墨田
墨田区
墨田区のものづくりと日本の職人の技を守り続ける、唯一無二の革製品メーカー
株式会社SAKURAWAQS
職人技術の継承に尽力する革製品メーカーが考える「こだわり」と「使命」
経営理念
「伝統に裏打ちされた日本の美」
伝統に裏打ちされた職人の技と現在の価値観やライフスタイルにふさわしいデザインで新たな『モノづくり精神』の発信をしています。すみだ地域から生まれる日本のプライドを発信し、今を生きる私たちの暮らしに活力を与え、楽しい未来へと導きたいと願っております。匠の加工技術を借り、ファッショングッズ、インテリア、ステーショナリーと革の可能性を追求して、オリジナルブランド「紗蔵」として製品をラインナップしていきます。一点一点、手作業で仕上げられるため納品に時間を頂く事がございますが、品物を手にされれば、お待ち頂いた時間の価値を実感して頂けると自負しております。
代表者メッセージ
手に馴染む使い心地
その秘密は職人の手仕事にあり
シンプルだけど、こだわりがあり
古き良き日本の文化、技が感じられるものを伝えたい。
革素材選びから、こだわり最高品質を目指します。
変わらない定番、基本形に何かを足すことで
永遠に新しいものが生まれていく
流行りと生活ニーズに対応しながら
愛されるものづくりをデザイナー達と提案していきます。
代表取締役 和久 真弓
私たちのこだわり
日本の職人技術に新たな価値を生み出すために創業
生まれも育ちも墨田区で、この街で過ごして五十年以上になります。
デザイン学校卒業後、イタリア製の鞄を取り扱う会社にデザイナーとして勤め、そこでイタリア製の鞄に触れた時に、いかに日本の革製品が丁寧に作られているかに気づかされました。縫製のほつれにくさはもちろん、金具の強度など1つ1つの仕事の質が高く、プロダクトとしてとても美しく、完成度の高さが全く違ったというのが丁寧さを感じた理由です。他国の人にしてみれば、使っているうちに製品が劣化するのは当たり前という感覚かもしれませんが、私たちは、ずっと長く使えるように製品を作るという考えが根底にあります。例えば、裁断した革をそのまま取っておくことがあるのですが、これは、長く使えるように修理を前提としているからです。こうした点からも、ものづくりに対する考え方、思想が根本的に異なっているのだと感じました。
そこで、日本のものづくりに関わりたいと考えるようになり、日本の鞄を取り扱う卸問屋に転職しました。日本製の量販店の企画に携わるような仕事をさせていただいていた時期に、墨田区で、日本各地にいるデザイナーとコラボレーションするイベントに参加しました。そこで出会ったプロダクトデザイナー達と一緒に、様々なアイテムを作るようになったのが、独立して製品を作るきっかけになりました。
「紗蔵工房」に込めた思い
今まで培ってきた自分自身の技術をプロダクトデザイナーとコラボレーションすることによって、ものづくりの新たな価値を生み出し、世間に向けて発信していきたいというものでした。
墨田区といえば、隅田川の美しい桜の花が有名なので、【さくら】と付けたいと思いました。
「紗」という字は、高級なものを包むという意味があり鞄や財布などの革製品は、高級なものを包むものだから、この字を使っています。そして、日本のいいものを蔵出しするということで、「紗蔵」と名づけました。
素材から吟味した、こだわりぬいた製品づくり
製品を作るにあたって、どういう革が最適かを考えて素材から選定しています。
タンナーに直接訪問し、革を作ってもらうこともあります。その段階から関わることで、作りたい製品に合わせた素材づくりが可能となります。さらに、製品が出来上がった後に、不具合がないか、実際に確認してから売り場に出しています。だからこそ、自信をもってお客様に製品を提案しております。
ここまでこだわっているのは、昔から革製品の職人の伝承されてきた、「はんぱなものを作るな、素材から吟味しろ」という言葉を常に心にとどめて製造しているからです。素材から吟味するなら、製造現場でも納得するまで何度でもやり直して、製作していくべきだと考えています。
職人の得意を最大限に活かす「SAKURAWAQS流コラボ」
墨田区はタンナーや革製品に携わる職人が多い地区だからこそ、このようなものづくりができるのかもしれませんが、製品を作るなら、墨田区でものづくりを行う人と一緒に行いたい、というのが根底にあるからこそのこだわりでもあります。
地域ブランディング事業「すみだモダン」の第一回認定業者に選ばれた時に作った葛飾北斎の浮世絵をプリントした「北斎シリーズ」の小物入れやパスケースは、墨田の地場産業である豚革を使っていて、地元をアピールするという意味を込めました。豚革は柔らかくて繊細で、製品にするのに手間がかかる素材ですが、確かな技術力とこだわりをアピールするにはうってつけでした。その後、すみだ北斎美術館ができた時には、ミュージアムショップに置いて頂いたりもしました。
また、生まれ育った墨田区のものづくりを絶やしたくないという思いも強いので、「すみだ東京ものづくり計画(STMK)」という会の会長も務めています。販路拡大を目的に、職人で集まって、展示会に出展したり、ポップアップ出店をしたりしています。墨田区のものづくりをより大きなインパクトでアピールしたいと考え、海外でも、展示会を行いました。こうした機会を絶対に無駄にしないように、展示会に出展する前には必ず百貨店バイヤーの来場確約を取っています。製品を作ってから売れる場所を見つけるよりも、置きたい場所を見つけてから、ターゲットに合ったものを作ったほうが、確実だからです。
新たなチャレンジをするのも一つの方法ですが、作り慣れたものの方が断然良いものが作れるはずです。その考えから、1つ製品ができた後は、同じ形で素材を変えてバリエーションを増やしたり、シリーズ化して、なるべく息の長い製品になるように工夫しています。
皆がWIN-WINになるように、横のつながりを大切にして墨田区で連携してものづくりをしていきたいという思いがあるので、職人の技を守るため、製品を作る際には、製品の質だけでなく販路を開拓するところまで妥協はしません。
日本のものづくりを絶やしたくない。職人の技に対する思い
弊社の経営理念にある、「伝統に裏打ちされた日本の美」というのは、私たちが一番伝えたいメッセージです。革を仕立てるための技術は非常に細かいものがあります。見た目では分かりにくいですが、革には縦横があり、その縦と横の繊維質を考えて裁断します。適切な革を仕入れる目利きや、厚みを考慮した包丁の入れ方や、シワにならないように仕立てる技術など、一つ一つの工程が、革を知り尽くしていないとできません。自分が生まれたときから普通だと思っていたことは、すべて一級品を生み出すための知恵や技だということに気づきました。だから、その技術や知恵をもっと研ぎ澄ませて、継承していきたいと考えます。
実際、日本のものづくりは、技術を持った人が一人いなくなるだけで途切れかねません。機械だけの作業だとしても、ボタンをつけるコンマ何ミリのさじ加減は、熟練した職人の感覚がないとできないものです。機械だけを継承したからといって、職人のさじ加減までは継ぐことはできません。機械で代替不可能な技術をしっかりと継承していくのが、私たちの使命だと考えています。
ただ、職人を目指したいという若い人に直接教えるとなると、いろいろと頭を悩ませるところがあります。納得がいかない仕上がりなら何度もやり直しをさせるのですが、そこで心が折れてしまったり、褒めたら褒めたで、それ以上努力しなくなったりで、さじ加減が本当に難しいです。それでも継承していくためには、「良いものは良い、悪いもの悪い」としっかり伝え、何回も練習を重ねていくしかないのでこちらも折れずに向き合っています。
別のアプローチとしては、小中学校の修学旅行生の受け入れやワークショップも積極的に行っています。革という素材の勉強だけでなく、一つのもの、製品を作るのに、実に様々な工程があることを知ると、ものを大事にする気持ちが芽生えると思っています。それが後世に日本のものづくりの技術を伝えることに繋がっていくと思っています。
日本のものづくりを世界へ。技と技の掛け合いで、唯一無二の製品を作りたい
今は、ものを作れば売れるという時代ではありません。オンラインショップですぐに物を手に入れられるからこそ、実際に手に取って見てみたいと思ってもらえる物を作らないといけません。だから、技と技の掛け合いをして、こだわりぬいたものづくりをしたいと考えています。金具を作る職人と、私たちの革を仕立てる職人とのコラボレーションや、ネジを作る工場の人と、我々の部品を使っての製品など、今までに見たことがないものができると考えています。だから、同業者内で協力し合うだけでなく、他業種とも繋がっていきたいとも思っています。
職人の思いを知るからこそできる骨太なコラボ
弊社はM&Aという形での支援は積極的には考えてはいませんが、仕事が減って困っている、新たな活路を見出したいという職人さん、ものづくり企業さんに対して、今の段階でできるお手伝いは積極的にしていきたいと考えています。実際、コラボレーションについては、豊富な実績があります。
そうした取り組みを通じて、日本には優れた技術を持つ職人さんがこれだけ大勢いるんだということを、胸を張って訴えたいですし、次世代につなげて継承していくことが使命だと考えています。だからこそ、たった一つの技術でも、胸を張れる技があるなら、一緒にものづくりがしたいのです。職人さんの場合、仕事が減ってくると「これしかできない」と考えがちですが、そこは「これだけは負けない」という考えに変換して、ぜひ私たちと一緒に、新たなものづくりをしていきましょう。
日本の職人技術に新たな価値を生み出すために創業
生まれも育ちも墨田区で、この街で過ごして五十年以上になります。
デザイン学校卒業後、イタリア製の鞄を取り扱う会社にデザイナーとして勤め、そこでイタリア製の鞄に触れた時に、いかに日本の革製品が丁寧に作られているかに気づかされました。縫製のほつれにくさはもちろん、金具の強度など1つ1つの仕事の質が高く、プロダクトとしてとても美しく、完成度の高さが全く違ったというのが丁寧さを感じた理由です。他国の人にしてみれば、使っているうちに製品が劣化するのは当たり前という感覚かもしれませんが、私たちは、ずっと長く使えるように製品を作るという考えが根底にあります。例えば、裁断した革をそのまま取っておくことがあるのですが、これは、長く使えるように修理を前提としているからです。こうした点からも、ものづくりに対する考え方、思想が根本的に異なっているのだと感じました。
そこで、日本のものづくりに関わりたいと考えるようになり、日本の鞄を取り扱う卸問屋に転職しました。日本製の量販店の企画に携わるような仕事をさせていただいていた時期に、墨田区で、日本各地にいるデザイナーとコラボレーションするイベントに参加しました。そこで出会ったプロダクトデザイナー達と一緒に、様々なアイテムを作るようになったのが、独立して製品を作るきっかけになりました。
「紗蔵工房」に込めた思い
今まで培ってきた自分自身の技術をプロダクトデザイナーとコラボレーションすることによって、ものづくりの新たな価値を生み出し、世間に向けて発信していきたいというものでした。
墨田区といえば、隅田川の美しい桜の花が有名なので、【さくら】と付けたいと思いました。
「紗」という字は、高級なものを包むという意味があり鞄や財布などの革製品は、高級なものを包むものだから、この字を使っています。そして、日本のいいものを蔵出しするということで、「紗蔵」と名づけました。
素材から吟味した、こだわりぬいた製品づくり
製品を作るにあたって、どういう革が最適かを考えて素材から選定しています。
タンナーに直接訪問し、革を作ってもらうこともあります。その段階から関わることで、作りたい製品に合わせた素材づくりが可能となります。さらに、製品が出来上がった後に、不具合がないか、実際に確認してから売り場に出しています。だからこそ、自信をもってお客様に製品を提案しております。
ここまでこだわっているのは、昔から革製品の職人の伝承されてきた、「はんぱなものを作るな、素材から吟味しろ」という言葉を常に心にとどめて製造しているからです。素材から吟味するなら、製造現場でも納得するまで何度でもやり直して、製作していくべきだと考えています。
職人の得意を最大限に活かす「SAKURAWAQS流コラボ」
墨田区はタンナーや革製品に携わる職人が多い地区だからこそ、このようなものづくりができるのかもしれませんが、製品を作るなら、墨田区でものづくりを行う人と一緒に行いたい、というのが根底にあるからこそのこだわりでもあります。
地域ブランディング事業「すみだモダン」の第一回認定業者に選ばれた時に作った葛飾北斎の浮世絵をプリントした「北斎シリーズ」の小物入れやパスケースは、墨田の地場産業である豚革を使っていて、地元をアピールするという意味を込めました。豚革は柔らかくて繊細で、製品にするのに手間がかかる素材ですが、確かな技術力とこだわりをアピールするにはうってつけでした。その後、すみだ北斎美術館ができた時には、ミュージアムショップに置いて頂いたりもしました。
また、生まれ育った墨田区のものづくりを絶やしたくないという思いも強いので、「すみだ東京ものづくり計画(STMK)」という会の会長も務めています。販路拡大を目的に、職人で集まって、展示会に出展したり、ポップアップ出店をしたりしています。墨田区のものづくりをより大きなインパクトでアピールしたいと考え、海外でも、展示会を行いました。こうした機会を絶対に無駄にしないように、展示会に出展する前には必ず百貨店バイヤーの来場確約を取っています。製品を作ってから売れる場所を見つけるよりも、置きたい場所を見つけてから、ターゲットに合ったものを作ったほうが、確実だからです。
新たなチャレンジをするのも一つの方法ですが、作り慣れたものの方が断然良いものが作れるはずです。その考えから、1つ製品ができた後は、同じ形で素材を変えてバリエーションを増やしたり、シリーズ化して、なるべく息の長い製品になるように工夫しています。
皆がWIN-WINになるように、横のつながりを大切にして墨田区で連携してものづくりをしていきたいという思いがあるので、職人の技を守るため、製品を作る際には、製品の質だけでなく販路を開拓するところまで妥協はしません。
日本のものづくりを絶やしたくない。職人の技に対する思い
弊社の経営理念にある、「伝統に裏打ちされた日本の美」というのは、私たちが一番伝えたいメッセージです。革を仕立てるための技術は非常に細かいものがあります。見た目では分かりにくいですが、革には縦横があり、その縦と横の繊維質を考えて裁断します。適切な革を仕入れる目利きや、厚みを考慮した包丁の入れ方や、シワにならないように仕立てる技術など、一つ一つの工程が、革を知り尽くしていないとできません。自分が生まれたときから普通だと思っていたことは、すべて一級品を生み出すための知恵や技だということに気づきました。だから、その技術や知恵をもっと研ぎ澄ませて、継承していきたいと考えます。
実際、日本のものづくりは、技術を持った人が一人いなくなるだけで途切れかねません。機械だけの作業だとしても、ボタンをつけるコンマ何ミリのさじ加減は、熟練した職人の感覚がないとできないものです。機械だけを継承したからといって、職人のさじ加減までは継ぐことはできません。機械で代替不可能な技術をしっかりと継承していくのが、私たちの使命だと考えています。
ただ、職人を目指したいという若い人に直接教えるとなると、いろいろと頭を悩ませるところがあります。納得がいかない仕上がりなら何度もやり直しをさせるのですが、そこで心が折れてしまったり、褒めたら褒めたで、それ以上努力しなくなったりで、さじ加減が本当に難しいです。それでも継承していくためには、「良いものは良い、悪いもの悪い」としっかり伝え、何回も練習を重ねていくしかないのでこちらも折れずに向き合っています。
別のアプローチとしては、小中学校の修学旅行生の受け入れやワークショップも積極的に行っています。革という素材の勉強だけでなく、一つのもの、製品を作るのに、実に様々な工程があることを知ると、ものを大事にする気持ちが芽生えると思っています。それが後世に日本のものづくりの技術を伝えることに繋がっていくと思っています。
日本のものづくりを世界へ。技と技の掛け合いで、唯一無二の製品を作りたい
今は、ものを作れば売れるという時代ではありません。オンラインショップですぐに物を手に入れられるからこそ、実際に手に取って見てみたいと思ってもらえる物を作らないといけません。だから、技と技の掛け合いをして、こだわりぬいたものづくりをしたいと考えています。金具を作る職人と、私たちの革を仕立てる職人とのコラボレーションや、ネジを作る工場の人と、我々の部品を使っての製品など、今までに見たことがないものができると考えています。だから、同業者内で協力し合うだけでなく、他業種とも繋がっていきたいとも思っています。
職人の思いを知るからこそできる骨太なコラボ
弊社はM&Aという形での支援は積極的には考えてはいませんが、仕事が減って困っている、新たな活路を見出したいという職人さん、ものづくり企業さんに対して、今の段階でできるお手伝いは積極的にしていきたいと考えています。実際、コラボレーションについては、豊富な実績があります。
そうした取り組みを通じて、日本には優れた技術を持つ職人さんがこれだけ大勢いるんだということを、胸を張って訴えたいですし、次世代につなげて継承していくことが使命だと考えています。だからこそ、たった一つの技術でも、胸を張れる技があるなら、一緒にものづくりがしたいのです。職人さんの場合、仕事が減ってくると「これしかできない」と考えがちですが、そこは「これだけは負けない」という考えに変換して、ぜひ私たちと一緒に、新たなものづくりをしていきましょう。
会社概要
社名 | 株式会社SAKURAWAQS |
創立年 | 2008年 |
代表者名 | 代表取締役 和久 真弓 |
資本金 | 300万円 |
本社住所 |
130-0002 東京都墨田区業平1丁目7−12 |
事業内容 | 皮革製品の製造販売 OEM ODM |
URL |
http://www.leather-handmade.com/
|
会社沿革
2008年 | 「紗蔵」開業 |
2010年 | 地域ブランディング事業「すみだモダン」で北斎シリーズが認定される ワークショップ開催 |
2011年 | 中国 上海・蘇州 展示会に出展 |
2013年 | ドイツ フランクフルト 国際消費財見本市「テンデンス」に出展 「すみだモダン」で革うちわ シリーズが認定される |
2014年 | 経済産業省による日本が誇るべき優れた地域産品を選出する事業「WONDER 500 」で「革うちわ」が受賞 |
2016年 | GOLDEN PIN DESIGN AWARD 革うちわ Golden Pin Design 受賞 「すみだモダン」でTOKYO GA-MA シリーズが認定される 「株式会社SAKURAWAQS」設立 |
2017年 | Hong Kong 「Hong Kong fashion week」に出展 |
2018年 | New York[「NY NOW」に出展 New York「イサム・ノグチ ミュージアム」での取扱 スタート/TOKYO GA-MA シリーズ |
2019年 | Paris「Maison&Objet Paris」に 出展 |
公開日:2022/12/22 (2023/01/25修正)
※本記事の内容および所属名称は2023年1月現在のものです。現在の情報とは異なる場合があります。