術者を集め、共に働きながら、彼らをマネジメントする能力により、技術者集団の光陽エンジニアリング(株)を経営していくことと理解しております。この言葉は、光陽に入社して数年後に研修会で学び、「我が社の有資格者や技術者集団の社員と共にどの様に働いたらいいのか」と考えていた時に受けたインスピレーションの言葉です。
又、アメリカの詩人・人道主義者のサミュエル・ウルマン(1840-1924)の言葉で「若さとは心の持ち方である」と心の状態の重要性を表現している詩がありますが、事業承継を控えていた私の心の持ち方に大きな影響を与えました。その後、若さを保つことと心の持ち方の重要性は、私自身の仕事の原動力となっております。パナソニックの創業者でもある松下幸之助(1894ー1989)もこの言葉を座右の銘とされており、世界の経営者がこの言葉で励まされていることに勇気づけられました。
“お客様のニーズに応え、お客様に満足して頂くことにより適切な報酬をいただく”、と言う収益の確保が経営の基本であり、我が社の経営理念の神髄であります。
私たちの武器は技術力にあり、私たちは電気工事の技術を持ったプロの技術集団です。我が社の経営者は、次世代の新たな技術への取組みや、時代の変化にどう立ち向かうかを社内で発信しながら、技術者と一緒に方向性を考えています。そして、経営計画書の中で、我が社の技術力を生かした明確な事業方針と目標を設定し、また、その目標と実績の管理を毎月徹底して実施しております。これは、計画に反映されたお客様へのサービスは正しいのか、そして、そのお客様に満足して頂いているのかを把握するためには、重要なプロセスです。
経営幹部には、ケーススタディを交えながら社員と共に考え分析し、常に多方面から社員へ情報提供を図っていくことを促しています。増収増益にこだわらず、如何に右肩上がりに成長させていくか、時代の変化を意識しながら如何に経営環境にうまく適応させて収益を確保していくか等を考慮しながら、年度末に全事業の計画と結果を分析し、次年度の経営計画書に活かすようにしています。企業は、黒字経営を継続していくことにより、純資産が蓄積され、その収益の一部は次の事業にも投資ができ、又、社員の給与へ還元することによって、士気やモチベーションが上がって参ります。
今年の我が社の純利益は過去最大となり、その結果、社員への賞与も栃木県の水準をはるかに超え、又、上場会社の水準も大きく超えて支給することができました。これは、全社員が、お客様のニーズに応え、最高のサービスと価値を提供し、応分の報酬をいただいた結果であります。これからも組織能力、技術力を高めてお客様に対応し、既存分野のみではなく、新分野・新市場にもチャレンジし、収益の確保を継続し、高収益体質の企業を目指して参ります。
還暦になって経営学修士(MBA)を仕事と両立しながらいかに取得をしたのか
創業者の息子の私は、2代目経営者としてチャレンジし続けなければと思い、我が社の経営は安定しておりましたが、60歳の時に経営学修士(MBA)を取得するため東京の早稲田大学大学院のビジネススクールに入学し、2年間通い続けました。月曜から木曜日の昼間は宇都宮の会社で仕事をし、木曜の夜に都内へ移動して、金曜と土曜に集中的に終日授業を受けました。早稲田は他のビジネススクールと異なり、単位取得だけでなく卒業のために学術論文が必要であり、そのために様々な調査や研究を行い、結果的に今ある経営計画書にも大いにその成果が反映されております。体系的に学ぶことが重要であり、それまでも本はよく読んでいましたが、更に経営に必要な書籍には敏感になってまいりました。
社員のあるべき姿とは
私が社長に就任してから初めて、経営理念や経営方針計画書を作成しました。創業者は、技術者であり電気分野に詳しかったので計画書など必要はなかったのかもしれませんが、私はその分野は門外漢でした。従いまして、企業経営の視点から理念に重きを置いて全般的に考察し、経営理念と方針計画書を作成しました。事業戦略についても、収支の変動や技術の進化を比較分析しながら事業計画に落とし込み、毎年の事業方針を立てていました。そのため、毎年必ず経営計画発表会を行っています。創業者の時代は、理念がなくても高度成長の波に乗り、事業は順調に伸びていきました。ただ、私の代替わりの時はその伸びも終焉を迎え、80人の雇用をどう守り続けて経営していくかというような厳しい状況になっていたので、経営理念を示し従業員と同じ方向を向かなければいけないと考えました。経営計画書を作るためには社長自身の目標・戦略が先決であり、記述していく中でボリュームが段々大きくなり、今では70ページにもなりました。
社員の教育にも力を注いでおり、セカンド・トップと呼んでいる経営幹部候補を対象にした社内ビジネススクールを開催しております。経営に必要な要素を学ぶことが目的で、「財務」、「顧客」、「業務プロセス」、「学習と成長」と4つの視点で業務を遂行するバランススコアカードを取り入れ、成果としての目標数値を定め測定できるようにしています。これが今の人材育成の基盤となっています。又、不透明な時代では、経営環境にいかに適応するかということが重要で、「深化と探索」というテーマを掲げながら、常に新しい分野にチャレンジしていく精神を学んでおります。
このことは、我が社のスローガンでもあります「“光陽”100年の計は人づくりにあり!」という教育を重視する言葉に代表されております。これは、創業の地でもある会津藩の教育重視を参考にしておりますが、会津魂の精神が我が社の教育の場にも継承しております。
事業承継に関する考え方
私はファミリービジネスには固執しておりません。息子がいるからという理由で、創業から長く続いている事業やこれまで苦楽を共にした優秀な社員を、息子等の同族に引き継がせることは、いかがなものでしょう。ファミリーであるからには所有と経営を分離する考え方も持たなければならないですが、後継者とは、その会社・事業を最もよく継続させながら末永く経営していける人で、社員からその企業の経営者としてふさわしいと思われる人でなければなりません。
2019年10月に私は会長職に退き、同族外の生え抜きの役員を社長へ指名しました。周囲は驚いていましたが、新社長は、新分野の電設事業部を立ち上げ、会社の2大柱に育てた立役者であり、一番相応しい人を選出しただけのことであります。又、我が社はファミリー企業ではないということを、社内に示したかった気持ちもあります。同族外の社長が就任したことで若い社員から「私も頑張れば社長になれるんですね」と声をかけられました。当社は株式会社であり、会社は全社員やステークホルダーのものという考え方を浸透させています。私が35歳で光陽電気工事(株)に入社した時は、80人の社員をどう守っていくか、新しい事業領域をどう創造するかで頭がいっぱいでしたが、今では基盤として6つの事業体があり、戦略よりも戦術で売上などをフォローできる点は、当時とは違って安定してきております。。
今は一番に力を入れていることは、次の時代に合わせた事業展開でもあり、経営資源の引継ぎでもあるM&Aや、企業の統合にてwin-winの関係を構築していくことです。別の理念や風土のある企業と一緒になることは非常に労力もいりますし、ハレーションも起こりますが、今までの経営のノウハウと培ってきた理念経営を融合させていくことでうまく実っていけたらと思っています。事業エリアは関東圏に絞っていきたいと思っています。理由としては、我が社は送電線の事業領域から情報通信、光触媒、環境、建築へと事業拡大をしてきました。その中で実際に何件かのM&Aも実施して参りました。譲受した企業については、経営計画書の方針をベースとして目標を共有し、私たちの経営や運営方法を浸透させ伝授していきますが、最初はどうしても慣れない面があります。忍耐をもって、進めて行くことが大切です。M&Aをする際の重要事項としては人、年齢、技術、国家資格など様々な情報を得て、やはり遠方ではなく密にコミュニケーションが取れる範囲で進める必要があるので、関東圏であればビジネスの進め方や商慣習などでも浸透が早まります。又、企業は新陳代謝が必要でもあるので、若い技術者が多い程、将来性があります。因みに、最初のM&Aから約20年が経過した送電サービス事業は、今では、純資産は1億円まで成長し、無借金の経営を継続しております。
企業経営の基本は、社員の幸福を第一に考えることです。社員が幸福を得るためには企業が継続的に存続し、又、企業は人がいなくては立ち行かなくなります。企業が存続するためにはしっかり利益を出しながら、内部留保と社員への還元を実施すること、それは究極的にお客様を大切にしていくことに繋がります。
社会貢献活動について
アメリカやヨーロッパの経営者は寄付にも積極的です。アマゾンの創業者やマイクロソフトの創業者も多大な寄付をしております。我が社も、その偉大なる経営者に比べると額は低いですが、社会貢献活動のため寄付を行っております。日本の経営者にも寄付文化を理解してもらい、中小企業の経営者でも分相応の寄付をすればいいと思っています。あまり知られておりませんが、インドでは国をあげて寄付文化の醸成を行っております。堅実な企業であれば、その利益の2%はCSR活動に寄付をしなくてはいけないと会社法で決まっています。
我が社では、2017年から宇都宮大学に3年平均で純利益の10%を寄付しています。生活困難な次世代を担う若者に少しでも学習や研究の一助となればと思っています。
私が感銘を受けた2つの言葉
私は、アメリカの鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの墓碑銘に刻まれた次の言葉に感銘を受けました。「己より優れた技を持つ者と働ける技を持つ者、ここに眠る」。私自身に適応すると、自分より優れた技術者を集め、共に働きながら、彼らをマネジメントする能力により、技術者集団の光陽エンジニアリング(株)を経営していくことと理解しております。この言葉は、光陽に入社して数年後に研修会で学び、「我が社の有資格者や技術者集団の社員と共にどの様に働いたらいいのか」と考えていた時に受けたインスピレーションの言葉です。
又、アメリカの詩人・人道主義者のサミュエル・ウルマン(1840-1924)の言葉で「若さとは心の持ち方である」と心の状態の重要性を表現している詩がありますが、事業承継を控えていた私の心の持ち方に大きな影響を与えました。その後、若さを保つことと心の持ち方の重要性は、私自身の仕事の原動力となっております。パナソニックの創業者でもある松下幸之助(1894ー1989)もこの言葉を座右の銘とされており、世界の経営者がこの言葉で励まされていることに勇気づけられました。
ツグナラ専門家による紹介
担当専門家:株式会社サクシード 株式会社サクシードの詳細
飯村会長から直にお伺いした企業経営における強みを伸ばすこと、社員を教育すること、M&Aのことはどれも実践のレベルの高さが非常に学びとなりました。社員と一緒に作り上げる経営計画や、非同族でも社長になれる、というビジョンを社内に浸透させる取り組みは必見です。
会社概要
社名 | 光陽エンジニアリング株式会社 |
創立年 | 1961年 |
代表者名 | 代表取締役会長 飯村 愼一 |
URL |
http://www.koyonet.com/
|
本社住所 |
〒320-0061 |
事業内容 | 一般電気設備工事、送電線建設工事、建築物リニューアル、光触媒施工、情報通信機器設置工事、空調工事 |
公開日:2021/10/04 (2023/01/25修正)
※本記事の内容および所属名称は2023年1月現在のものです。現在の情報とは異なる場合があります。
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