
神奈川・相模原市中央区
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5G基地局から
株式会社市川電設
丁寧な仕事の積み重ねがもたらす「想像を超える」成長力
経営理念
MISSION
社会の発展 人の成長に貢献し
幸せな未来をつくる人になろう
VISION
想像を超える幸せな未来はつくれる
SLOGAN
「やればできる」を創造する会社
PHILOSOPHY
01 思いやりを持って、周りから愛される人になってほしい
相手を想って言葉を選択しよう
02 技術の向上に努めよう
常に新しい技術や知識を学び新しい価値を創造する人になってほしい
03 人·物·環境を大切にしよう
周りの人、扱う物、これからの未来についても考えて行動できる人になってほしい
04 愛情持って共に成長しよう
一人では、できることの限界がある
周りの人に感謝をして、共に成長できる人になってほしい
05 解らない人がいない企業になろう
解らないことは、恥ずかしいことではない
解らないと素直に言える人になってほしい
06 地域·社会に貢献しよう
自分の住む地域を知り、プライベートでも地域や社会に貢献できる人になってほしい
07 まっすぐな人になろう
素直で正しいこころによって幸せな未来をつくる人になってほしい
08 出来ないことを無くそう
不可能を可能にすることはできる
諦めずに挑戦し続ける人になってほしい
09 いつも清潔な身嗜みでいよう
周りはいつもあなたのことを見ている
周りにいい影響を与える人になってほしい
10 100年後に繋がる仕事をしよう
自分が生きているうちには達成できなくても次の世代に何かを残せる人になってほしい
代表者メッセージ

私は25歳の時に市川電設を設立しました。
会社設立当初は、無我夢中で仕事に明け暮れ、早朝6時から深夜2時まで働き、努力が報われ経営が軌道に乗り始めた矢先に、取引先の倒産により多額の負債を背負ったこともありました。
どんな時もポジティブ思考だった私が、笑顔を失い、仕事も会社も諦めるしかないと落ち込んでいた時に、妻は「いつまでも落ち込んでたってしょうがない」「あなたはもう一人じゃないんだよ」と強く励ましてくれました。
この時、消えかかっていた心の火が、再び激しく燃え上がるの感じ、「絶対に諦めない」と心に誓いました。
仕事への姿勢に共感し、応援や協力してくれる人、志を共にし、一緒になって成長できる仲間が、一人一人と増えていき、気が付けば社員も20人を超え、30歳で自社ビルや複数の営業所を構えるといった、起業当時は想像すらできなかった”今”を手にすることができました。
人は一人ではできることに限界がありますが、諦めず、力を合わせて挑戦を続けていくことができれば、不可能を可能にすることも、自分の想像を超える人生を掴み取ることもできるはずです。
人が生活していく上で絶対に欠かすことのできない、インフラ設備といった業界の中で、社会の発展、人の成長に貢献し「想像を超える幸せな未来」をつくりあげられる人、会社を目指し続けます。
代表取締役 市川雄士

私たちのこだわり
電気設備工事を基点に、事業領域とエリアを順調に拡大
株式会社市川電設は、2008年に神奈川県相模原市で私が創業した会社です。創業時は私を含めわずか4人でのスタートでしたが、お客様からの信頼と実績を積み重ね、現在では社員40名、年商10億円規模にまで成長しました。創業時からの電気設備工事に加え、移動体通信基地局(携帯電話基地局)の工事や空調設備、省電力発電やLED照明工事などへと事業領域も拡大しています。今後は海外展開も視野に入れつつ、さらなる成長を目指していきます。
25歳で父の会社から独立し、業界構造と資金の苦労を糧に成長
私は20歳のときから約5年間、父が経営する電気設備工事の会社で働いていました。もともとは父の会社を継ぐつもりで、現場作業だけでなく、見積りや新入社員の採用、決算など、後継者としての素養を自力で身につけていきました。しかし、働くうちに経営方針や仕事の進め方について父と意見が合わなくなり、父の会社を退職して、一念発起し自分の会社を立ち上げました。また建設業の業界構造にも思うところがあり、下請けだからと口約束で注文書を交付してもらえなかったり、追加工事が発生しても変更契約を結んでもらえずにこちらが働き損になったりとくやしい思いをすることが多く、業界を変えていきたいという思いも独立を後押ししました。
創業時は、前の会社からついてきてくれた人も含め3人の社員がいて、前の会社でお世話になったお客様が独立後も仕事を依頼してくれたことから、仕事が全くない状態でのスタートというわけではありませんでしたが、それでも創業直後は資金繰りが大変でした。
弊社のような下請けへの代金支払いは、工事と引渡しが完了した後になるため、工事期間に加えて1カ月以上は元請けからの入金を待たなければならず、先方の都合で入金が遅延し、何か月も待たされる場合もあります。
しかし、社員や協力会社の職人さんへの給料は、経営者として最も優先すべき責務であり、自分の給料は後回しにして寝る間も惜しんで働きました。会社の経費を差し引いて、いくら残ったかで自分の給料が決まる生活はとても不安定であり、当時はまだ会社を成長させたいと考える余裕はありませんでした。
その後、金融機関からの借り入れができるようになってからは次第に資金繰りが安定し、ようやく経営が軌道に乗ったと思えるようになったのは創業から4~5年が経ったころでした。
依頼を「断らない」姿勢で事業領域を拡大し、経営を安定化
弊社の強みは、電気設備関連の幅広い工事に対応できることです。電気設備工事業には、木造系の建造物専門や、鉄骨造やRC造(鉄筋コンクリート造)を専門とする会社など、特定の構造物に特化した会社が少なくありません。あるいは工場や店舗を専門とする施工業者もいます。そのような中で弊社は、たとえ未経験の領域であっても、断らずに「どうすれば解決できるか」考え実践することで対応領域を広げ、あらゆるジャンルや構造物の工事に対応できるようになっていきました。ノウハウの共有としては、まずは私が手順やコツを覚えて、社員に教え、実際に作業してもらうことで身につけてもらっています。
また近年は、電気設備工事の範疇にとどまらず、移動体通信基地局(携帯電話基地局)の設計・施工・管理の受注も増えてきています。こちらもNTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンク、楽天モバイルの4キャリア全てに対応できる点が弊社の強みとなっています。さらに、空調設備やLED照明関連の工事などの新たな領域の受注も増えてきています。幅広い領域に対応できることで、年間を通じ業務を平準化できていることが弊社の最大の武器であり、業務量や売上の安定化にもつながっています。
真面目に仕事に取り組み続ける姿勢が大手企業との取引に繋がる
弊社の取引先には、大手上場企業も数多く名を連ねていますが、すべて紹介によりご縁をいただき、仕事を通じて信頼を構築していった先です。
例えば、ある大手小売りチェーンの場合は、夜9時にかかってきた「店舗のLED化工事が終わりそうにないから手伝ってくれないか」という電話が取引のきっかけとなりました。そのときは、たまたま夜勤で働いていた職人さんたちがいて、そちらの現場は引き渡しが1か月後で時間的に余裕があったため、急遽お願いして現場に向かってもらいました。私も手が空いていたので現場に向かい、全員で協力して朝までに作業を終わらせました。
その現場には社員の方もいたためとても感謝され、それ以来、その大手小売りチェーンの関東におけるLED化の仕事や新店舗の工事は、弊社に任せていただけるようになりました。大手小売りチェーンとの関係構築のきっかけとなったLED化の工事は、協力会社の職人さんの援助があったからこそ完遂できたものと思っています。
弊社では、職人さんの協力なしには仕事は成り立たないという考えから、職人さんのことを「下請け」と呼ばないよう徹底し、業務の一端を担ってくれる協力者として大切にしています。そうして育まれた同業者や協力会社も含めた職人さんたちとの信頼関係と、高品質を目指し1つ1つの工事に真摯に取り組んだ成果が、いまの弊社の業績としてあらわれていると感じています。
道徳観とビジネススキルの両立を目指す社員教育、人事考課制度
社員教育については、コンサルタントに入ってもらったり、組織マネジメント理論を導入したりとさまざまな方法論を取り入れてきましたが、経営者と社員とでは視点が違うためか、あまり長続きしませんでした。渋沢栄一の言葉「論語と算盤」でいうならば、算盤(商売)が重要であるのは当然のことではあるものの、やはり論語(道徳)の部分も大切にすべきだと考えるようになり、現在は社員の道徳観を養うためにコンサルタントに入ってもらっています。
社内講習は、受講する社員側からすると面倒なことかもしれませんが、物事の考え方やスキルを身につけてもらうことで視野が広がり、自分の仕事を見つめ直すきっかけにもなります。現在は中途採用の方を含めて1週間ほどの研修を行っていますが、研修期間を2週間ほどに伸ばし、もう少し密度の高い内容を学んでもらえるようにしたいと考えています。
加えてミッション、ビジョンを達成するための新たな人事考課制度を作成し、各社員の実務でのビジネススキルと、道徳に基づく考え方の両面から評価できるように整備しているところです。
また、整理整頓などの基本的なところも改めて徹底してもらうようにしています。ものを探す時間をなくすことで作業効率が上がり、スムーズに業務に取りかかることができれば、余分な心配をせずにお客様とのコミュニケーションや作業に集中できます。材料の発注ミスは、経験や知識の不足により起こることが多いため、振り返りと場数を踏んでもらうことで改善していきたいと思っています。
採用については、会社を支える社員を選ぶ大事な機会として、今まで以上に重視したいと思っているところです。特に近年は人手不足のため、企業側が若い方の目に触れる機会をつくっていく必要があると感じています。そのため、企業イメージに直結するHP作成などには力を入れました。求職者との接点づくりのために、引き続きブランディングには力を入れていきたいと思っています。
独立意欲ある社員のために設立したグループ会社「結心電工」
弊社には、2022年に新設した株式会社結心電工と、2024年に株式譲渡により引き継いだ株式会社東北鈴木というグループ会社があります。結心電工は、千葉営業所の所長候補として採用した方が社長に就任しています。面接時に「最終的には独立したい」と話していたので、個人事業主(一人親方)として仕事を依頼する関係が2年ほど続きました。やがて、家族のために安定した収入が必要になり、それでも社長になりたいという本人の希望を両立させるため、弊社が8割、本人が2割を出資し、グループ会社を新たに立ち上げたというのが創業の経緯です。
弊社は、以前から各地に営業所を設立していたものの、ある程度の経験を積んだ所長が独立してしまうのが、嬉しくも悩みの種となっていました。独立後も仕事を依頼するなど、友好的な関係ではありますが、「市川電設」としてのサービス提供や理念の共有は難しくなります。社員の成長や独立意欲を後押しできる選択肢として、グループ子会社設立を認めて、ハードルを下げれば互いの業務をカバーしあいながら経営センスを磨いていけるだろうと考えました。
事業承継から3カ月で業績を改善したグループ会社「東北鈴木」
同じくグループ会社の「東北鈴木」は、日本M&Aセンターからの紹介により引き継ぎました。
事業承継M&Aは、技術者や職人不足の課題を解決し、雇用も継続できる有効な手段ととらえ、数年前から仲介業者に紹介をお願いしていました。その中で縁あって引き継ぐことになったのが、東北鈴木です。東北鈴木は、弊社が提示していた「事業継続の意思がある」「社長も続投の意欲がある」「社長は40代ぐらい」などの条件すべてに当てはまっており、まず対話で考えを聞いてみようと思いました。
東北鈴木側は、社長1人の力だけでは事業改善が難しいという理由で売りに出していましたが、買い手側との交渉ではなかなか条件が合わず断られ続け、弊社が3社目の交渉相手だったそうです。弊社としては、同業であったことからシナジーも生み出せるだろうと考え交渉開始し、約1年が経過した2024年3月末に株式譲渡により会社を引き継ぎました。承継から3カ月後の6月には、2億円規模の受注を得たことで一気に業績を改善することができました。
承継にあたっては、市川電設としての理念を理解してもらい、見た目からも変化が伝わるようにHPや作業着もリニューアルしました。引き続き社長に統率してもらい、会社の人財を見極める採用の部分のみこちらに任せてもらうことで、つかず離れずサポートできるようにしています。
苦い経験を「想像を超える未来」のための教訓に
実は、東北鈴木の前にも関連業種のM&Aを経験しているのですが、こちらの会社は残念ながら廃業という結果に終わりました。8人いた社員の大半が退職してしまい、最終的に事業の継続が困難になってしまったためです。
失敗した理由はいくつかありますが、最大の原因は業務効率化のために規則や方針を全て弊社のスタイルに変えたことだと思います。経営改善のためには必要なステップでしたが、従来の働き方や環境に慣れた社員にはついてくることができなかったのだろうと思っています。
もしご縁があり事業を引き継ぐ場合は、このときの苦い経験を踏まえ、M&Aで引き継いだ東北鈴木のように、できる限り方針には口を挟まず、グループの仲間としてサポートしていきたいと考えています。
今後の展望としては、経営者を引退するまでに海外に支店をつくりたいと思っています。弊社には現在、外国人の社員が5人ほどいて、出身国は中国、韓国、ミャンマー、フィリピン、ベトナムとさまざまです。彼らが国に帰る時には、起業のための資金を渡し経験を役立ててもらうことで、市川電設の高品質な施工を海外にも広め、特にインフラ未整備のアジアで活躍してもらいたいと思っています。
弊社のビジョンとして掲げている「想像を超える幸せな未来はつくれる」は、誰もが強く願い、挑戦を続けていけば実現できると信じています。私自身が現時点ですでに、かつての自分には想像できなかった未来を歩んでいる最中であり、社員にも、挑戦することで視野を広げ、新たな経験を積んでもらいたいと思っています。私自身が挑戦し続ける姿勢を見せていくことで、社員の教訓として活かしていってほしいと思っています。

電気設備工事を基点に、事業領域とエリアを順調に拡大
株式会社市川電設は、2008年に神奈川県相模原市で私が創業した会社です。創業時は私を含めわずか4人でのスタートでしたが、お客様からの信頼と実績を積み重ね、現在では社員40名、年商10億円規模にまで成長しました。創業時からの電気設備工事に加え、移動体通信基地局(携帯電話基地局)の工事や空調設備、省電力発電やLED照明工事などへと事業領域も拡大しています。今後は海外展開も視野に入れつつ、さらなる成長を目指していきます。
25歳で父の会社から独立し、業界構造と資金の苦労を糧に成長
私は20歳のときから約5年間、父が経営する電気設備工事の会社で働いていました。もともとは父の会社を継ぐつもりで、現場作業だけでなく、見積りや新入社員の採用、決算など、後継者としての素養を自力で身につけていきました。しかし、働くうちに経営方針や仕事の進め方について父と意見が合わなくなり、父の会社を退職して、一念発起し自分の会社を立ち上げました。また建設業の業界構造にも思うところがあり、下請けだからと口約束で注文書を交付してもらえなかったり、追加工事が発生しても変更契約を結んでもらえずにこちらが働き損になったりとくやしい思いをすることが多く、業界を変えていきたいという思いも独立を後押ししました。
創業時は、前の会社からついてきてくれた人も含め3人の社員がいて、前の会社でお世話になったお客様が独立後も仕事を依頼してくれたことから、仕事が全くない状態でのスタートというわけではありませんでしたが、それでも創業直後は資金繰りが大変でした。
弊社のような下請けへの代金支払いは、工事と引渡しが完了した後になるため、工事期間に加えて1カ月以上は元請けからの入金を待たなければならず、先方の都合で入金が遅延し、何か月も待たされる場合もあります。
しかし、社員や協力会社の職人さんへの給料は、経営者として最も優先すべき責務であり、自分の給料は後回しにして寝る間も惜しんで働きました。会社の経費を差し引いて、いくら残ったかで自分の給料が決まる生活はとても不安定であり、当時はまだ会社を成長させたいと考える余裕はありませんでした。
その後、金融機関からの借り入れができるようになってからは次第に資金繰りが安定し、ようやく経営が軌道に乗ったと思えるようになったのは創業から4~5年が経ったころでした。
依頼を「断らない」姿勢で事業領域を拡大し、経営を安定化
弊社の強みは、電気設備関連の幅広い工事に対応できることです。電気設備工事業には、木造系の建造物専門や、鉄骨造やRC造(鉄筋コンクリート造)を専門とする会社など、特定の構造物に特化した会社が少なくありません。あるいは工場や店舗を専門とする施工業者もいます。そのような中で弊社は、たとえ未経験の領域であっても、断らずに「どうすれば解決できるか」考え実践することで対応領域を広げ、あらゆるジャンルや構造物の工事に対応できるようになっていきました。ノウハウの共有としては、まずは私が手順やコツを覚えて、社員に教え、実際に作業してもらうことで身につけてもらっています。
また近年は、電気設備工事の範疇にとどまらず、移動体通信基地局(携帯電話基地局)の設計・施工・管理の受注も増えてきています。こちらもNTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンク、楽天モバイルの4キャリア全てに対応できる点が弊社の強みとなっています。さらに、空調設備やLED照明関連の工事などの新たな領域の受注も増えてきています。幅広い領域に対応できることで、年間を通じ業務を平準化できていることが弊社の最大の武器であり、業務量や売上の安定化にもつながっています。
真面目に仕事に取り組み続ける姿勢が大手企業との取引に繋がる
弊社の取引先には、大手上場企業も数多く名を連ねていますが、すべて紹介によりご縁をいただき、仕事を通じて信頼を構築していった先です。
例えば、ある大手小売りチェーンの場合は、夜9時にかかってきた「店舗のLED化工事が終わりそうにないから手伝ってくれないか」という電話が取引のきっかけとなりました。そのときは、たまたま夜勤で働いていた職人さんたちがいて、そちらの現場は引き渡しが1か月後で時間的に余裕があったため、急遽お願いして現場に向かってもらいました。私も手が空いていたので現場に向かい、全員で協力して朝までに作業を終わらせました。
その現場には社員の方もいたためとても感謝され、それ以来、その大手小売りチェーンの関東におけるLED化の仕事や新店舗の工事は、弊社に任せていただけるようになりました。大手小売りチェーンとの関係構築のきっかけとなったLED化の工事は、協力会社の職人さんの援助があったからこそ完遂できたものと思っています。
弊社では、職人さんの協力なしには仕事は成り立たないという考えから、職人さんのことを「下請け」と呼ばないよう徹底し、業務の一端を担ってくれる協力者として大切にしています。そうして育まれた同業者や協力会社も含めた職人さんたちとの信頼関係と、高品質を目指し1つ1つの工事に真摯に取り組んだ成果が、いまの弊社の業績としてあらわれていると感じています。
道徳観とビジネススキルの両立を目指す社員教育、人事考課制度
社員教育については、コンサルタントに入ってもらったり、組織マネジメント理論を導入したりとさまざまな方法論を取り入れてきましたが、経営者と社員とでは視点が違うためか、あまり長続きしませんでした。渋沢栄一の言葉「論語と算盤」でいうならば、算盤(商売)が重要であるのは当然のことではあるものの、やはり論語(道徳)の部分も大切にすべきだと考えるようになり、現在は社員の道徳観を養うためにコンサルタントに入ってもらっています。
社内講習は、受講する社員側からすると面倒なことかもしれませんが、物事の考え方やスキルを身につけてもらうことで視野が広がり、自分の仕事を見つめ直すきっかけにもなります。現在は中途採用の方を含めて1週間ほどの研修を行っていますが、研修期間を2週間ほどに伸ばし、もう少し密度の高い内容を学んでもらえるようにしたいと考えています。
加えてミッション、ビジョンを達成するための新たな人事考課制度を作成し、各社員の実務でのビジネススキルと、道徳に基づく考え方の両面から評価できるように整備しているところです。
また、整理整頓などの基本的なところも改めて徹底してもらうようにしています。ものを探す時間をなくすことで作業効率が上がり、スムーズに業務に取りかかることができれば、余分な心配をせずにお客様とのコミュニケーションや作業に集中できます。材料の発注ミスは、経験や知識の不足により起こることが多いため、振り返りと場数を踏んでもらうことで改善していきたいと思っています。
採用については、会社を支える社員を選ぶ大事な機会として、今まで以上に重視したいと思っているところです。特に近年は人手不足のため、企業側が若い方の目に触れる機会をつくっていく必要があると感じています。そのため、企業イメージに直結するHP作成などには力を入れました。求職者との接点づくりのために、引き続きブランディングには力を入れていきたいと思っています。
独立意欲ある社員のために設立したグループ会社「結心電工」
弊社には、2022年に新設した株式会社結心電工と、2024年に株式譲渡により引き継いだ株式会社東北鈴木というグループ会社があります。結心電工は、千葉営業所の所長候補として採用した方が社長に就任しています。面接時に「最終的には独立したい」と話していたので、個人事業主(一人親方)として仕事を依頼する関係が2年ほど続きました。やがて、家族のために安定した収入が必要になり、それでも社長になりたいという本人の希望を両立させるため、弊社が8割、本人が2割を出資し、グループ会社を新たに立ち上げたというのが創業の経緯です。
弊社は、以前から各地に営業所を設立していたものの、ある程度の経験を積んだ所長が独立してしまうのが、嬉しくも悩みの種となっていました。独立後も仕事を依頼するなど、友好的な関係ではありますが、「市川電設」としてのサービス提供や理念の共有は難しくなります。社員の成長や独立意欲を後押しできる選択肢として、グループ子会社設立を認めて、ハードルを下げれば互いの業務をカバーしあいながら経営センスを磨いていけるだろうと考えました。
事業承継から3カ月で業績を改善したグループ会社「東北鈴木」
同じくグループ会社の「東北鈴木」は、日本M&Aセンターからの紹介により引き継ぎました。
事業承継M&Aは、技術者や職人不足の課題を解決し、雇用も継続できる有効な手段ととらえ、数年前から仲介業者に紹介をお願いしていました。その中で縁あって引き継ぐことになったのが、東北鈴木です。東北鈴木は、弊社が提示していた「事業継続の意思がある」「社長も続投の意欲がある」「社長は40代ぐらい」などの条件すべてに当てはまっており、まず対話で考えを聞いてみようと思いました。
東北鈴木側は、社長1人の力だけでは事業改善が難しいという理由で売りに出していましたが、買い手側との交渉ではなかなか条件が合わず断られ続け、弊社が3社目の交渉相手だったそうです。弊社としては、同業であったことからシナジーも生み出せるだろうと考え交渉開始し、約1年が経過した2024年3月末に株式譲渡により会社を引き継ぎました。承継から3カ月後の6月には、2億円規模の受注を得たことで一気に業績を改善することができました。
承継にあたっては、市川電設としての理念を理解してもらい、見た目からも変化が伝わるようにHPや作業着もリニューアルしました。引き続き社長に統率してもらい、会社の人財を見極める採用の部分のみこちらに任せてもらうことで、つかず離れずサポートできるようにしています。
苦い経験を「想像を超える未来」のための教訓に
実は、東北鈴木の前にも関連業種のM&Aを経験しているのですが、こちらの会社は残念ながら廃業という結果に終わりました。8人いた社員の大半が退職してしまい、最終的に事業の継続が困難になってしまったためです。
失敗した理由はいくつかありますが、最大の原因は業務効率化のために規則や方針を全て弊社のスタイルに変えたことだと思います。経営改善のためには必要なステップでしたが、従来の働き方や環境に慣れた社員にはついてくることができなかったのだろうと思っています。
もしご縁があり事業を引き継ぐ場合は、このときの苦い経験を踏まえ、M&Aで引き継いだ東北鈴木のように、できる限り方針には口を挟まず、グループの仲間としてサポートしていきたいと考えています。
今後の展望としては、経営者を引退するまでに海外に支店をつくりたいと思っています。弊社には現在、外国人の社員が5人ほどいて、出身国は中国、韓国、ミャンマー、フィリピン、ベトナムとさまざまです。彼らが国に帰る時には、起業のための資金を渡し経験を役立ててもらうことで、市川電設の高品質な施工を海外にも広め、特にインフラ未整備のアジアで活躍してもらいたいと思っています。
弊社のビジョンとして掲げている「想像を超える幸せな未来はつくれる」は、誰もが強く願い、挑戦を続けていけば実現できると信じています。私自身が現時点ですでに、かつての自分には想像できなかった未来を歩んでいる最中であり、社員にも、挑戦することで視野を広げ、新たな経験を積んでもらいたいと思っています。私自身が挑戦し続ける姿勢を見せていくことで、社員の教訓として活かしていってほしいと思っています。

会社概要
社名 | 株式会社市川電設 |
創立年 | 2008年 |
代表者名 | 代表取締役 市川 雄士 |
資本金 | 10,000万円 |
URL |
https://ichikawadensetsu.com/
|
本社住所 |
〒252-0216 |
事業内容 | 電気設備工事 電気制御計測装置工事 電気通信機器設備工事 空調設備工事 冷暖房設備工事 給排水設備工事 厨房設備工事 通信設備工事 防災設備工事 防犯設備工事 上記に伴う設計、施工及び監理 上記に伴う保守、リニューアル、保守点検 保険代理店業 派遣事業 |
事業エリア |
Chiba Office 〒272-0822 |
Kisarazu Office 〒292-0051 |
|
Yokohama Office 〒221-0801 |
|
Machida Office 〒194-0211 |
|
West Tokyo Office 〒207-0014 |
|
Fukushima Office 〒963-8201 |
|
関連会社 |


会社沿革
2008年 | 株式会社市川電設 設立 本社を神奈川県相模原市田名4349に置く |
2010年 | 本社を神奈川県相模原市中央区田名4157-1に移転 |
2012年 | 電気工事業 神奈川県知事許可(般-24)第78162号取得 |
2013年 | 事業拡大につき増資 資本金額1,000万円 |
2014年 | 事業拡大につき増資 資本金額2,000万円 本社を神奈川県相模原市中央区清新4-8-11に移転 |
2018年 | Machida Office 開設 東京都町田市相原町2355-1に置く |
2020年 | Kisarazu Office 開設 千葉県木更津市清川1-4-28に置く 電気工事業 国土交通大臣 許可(般-2)第28012号 取得 |
2022年 | Chiba Office 開設 千葉県市川市宮久保3-3-24に置く 株式会社結心電工 設立 |
2023年 | West Tokyo Office 開設 東京都東大和市狭山5-1663-16に置く |
2024年 | Fukushima Office 開設 福島県石川郡平田村蓬田新田字蓬田岳70-1に置く 株式会社東北鈴木 グループ参加 |
株式会社市川電設の経営資源引継ぎ募集情報
人的資本引継ぎ
福島県
千葉県
東京都
神奈川県
「想像を超える未来」のため挑戦し続けたいエンジニアを募集中
事業引継ぎ
関東
神奈川県
大阪府
福岡県
事業引継ぎ、経営者続投の両立を希望する電設業者様を募集
公開日:2025/02/13
※本記事の内容および所属名称は2025年2月現在のものです。現在の情報とは異なる場合があります。
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