私自身、父の経営する会社を「継ごう」と決意するも、断念したという経験があります。今となっては後悔していますが、その経験があったからこそ、中小企業診断士として、円滑な事業承継のお手伝いをすることができています。同族の事業承継は、「過去から続く（ネガティブな）感情」が「現在の事業の問題」を誘発してしまうというメカニズムがあります。このメカニズムを理解し、「過去の感情」を解き放つと、「現在の感情」および「現在の事業」を冷静に見つめ直すことが出来ます。具体的には、親、子供双方の立場をそれぞれ個別にヒアリングします。そこから解決すべき課題を抽出し、私自身がファシリテーターとなって、「家族会議」を主催します。そうすることで、徐々に未来へと視線を向けることができるようになります。私がこれまで支援してきた中小事業者の99％は同族経営で、ご家族・ご親族の心境が前向きになるための「家族会議」を何度も行いノウハウを蓄積してきました。事業承継に特化したご支援の件数は、20件ほどの実績があります。

父が経営している会社に関与している時「資金繰りの大切さ」を身を持って感じました。資金繰りに窮すると、給料や取引先への支払や銀行への返済が滞ってしまいます。そうなると、キャッシュをどう集めるかしか考えられなくなり、視野が狭くなってしまいます。そうなってしまった場合、まずはお金の流れを把握し、お金の入と出を「見える化」し、必要な手当てを優先順位に従って行うべきと考えます。現在の私は中小企業診断士として、資金繰り円滑化も支援しています。その経験を活かし事業のお金周りに関することがサポートできます。

経営者（経営陣）となってある程度の時間が経ってしまうと、経営に関する仕事に割く時間が増える一方で、現場業務の時間が減ってしまいます。そうすると、自然に現場従業員の気持ちと経営者（経営陣）の気持ちに乖離が生じてきてしまいます。独立する前は、大手の総合スーパーで勤めていましたが、経営陣までの距離が遠かったと感じています。
私は2005年の創業以来、経営者のビジョンと現場を繋ぐことを意識してきました。特に、私自身も経験のある接客を伴うサービス業の従業員に寄り添うことが得意です。具体的には経営者が掲げるストアコンセプト等を従業員に伝え、その具現化を現場にてサポートしています。従業員には密なヒアリングをし、経営陣の考えたコンセプトをどういった形で現場に浸透させていくかをケースバイケースで判断しています。
経営者と従業員の気持ちを理解し、繋げることができるのが弊社の強みと思っています。