
埼玉・さいたま市浦和区
埼玉 ・ さいたま市
人材派遣と
株式会社エスエイアシスト
社員ファーストの精神で意欲ある人と場を生む好循環の職場づくり
経営理念
社是
いい会社にしよう!
経営理念
人と企業のサポートシステム
- 人と企業のサポートで感謝され、みんなの幸せの基になる、家族に誇れるいい会社にしよう!
- 日本中の会社の目標となるいい会社を誇り高い仲間と創り、社員と家族の幸せを通じて社会の幸せに貢献しよう。
Mission
小企業の理想像を示して社会に貢献する
Vision
みんなの幸せの基になる、いい会社にしよう!
いい会社とは、全員が毎日楽しくやりがいを感じた仕事をして、顧客はもちろん関係者全てに感謝され感心される、不況にも負けない永続企業であり、社員が家族に誇れる会社です。日本一の会社と仲間だと誇りに思える、みんなの幸せの基になる会社です。
Value
関わる人の期待に応え、役に立つ。
その為にリーダーシップ、すぐやる必ずやる、工夫、スピード、先見・俯瞰とモラル・社会貢献の6つを常に意識して行動する。
代表者メッセージ

私は学生の頃から、将来は気の合った仲間と小さくても楽しく仕事ができる、全員がやりがいを感じていきいきと仕事ができる会社を創りたいと考えていました。
この会社を創業した時、学卒で6年間勤務した体育会系のマンションディベロッパーでの経験から、それぞれが自由に自分で考え、工夫しながら自由に動けることがやりがいに繋がると思い込んでいましたが、実は重要なことは「自由」ではなく、たとえ毎日が大変な、厳しい仕事環境の中でも、成長している実感をもてること、周りに貢献することで一目置かれ、喜ばれ感謝される存在で有り続けること、そんな仕事ができる会社が私の目指す理想だと気づきました。
私の場合、たまたま体育会系の厳しいマンションディベロッパーの中で比較的自由にやらせてもらったことが、成長や承認に繋がっていたのだ、自由にやることだけではなく、本当に大切なのは成長と貢献、成長と承認や、感謝をし合う社風だと気づきました。
単なる「自由」ではなく、誰もが成長できる場、誰もが周りに貢献して感謝される仕事ができる場、そしてそれをもって仲間が楽しく仕事ができ、全員がやりがいを感じた仕事ができる会社を創る、そういった多くの仲間をつくる。それを創業の精神として、実現を目指して行きます。
代表取締役 沖島 正豊

私たちのこだわり
主要事業は不動産関連事業と人材派遣業
株式会社エスエイアシストは、2002年に私が創業した会社です。私は学生のころから「将来は自分で会社を創りたい」「気の合う仲間たちと小さくても楽しくやりがいのある仕事をしたい」という思いを抱いていました。その思いを実現するため、大学卒業後に一般企業で約11年修行期間として働いた後、人材派遣と不動産を主要事業とする弊社を設立しました。
リーマン・ショックの影響による人材派遣業の落ち込みなど幾度か大変な時期はあったものの、近年では「お困り物件」の再生を中心とした不動産事業が好調で、業績も着実に伸びてきています。今後もお客様、社員、派遣スタッフ様といった、弊社に関わる全ての人が「いい会社」だと思ってくれるような会社を目指していきます。
好景気の波を受け不動産業への就職を決意
私が大学生だったころ、日本はバブル景気の真っただ中で、日本中が好景気に浮かれているような時代でした。私は高校を卒業後に大学の経営学部に進学し、いずれ気の合う仲間たちと小さくても楽しい会社を創りたい、と考えていました。ただ事業分野までは決め切れず、大学で就職活動をするうちに、責任ある仕事を若いうちから経験できる不動産業界が有力候補となっていきました。
将来自分が会社を立ち上げるならば、大手企業よりも「町の不動産屋さん」のような小規模の会社に就職した方が参考になるだろうと当初は考えていました。しかし看護師として働いていた姉からは「最初に就職するなら大きな会社がいいと思う」とアドバイスをもらいました。姉が言うには、高度な医療が求められる大学病院では当たり前のルーティンや患者のケアが、個人病院では効率を優先し簡略化されていることがあるそうです。医療と不動産という業界の違いはあれど、新社会人として一から学ぶなら、教育制度の整った会社で業界の標準を知っておいた方がいいと教わり、私もいずれ自分の会社を立ち上げたときにも役立つだろうと思って、大手マンションディベロッパーへの就職を決めました。
バブル崩壊の苦境の中、不動産と生命保険の営業を経験
ところが私の就職前後にはバブル景気で高騰し続けていた地価が、国の総量規制や地価税の導入、日銀の公定歩合の引き上げによる需要減などで暴落し、不動産業界は一気に冷え込みました。私は大手マンションディベロッパーの営業として新規開拓にあたりましたが、需要のない中では1日に何百件もの電話や飛び込み営業をしていかねばならず、とても大変でした。
お客様のご要望を仕事で実現できたときにはやりがいがあり、営業職としてある程度の結果も残すこともできましたが、5年ほど働くうちに、このままでは不動産の「売る」以外の知識が深まらないと思うようになり、転職を決意しました。とはいえまだ独立できるほどの資金力はなく、一度違う業界も経験してみたいという思いがあったので、不動産で鍛えられた営業力を活かし、次は生命保険会社に就職しました。
生命保険会社では、大手から小規模までさまざまな業界から転職してきた方々と営業職として競い合う中である程度上位の成績を修めることができました。5年ほど働き保険代理店の試験もクリアできたので、代理店を副業として本業となる仕事に何を据えるかを改めて考えるようになったころ、懇意にしていただいていたIT系の人材派遣会社を経営している方から、人材派遣業を勧められました。人手が必要で困っている企業を支援できるビジネスモデルを確立できれば、不動産業や保険代理店業との両立も可能だと私自身も思い至り、まずは人材派遣業を創業することで、会社の基礎を固めることにしました。
派遣打切りの窮地に得たハウスクリーニングの仕事が打開の一手に
2002年に人材派遣業として創業してからしばらくの間は、着実に業績を伸ばすことができましたが、リーマン・ショックにより再び潮目が変わりました。業績が落ち込んだ派遣先から契約を切られ、弊社の業績も売上3億弱ほどから半分以下にまで大幅に落ち込んでしまいました。
経営を立て直し、登録してくれている派遣社員のために何とか仕事をつくってあげたいと思った私は、不動産管理業を経営する先輩のところに仕事をもらえるよう相談しに行くことにしました。頼み込んだ末にハウスクリーニングの仕事をもらい、私も派遣社員と一緒に現場に出て作業をしました。ハウスクリーニングやリフォームの現場はスタッフ全員初めてで、効率が上がらず時間ばかりかかってしまいかなり苦戦しましたが、それぞれの得手不得手をカバーし合いながら作業をこなしていきました。
ハウスクリーニングの仕事をするうちに、壁紙やクッションフロアの張り替えなどの追加依頼も増えていき、業務領域がリフォームへと広がっていったことで、少しずつ利益も出るようになりました。
そこでその数年間はリフォームを収益の柱として、徐々に人材派遣業からリフォーム事業や不動産事業への主事業の転換・分散をすることにしました。幸い売上規模が小さな内はリフォーム事業の収益が全体の利益に大きく貢献し、一先ず経営危機を乗り越えることができ、その後は人材派遣が大きく飛躍して年ごとに全体の売上は1億3000万円弱から1億8000万円、2億5000万円、5億1000万円、そして9億1000万円と右肩上がりで伸びていきました。
経営見直しと社員を思う職場づくりで少人数でも充実した会社へ
しかし売上は上がっても利益は減る一方で、安定軌道に戻すことができたように見えても実質的には赤字に近い状態でした。リフォームが収益の柱となり売上が1億8000万円となった当時の利益は600万円ほどでしたが、売上が9億円を超えたときの利益は183万円ほどしかなく、二十名以上の人員をまとめ上げながら利益を出し続ける難しさと、社内体制の見直しの必要性を強く感じるようになりました。
それまで、私自身は何の努力もなく、直感や知人からの助言をもとに経営をしていましたが、根本的な解決をしなければ経営の改善はできないと思い始め、経営の本を読み研修を受けるようになりました。
私がはじめに参加した研修では、私自身と社員との関わり方を振り返る機会を得ました。社員は創業時から寄せ集めで、会社組織としては機能しておらず、売上が増えるにつれ人手が足らなくなると補充する感覚で採用を繰り返していました。そういった安易な考えや行動は社員にも伝わっていたのか、社内のコミュニケーションは不足し、帰属意識や一体感も希薄でした。私の目を盗み不正を働く人もいてやむなく退職してもらったこともあり、社員数が22人から7人にまで減ってしまった時期もありました。
研修では「社員を愛していますか」と問われ、当時はとても愛しているとは言えない心境でしたが、残ってくれた社員を大事にしようと決め、思いを行動や職場づくりで表現するようにしていきました。すると、人と業務がうまくかみ合うようになり、採用も一緒に働きたいと思える人に絞るようになってからは、売上以上の充実感と利益を得られるようになっていきました。窮地を乗り越える力をくれる社員がいたからこそ今の会社があるのであり、これからも会社を支え懸命に働いてくれる社員を大事にしていきたいと思っています。
利益配分と社員やスタッフを大切にする行動が好循環を生む
他社との差別化は3つあります。
1つめは、社員への利益の配分です。私が学生時代から思い描いていた「気の合う仲間たちと楽しく仕事をしたい」というコンセプトのように、仲間である社員たちを大切にしていきたいという思いを、経営者としての行動や場づくりで共有できるようにしています。
現在の弊社の社員数は14名ですが、2024年度の夏と冬、決算賞与では合計で6か月分のボーナスを支給することができました。不動産業界はノルマなどの個人主義に偏りがちですが、弊社では会社として利益を配分することで全体のモチベーションを上げられるようにしています。ただ、貢献度の高い社員も評価していきたいので、もう少し個人評価も加味したいと思っているところです。
また、弊社ではリゾート会員権の法人契約により、福利厚生として全社員に1人1泊ずつ国内リゾートホテルの宿泊をプレゼントしています。月1回開催する懇親会も、費用はすべて会社持ちです。さらに社員とその家族の誕生日にはプレゼントを贈るようにもしています。ほかにも利益が出たときには食事会などを企画し社員を招待しています。
これらは全て「全員で働き稼いだのだから、全員で喜びを味わい、労いあいたい」という思いから来ています。今後も社員を大切にする姿勢を忘れず、楽しく仕事をできる環境づくりに取り組んでいきたいと思っています。
差別化2つめは、派遣スタッフにも感謝の気持ちをもち、大事にしているところです。派遣スタッフが入社する際に送る挨拶状の宛名は、あまり上手ではありませんが必ず私が書くようにしており、また社員だけでなく派遣スタッフにも誕生日プレゼントを贈り、スタッフの家族にも条件付きではありますがプレゼントを贈っています。派遣先の現場には定期的に差し入れを持って様子見に行っており、派遣スタッフへの手厚いサービスも弊社の長所だと思っています。
実は以前は派遣スタッフの入れ替わりが激しく、それは我々のサポートが十分ではなかったことも一因だったと考えて、こういった取り組みを始めました。その甲斐あってか、以前に比べるとスタッフの定着率は改善し、スタッフが友人や知人に弊社を勧めてくれるケースも増えました。さらに派遣先でもスタッフが活躍し信頼が得られるようになったことで、弊社のほか競合他社も入っていた派遣先が弊社のみに契約を集中していただけることも増えていて、とてもありがたいと思っています。
「お困り物件」の買取と再生で円満解決
差別化の3つめとしては、「お困り物件」の買取と用地開発です。弊社では、まだ賃借人が住んでいる古いアパートや貸家、事故物件、再建築できない家や土地、変形地や傾斜地、隣地との境界があいまいな土地などの取扱いづらい物件をオーナー様に代わって交渉し、ひと手間かけて再生することで不動産価値へとつなげています。
例えば「再建築不可物件」と呼ばれる建物があります。現在の建築基準法には「接道義務」というルールがあり、原則として幅員4m以上の道路に対し、2m以上の間口が接していない土地では建物を建ててはいけないとされています。これは災害時などに緊急車両が侵入できない等の理由から定められた決まりです。接道義務が正式に定められたのは、日本の建築基準法が施行された1950年(昭和25年)からです。
こうした土地では古い建物にもかかわらず増改築ができません。そういう状況の際には隣接する再建築可能な土地も一緒に購入することで条件をクリアできないかなど様々な視点から考えるようにしています。
賃借人がまだ住んでいる古いアパートや借家の場合は、全8室中3室だけ入居者がいて、利回りが低いのに建て替えも取り壊しもできず困っているというような相談が多く寄せられます。中には、家族の呼びかけにも応じず転居を拒んでいた90歳半ばの方が、弊社の声かけをきっかけに老人福祉施設に入居していただけたという事例もあり、ご家族や受け入れ施設から「ここまで対応してくれる不動産はいない、本当にありがとうございます」と感謝のお言葉をいただきました。
こういったお困り物件の買取と再生を弊社では得意としており、オーナー様だけでなく、他の不動産会社からも相談を受けるなど高い評価をいただいています。もちろん「お困り物件」だけではなく、一般的な不動産の売買やリフォームなども承っています。
社内コミュニケーションにより社員が互いを知るきっかけをつくる
弊社では、不動産業でも人材派遣業でも未経験者を中心に採用しています。人の役に立ちたいという方には、これからも存分に力を奮っていただきたいと思っています。
社内体制としては、当初は月曜のランチミーティングで先週の報告と今週の予定を共有するのみでしたが、現在はより社員同士の連携を図るため、毎日朝礼で経営理念や行動指針の読み合わせをして確認するようにしています。
また、社員が互いを知る機会を生み出すため「一言メール」という取り組みも実施しています。社員が順番に、全社員に向けて一言メッセージをメールで送るもので、内容はお客様から感謝されたことや感謝した出来事、身近ないい話、どうしても思いつかなければ趣味や家族、旅行の話でもいいということにしています。コロナ禍にも朝礼や一言メールは継続し、必ず出社し顔を合わせてから現場に向かってもらえるようにしてからは、職場環境が改善していきました。コミュニケーションを欠かさず行い、働く仲間同士の意識づけをする体制づくりは、間違いではなかったと感じています。
短時間でも働く意欲のある方の活躍の場を作りたい
将来の展望としては、「みんなで楽しく」働ける職場を実現し続けるためにも、より安定した会社にしたいと考えています。現在の主事業である不動産の売買やリノベーションは、景気やその他の外的な要因によって左右される部分があるため、人材派遣や賃貸管理などの恒常的な売上や利益が得られる分野に厚みをもたせていきたいと思っています。その手段としてM&Aが1つの選択肢になるだろうと考えています。
また人材派遣業では、意欲ある派遣スタッフの受け入れについて歯がゆく思っていることがあります。例えば、子育て中の主婦の方の場合は、フルタイムでは働けないけれど週3~4回、11時から15時ぐらいまでなら働きたいという方が多くいます。しかし派遣したくとも、働く時間や年齢で制限がかかることが多々あります。
家庭の事情があって短時間だけでも働きたいという方は、真面目で根気強い方が多く、限られた時間の中で仕事を全うしようとする責任感が強く優秀な人が多いと感じています。弊社では、M&Aを活用し、そういった家庭の事情や年齢制限などで働く場が得られない方のために、活躍の場をつくりたいと考えています。
社員同士が互いの事情を理解しフォローし合えるようないい現場をつくることができれば、スタッフの生活も、弊社の安定収入にも繋がり、関わる全ての人がWin-Winの仕組みになります。今後も、規模拡大よりも社員や派遣スタッフが充実して働ける場のために尽力していきたいと思います。

主要事業は不動産関連事業と人材派遣業
株式会社エスエイアシストは、2002年に私が創業した会社です。私は学生のころから「将来は自分で会社を創りたい」「気の合う仲間たちと小さくても楽しくやりがいのある仕事をしたい」という思いを抱いていました。その思いを実現するため、大学卒業後に一般企業で約11年修行期間として働いた後、人材派遣と不動産を主要事業とする弊社を設立しました。
リーマン・ショックの影響による人材派遣業の落ち込みなど幾度か大変な時期はあったものの、近年では「お困り物件」の再生を中心とした不動産事業が好調で、業績も着実に伸びてきています。今後もお客様、社員、派遣スタッフ様といった、弊社に関わる全ての人が「いい会社」だと思ってくれるような会社を目指していきます。
好景気の波を受け不動産業への就職を決意
私が大学生だったころ、日本はバブル景気の真っただ中で、日本中が好景気に浮かれているような時代でした。私は高校を卒業後に大学の経営学部に進学し、いずれ気の合う仲間たちと小さくても楽しい会社を創りたい、と考えていました。ただ事業分野までは決め切れず、大学で就職活動をするうちに、責任ある仕事を若いうちから経験できる不動産業界が有力候補となっていきました。
将来自分が会社を立ち上げるならば、大手企業よりも「町の不動産屋さん」のような小規模の会社に就職した方が参考になるだろうと当初は考えていました。しかし看護師として働いていた姉からは「最初に就職するなら大きな会社がいいと思う」とアドバイスをもらいました。姉が言うには、高度な医療が求められる大学病院では当たり前のルーティンや患者のケアが、個人病院では効率を優先し簡略化されていることがあるそうです。医療と不動産という業界の違いはあれど、新社会人として一から学ぶなら、教育制度の整った会社で業界の標準を知っておいた方がいいと教わり、私もいずれ自分の会社を立ち上げたときにも役立つだろうと思って、大手マンションディベロッパーへの就職を決めました。
バブル崩壊の苦境の中、不動産と生命保険の営業を経験
ところが私の就職前後にはバブル景気で高騰し続けていた地価が、国の総量規制や地価税の導入、日銀の公定歩合の引き上げによる需要減などで暴落し、不動産業界は一気に冷え込みました。私は大手マンションディベロッパーの営業として新規開拓にあたりましたが、需要のない中では1日に何百件もの電話や飛び込み営業をしていかねばならず、とても大変でした。
お客様のご要望を仕事で実現できたときにはやりがいがあり、営業職としてある程度の結果も残すこともできましたが、5年ほど働くうちに、このままでは不動産の「売る」以外の知識が深まらないと思うようになり、転職を決意しました。とはいえまだ独立できるほどの資金力はなく、一度違う業界も経験してみたいという思いがあったので、不動産で鍛えられた営業力を活かし、次は生命保険会社に就職しました。
生命保険会社では、大手から小規模までさまざまな業界から転職してきた方々と営業職として競い合う中である程度上位の成績を修めることができました。5年ほど働き保険代理店の試験もクリアできたので、代理店を副業として本業となる仕事に何を据えるかを改めて考えるようになったころ、懇意にしていただいていたIT系の人材派遣会社を経営している方から、人材派遣業を勧められました。人手が必要で困っている企業を支援できるビジネスモデルを確立できれば、不動産業や保険代理店業との両立も可能だと私自身も思い至り、まずは人材派遣業を創業することで、会社の基礎を固めることにしました。
派遣打切りの窮地に得たハウスクリーニングの仕事が打開の一手に
2002年に人材派遣業として創業してからしばらくの間は、着実に業績を伸ばすことができましたが、リーマン・ショックにより再び潮目が変わりました。業績が落ち込んだ派遣先から契約を切られ、弊社の業績も売上3億弱ほどから半分以下にまで大幅に落ち込んでしまいました。
経営を立て直し、登録してくれている派遣社員のために何とか仕事をつくってあげたいと思った私は、不動産管理業を経営する先輩のところに仕事をもらえるよう相談しに行くことにしました。頼み込んだ末にハウスクリーニングの仕事をもらい、私も派遣社員と一緒に現場に出て作業をしました。ハウスクリーニングやリフォームの現場はスタッフ全員初めてで、効率が上がらず時間ばかりかかってしまいかなり苦戦しましたが、それぞれの得手不得手をカバーし合いながら作業をこなしていきました。
ハウスクリーニングの仕事をするうちに、壁紙やクッションフロアの張り替えなどの追加依頼も増えていき、業務領域がリフォームへと広がっていったことで、少しずつ利益も出るようになりました。
そこでその数年間はリフォームを収益の柱として、徐々に人材派遣業からリフォーム事業や不動産事業への主事業の転換・分散をすることにしました。幸い売上規模が小さな内はリフォーム事業の収益が全体の利益に大きく貢献し、一先ず経営危機を乗り越えることができ、その後は人材派遣が大きく飛躍して年ごとに全体の売上は1億3000万円弱から1億8000万円、2億5000万円、5億1000万円、そして9億1000万円と右肩上がりで伸びていきました。
経営見直しと社員を思う職場づくりで少人数でも充実した会社へ
しかし売上は上がっても利益は減る一方で、安定軌道に戻すことができたように見えても実質的には赤字に近い状態でした。リフォームが収益の柱となり売上が1億8000万円となった当時の利益は600万円ほどでしたが、売上が9億円を超えたときの利益は183万円ほどしかなく、二十名以上の人員をまとめ上げながら利益を出し続ける難しさと、社内体制の見直しの必要性を強く感じるようになりました。
それまで、私自身は何の努力もなく、直感や知人からの助言をもとに経営をしていましたが、根本的な解決をしなければ経営の改善はできないと思い始め、経営の本を読み研修を受けるようになりました。
私がはじめに参加した研修では、私自身と社員との関わり方を振り返る機会を得ました。社員は創業時から寄せ集めで、会社組織としては機能しておらず、売上が増えるにつれ人手が足らなくなると補充する感覚で採用を繰り返していました。そういった安易な考えや行動は社員にも伝わっていたのか、社内のコミュニケーションは不足し、帰属意識や一体感も希薄でした。私の目を盗み不正を働く人もいてやむなく退職してもらったこともあり、社員数が22人から7人にまで減ってしまった時期もありました。
研修では「社員を愛していますか」と問われ、当時はとても愛しているとは言えない心境でしたが、残ってくれた社員を大事にしようと決め、思いを行動や職場づくりで表現するようにしていきました。すると、人と業務がうまくかみ合うようになり、採用も一緒に働きたいと思える人に絞るようになってからは、売上以上の充実感と利益を得られるようになっていきました。窮地を乗り越える力をくれる社員がいたからこそ今の会社があるのであり、これからも会社を支え懸命に働いてくれる社員を大事にしていきたいと思っています。
利益配分と社員やスタッフを大切にする行動が好循環を生む
他社との差別化は3つあります。
1つめは、社員への利益の配分です。私が学生時代から思い描いていた「気の合う仲間たちと楽しく仕事をしたい」というコンセプトのように、仲間である社員たちを大切にしていきたいという思いを、経営者としての行動や場づくりで共有できるようにしています。
現在の弊社の社員数は14名ですが、2024年度の夏と冬、決算賞与では合計で6か月分のボーナスを支給することができました。不動産業界はノルマなどの個人主義に偏りがちですが、弊社では会社として利益を配分することで全体のモチベーションを上げられるようにしています。ただ、貢献度の高い社員も評価していきたいので、もう少し個人評価も加味したいと思っているところです。
また、弊社ではリゾート会員権の法人契約により、福利厚生として全社員に1人1泊ずつ国内リゾートホテルの宿泊をプレゼントしています。月1回開催する懇親会も、費用はすべて会社持ちです。さらに社員とその家族の誕生日にはプレゼントを贈るようにもしています。ほかにも利益が出たときには食事会などを企画し社員を招待しています。
これらは全て「全員で働き稼いだのだから、全員で喜びを味わい、労いあいたい」という思いから来ています。今後も社員を大切にする姿勢を忘れず、楽しく仕事をできる環境づくりに取り組んでいきたいと思っています。
差別化2つめは、派遣スタッフにも感謝の気持ちをもち、大事にしているところです。派遣スタッフが入社する際に送る挨拶状の宛名は、あまり上手ではありませんが必ず私が書くようにしており、また社員だけでなく派遣スタッフにも誕生日プレゼントを贈り、スタッフの家族にも条件付きではありますがプレゼントを贈っています。派遣先の現場には定期的に差し入れを持って様子見に行っており、派遣スタッフへの手厚いサービスも弊社の長所だと思っています。
実は以前は派遣スタッフの入れ替わりが激しく、それは我々のサポートが十分ではなかったことも一因だったと考えて、こういった取り組みを始めました。その甲斐あってか、以前に比べるとスタッフの定着率は改善し、スタッフが友人や知人に弊社を勧めてくれるケースも増えました。さらに派遣先でもスタッフが活躍し信頼が得られるようになったことで、弊社のほか競合他社も入っていた派遣先が弊社のみに契約を集中していただけることも増えていて、とてもありがたいと思っています。
「お困り物件」の買取と再生で円満解決
差別化の3つめとしては、「お困り物件」の買取と用地開発です。弊社では、まだ賃借人が住んでいる古いアパートや貸家、事故物件、再建築できない家や土地、変形地や傾斜地、隣地との境界があいまいな土地などの取扱いづらい物件をオーナー様に代わって交渉し、ひと手間かけて再生することで不動産価値へとつなげています。
例えば「再建築不可物件」と呼ばれる建物があります。現在の建築基準法には「接道義務」というルールがあり、原則として幅員4m以上の道路に対し、2m以上の間口が接していない土地では建物を建ててはいけないとされています。これは災害時などに緊急車両が侵入できない等の理由から定められた決まりです。接道義務が正式に定められたのは、日本の建築基準法が施行された1950年(昭和25年)からです。
こうした土地では古い建物にもかかわらず増改築ができません。そういう状況の際には隣接する再建築可能な土地も一緒に購入することで条件をクリアできないかなど様々な視点から考えるようにしています。
賃借人がまだ住んでいる古いアパートや借家の場合は、全8室中3室だけ入居者がいて、利回りが低いのに建て替えも取り壊しもできず困っているというような相談が多く寄せられます。中には、家族の呼びかけにも応じず転居を拒んでいた90歳半ばの方が、弊社の声かけをきっかけに老人福祉施設に入居していただけたという事例もあり、ご家族や受け入れ施設から「ここまで対応してくれる不動産はいない、本当にありがとうございます」と感謝のお言葉をいただきました。
こういったお困り物件の買取と再生を弊社では得意としており、オーナー様だけでなく、他の不動産会社からも相談を受けるなど高い評価をいただいています。もちろん「お困り物件」だけではなく、一般的な不動産の売買やリフォームなども承っています。
社内コミュニケーションにより社員が互いを知るきっかけをつくる
弊社では、不動産業でも人材派遣業でも未経験者を中心に採用しています。人の役に立ちたいという方には、これからも存分に力を奮っていただきたいと思っています。
社内体制としては、当初は月曜のランチミーティングで先週の報告と今週の予定を共有するのみでしたが、現在はより社員同士の連携を図るため、毎日朝礼で経営理念や行動指針の読み合わせをして確認するようにしています。
また、社員が互いを知る機会を生み出すため「一言メール」という取り組みも実施しています。社員が順番に、全社員に向けて一言メッセージをメールで送るもので、内容はお客様から感謝されたことや感謝した出来事、身近ないい話、どうしても思いつかなければ趣味や家族、旅行の話でもいいということにしています。コロナ禍にも朝礼や一言メールは継続し、必ず出社し顔を合わせてから現場に向かってもらえるようにしてからは、職場環境が改善していきました。コミュニケーションを欠かさず行い、働く仲間同士の意識づけをする体制づくりは、間違いではなかったと感じています。
短時間でも働く意欲のある方の活躍の場を作りたい
将来の展望としては、「みんなで楽しく」働ける職場を実現し続けるためにも、より安定した会社にしたいと考えています。現在の主事業である不動産の売買やリノベーションは、景気やその他の外的な要因によって左右される部分があるため、人材派遣や賃貸管理などの恒常的な売上や利益が得られる分野に厚みをもたせていきたいと思っています。その手段としてM&Aが1つの選択肢になるだろうと考えています。
また人材派遣業では、意欲ある派遣スタッフの受け入れについて歯がゆく思っていることがあります。例えば、子育て中の主婦の方の場合は、フルタイムでは働けないけれど週3~4回、11時から15時ぐらいまでなら働きたいという方が多くいます。しかし派遣したくとも、働く時間や年齢で制限がかかることが多々あります。
家庭の事情があって短時間だけでも働きたいという方は、真面目で根気強い方が多く、限られた時間の中で仕事を全うしようとする責任感が強く優秀な人が多いと感じています。弊社では、M&Aを活用し、そういった家庭の事情や年齢制限などで働く場が得られない方のために、活躍の場をつくりたいと考えています。
社員同士が互いの事情を理解しフォローし合えるようないい現場をつくることができれば、スタッフの生活も、弊社の安定収入にも繋がり、関わる全ての人がWin-Winの仕組みになります。今後も、規模拡大よりも社員や派遣スタッフが充実して働ける場のために尽力していきたいと思います。

会社概要
社名 | 株式会社エスエイアシスト |
創立年 | 2002年 |
代表者名 | 代表取締役 沖島 正豊 |
資本金 | 5,000万円 |
URL |
https://saassist.co.jp/
|
本社住所 |
〒330-0063 |
事業内容 | ■総合不動産事業 【ピタットハウス恵比寿店】【ピタットハウス浦和西口店】 ◎ 宅地建物取引業 ( 国土交通大臣 (2) 第9361号 ) ・ 戸建分譲事業 ・売買賃貸仲介業 ・不動産管理業 ・ 不動産買取事業(リノベーション事業/買取再販売事業) ・ マンション/戸建販売代理 ( 受託営業部 ) ◎ 建設リフォーム事業 ・ 住宅設計施工 ・ 原状回復工事 ・ 住宅/店舗/事務所の総合リフォーム工事 ・ ハウスクリーニング、定期清掃、ビルメンテナンス ■総合人材事業 ◎ 人材派遣/一般労働者派遣業 ( 厚生労働大臣許可番号 般11-300611 ) ◎ 人材紹介/有料職業紹介業 ( 厚生労働大臣許可番号 11-ユ-300347 ) ◎ アウトソーシング/業務請負業 ◇総合人材サービス事業に於ける主な取扱業種/取扱業務◇ ・ 工場/倉庫等に於ける生産/検品/梱包等業務全般の人材派遣・アウトソーシング ・ 販売/営業等各種サービス業全般の人材派遣・人材紹介・アウトソーシング ・ 受付/事務/秘書業務の人材派遣・人材紹介・アウトソーシング ・ IT系技術者/スタッフの人材派遣・人材紹介・アウトソーシング ・ 医療資格者/技術者の人材派遣・人材紹介 ・ PR・販売促進キャンペーン業務全般の人材派遣・アウトソーシング 【 受託営業部 】 ・大手ディベロッパー・不動産販売会社に於けるモデルルーム業務全般及び営業 ・販売業務への人材派遣・人材紹介 ◎ 衛生機器販売代理事業 ・ 衛生機器専門メーカー 株式会社ハセッパー技研 国内正規代理店 ・ 除菌消臭機 【えこる】 【えこるBiz】 取扱い ・ 安全強力な除菌消臭リキッド 【カンファスイ】 取扱い |
関連会社 |

会社沿革
2002年 | 創業 |
株式会社エスエイアシストの経営資源引継ぎ募集情報
公開日:2025/03/27
※本記事の内容および所属名称は2025年3月現在のものです。現在の情報とは異なる場合があります。
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