ツグナラ
「事業譲渡」は「我が子の卒業、旅立ち」。お互いが事業の未来について目線を合わせて話し合えたからこそ実現した、M&A高速マッチング
2022.05.18

「事業譲渡」は「我が子の卒業、旅立ち」。お互いが事業の未来について目線を合わせて話し合えたからこそ実現した、M&A高速マッチング

アップデート株式会社×価値ラボ株式会社

約2ヶ月というハイスピード成約。事業を譲渡する側、譲渡される側、双方が事業の今後についてしっかりと目線を合わせて話し合えたからこそ、実現しました。その成功事例をご紹介。

自社リソースを俯瞰でみる

-資本提携を考えたきっかけを教えてください。

実は、今後の事業展開を考えていく上で、どの事業に社内リソースを集中させていくかを悩んでいました。

弊社はITシステム開発と営業活動、その後のバックサポートが強みの企業です。創業以来、お客様の要望に応えてシステム開発を行なってきました。自社サービスが増えれば増えるほどお客様のお役に立てる喜びや、企業活動を通じて社会に貢献できることにやりがいを感じていました。と同時に苦労も多く、特にリソースマネジメントに頭を悩ませていました。プロジェクトに必要なリソース(ヒト・モノ・カネ)をどう割り当てていくか、配分やそのバランス感覚は適正なのか日々格闘していたんです。

自社が誇る価値のあるシステムを作り出してもお客様へのサポートがやりきれないジレンマに陥っていました。そんな時にサクシードが主催するセミナーでM&Aについて知り、考え始めました。

-具体的には何から始めたのでしょうか?

原点回帰です。2007年に創立した際に掲げた理念をもう一度自身に落とし込みました。弊社の理念は『デジタル社会への変革を「心」と「技術」で支援し「安全安心なデジタル社会」の実現に貢献する。』です。改めて感じたことは、安心安全なデジタル社会を実現するためには、弊社自身が健全であり強みを最後まで強みとして全うできる会社であり続けなければならないということです。つまり、自社事業の選択と集中が必要ということですね。

-どうやってお相手企業を探されたのでしょうか?

できれば大きな企業より私たちと同じ目線で協業し合える買い手企業を希望していましたので、地域内での中小企業のマッチングをサポートしている「ツグナラ」に興味を持ち、サクシードのM&Aアドバイザーに相談しました。

事業譲渡側の今後のビジョンを明確にすることが高速マッチングのポイントとなることも

-相談から2ヵ月というスピード成約ですね。

私自身驚きました。初期相談した際、M&Aアドバイザーに助言いただいたことがあります。それは今後の成長戦略の具体化です。特に事業譲渡側となる会社は今後のビジョンが無頓着になることが多いので、この先どのように展開していくと事業の成長が実現できるのかお相手企業様に任せるだけでなく自身でも考えることが重要なのだということでした。私もその通りだと思いました。

"売り買い"でいえば本案件は"売り"ですが、私にとっては"我が子の卒業、旅立ち"なんです。手塩にかけて育ててきました。より成長してほしいからこそのM&Aです。

お相手の候補企業様とはフェーズが進むにつれて、我が子=事業についての現在の状況そして成長戦略について何度も打ち合わせをしました。皆が常に目線を合わせることが出来たので、短い時間軸で成約できたのだと思います。

-譲渡する側も当事者意識を持つということでしょうか?

その通りです。"売ったら終わり、売った後は関係ない"みたいな考えでは買い手となる企業様も気持ち良くないですし、何より失礼ですよね。一般的にM&Aは"買い手が勝者・売り手が敗者"のような見られ方をされますが、私も今回のお相手様もそして「ツグナラ」自体がその思想ではありません。売り手も買い手も対等だという認識のもとに案件交渉を始めてますので、譲渡側も譲受側も双方当事者意識を持ち、話し合いを進めることが出来ました。はじめから双方の立場に上も下もないので、より早くクロージングに向けて進捗したように感じます。

その後について

-ストレートに聞きます。譲受されたお相手企業様とは良好な関係ですか?

もちろんです。今回事業を譲受いただいたのは価値ラボ株式会社の渡邉社長です。大きな障害もなく成約にはなりましたが、渡邉社長にとって全く不安がなかったわけではありません。一大投資後に一番不安だったのは、営業活動だったようです。人手が十分ではない中で営業活動やお客様のサポートが譲受当初から達成できるのか、また今後の事業成長をする上でどのように案件獲得していくのかを解決する必要があったそうですが、サクシードのコンサルタントのサポートもあり、M&A後も協業体制にて事業展開していくことでその不安点を解決することが出来ました。

協業ということが、良好な関係の証と言えますよね。

-本案件から思うことはどんなことでしょうか?

M&Aすることで、譲渡側も譲受側も今後の事業展開を明確にすることができました。創業や新規事業という選択肢しか新たな事業展開が出来なかった中小企業の一般通例が、時代の流れとともに大きく変化してきたのかなと思います。私が経験したことが、今ご検討されている方のお役に立てれば幸いです。

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