鹿沼
鹿沼市
レンズ研削・コーティング技術の追求と更なる進化を目指す
株式会社大正光学
難局を乗り切る組織力と「マイカンパニー」となる社員育成をおこなう光学事業者
経営理念
行動理念
- 私たちは出来ない言い訳をするのではなく、出来る方法を考えます。
- 私たちは常に考え行動します。
- 私たちはあらゆる場面でスピードを追求します。
- 私たちは徹底して情報共有にこだわります。
- 私たちは社内の輪を重んじ互いに協力し合います。
01.Mission
和(一致協力)
和を以て尊しと為す
企業理念「使命・存在意義」
社員全員がお互いに協力して輪を重んじること、徹底して情報共有すること。
02.Vision
全社員の幸せ向上、100年続いて進化する会社
企業ビジョン「長期的にめざす姿」として、全ての社員・わが社に関わる人々※が幸せであること、そして常に進化し続ける会社であること。
※関わる人々とは、社員とその家族、社外社員(仕入れ先・協力会社)とその家族、現在顧客と未来顧客、地域のみなさま、出資いただく皆様、その他関係するみなさま
03.Value
5方良しの経営
価値観・行動指針「大切にすべき価値観」として
近江商人の「三方良し」から大正光学が考える「5方良し」の「幸せを実現する正しい経営」を実現します。
―当事者意識と組織力強化
―第2領域重視の思考定着化
―ビジョンを核に全員参加活動
大正光学のフィロソフィーは、組織の「存在意義=ミッション」、「目指す姿=ビジョン」、「価値観・行動指針=バリュー」の3つの階層から成り立っています。バリューに基づき行動したうえで、長期的なビジョンを目指し、ミッションを実現していくものです。
フィロソフィーは会社の哲学ですが、組織内で課題解決などに迷った時に立ち返れるものでもあります。ひとり一人の社員においても、組織全体においてもこの基軸を大切なOSとしていきます。
又、この基軸になる考え方を創り出したのは、創業者の内藤厚会長です。
創業以来、現代表の内藤信雄になっても、この想いが脈々と繋ぎ続けられています。近江商人が残した「三方良し」は多くの経営者の指針となっていますが、弊社では、「5方良し」の経営を目指しています。「企業経営の最大・最高の使命と責任は、企業にかかわるすべての人々の幸せの追求・実現である」という考え方に基づきます。そのためには、当事者意識が高い人財の育成による組織力強化、Q2行動の思考定着(7つの習慣の第2領域への時間投下)、ビジョンを核にした全員参加での組織作りを実行していきます。
弊社が大切にするそれらのバリューによって、「全社員の幸せ向上」「100年以上続いて進化する会社」のビジョンを実現していきます。これらは全てミッションに基づいています。
人財育成への取り組み
– OJT(内部研修)
– Off-JT(外部研修)
– 階層別研修
– 目的別研修
– スキル別研修
– 自主学習 e-learning
代表者メッセージ
私は、”モノづくり”とはサービス業の一環であると考えております。お客様に弊社がサービスを提供させていただくことは、確かな製品を作り上げお客様の満足と信頼を得るために欠かせない精神の一つであります。
昨今、社会のニーズは日々加速し変化し続けています。この潮流の中でいかにして私たちが知恵を出し合い、大切なお客様のご満足をいただくかが、私たちの命題となっております。また、お客様の求めていらっしゃるものを、過不足なく製品に仕上げますことも確かな”モノづくり”の条件と考えます。
私たちは、長年つちかってきた経験と実績を十分に活かし複雑化するニーズにもお答えするとともに、この過程で得たものを積み重ねていくことによって、将来にわたりお客様へのより一層のご満足と信頼へ実を結べばと切に願っております。
そのためにも、社員一同が一丸となり、より良い”モノづくり”にたゆまぬ努力を日々続けてまいります。今後とも、一層のご鞭撻とご愛顧のほど宜しくお願い申し上げます。
株式会社大正光学 代表取締役 内藤 信雄
家業の歴史と入社に至る経緯
弊社は、1973年(昭和48年)に現会長である先代(父)の内藤厚が、伯父の会社から独立して創業しました。東京都豊島区巣鴨で個人事業として光学レンズ加工業を営み、1977年(昭和52年)に事業所を埼玉県戸田市に移転し、1990年(平成2年)に事業の拡大で栃木工場を開設し埼玉工場と並行操業を開始しました。1995年(平成7年)に埼玉工場の生産工程を栃木工場に併合しました。2007年(平成19年)に当時代表だった先代から会社を譲り受け、足掛け15年目になります。
学生時代は、先代の仕事を見てはいましたが日常生活に仕事が溶け込んでいるような感じでもあり、家業というより父の仕事として見ていたので、この仕事をする、ましてや事業承継するとは考えてもいませんでした。しかし在学中に立ち上げられたばかりのコーティング事業(レンズ表面に薄膜を蒸着する工程)の技術者が突然退職してしまったこともあり、後任として入社することになりました。先ず10年間はやり抜こうと取り組んできましたが、その間に工場拡充を含む事業の過渡期を向かえていたこともあり期間という縛りは外して突き進むしかないという覚悟をもって臨んでいました。
私たちのこだわり
顧客ニーズに合わせ技術を厳選し特化した作業工程
弊社は独立創業時から、光軸とレンズ中心軸が一致するようにレンズ外径を研削する「心(芯)取り」の単一工程から始めました。その後、お客様のニーズもあり「光学薄膜(光の反射や透過などをコントロールする薄膜の総称)」などの工程を追加して複数工程を受注できるように拡充していきました。
現状、国内ではレンズの素材となるガラスの大多数が大手数社によって製造されていて、残り少数は海外製造となっていますが、年々海外生産の比率は上がってきています。レンズ加工には中小企業が携わっていて、主にレンズの研磨、外径の研削、コーティングといった3つの工程をおこなっています。弊社ではこの3つの工程のうち研磨工程のみを協力会社にお願いしています。研磨に長けた業者に任せることで特殊な素材・形状も対応可能となり、より高品質でお客様のニーズに即した製品を提供できるからです。弊社の強みは、数多くの取引先の中から要望に最も適した業者を選定できることでもあります。
危機を乗り越え新たに「全社員の幸せ向上」「5方良し」の理念を追加
理念は、先代が示した「和を以て尊しと為す」を現在も掲げています。大正光学フィロソフィー(哲学)は、全社員が仕事をしていく上で帰結し立ち返ることができる基軸の部分を明文化したいと2020年(令和2年)に起案していますが、現在も構築中となっています。
フィロソフィーを設けたきっかけは今から6年前、依存度の大きかったメーカーからの仕事が激減してしまい結果として業績が悪化したことによります。苦渋の選択として25名の希望退職者を募りました。当時はお客様の納期を守ることが最大の目的となっており、利益も出ていた時期もありました。ただ、仲間に痛みを背負わせず社員が自らの幸せのために働ける会社こそが重要だと考えるようになり、先代の理念に加え「全社員の幸せ向上」「5方良し」を掲げました。
また現在、自社のバリュー(大切にすべき価値)を明確にできるように各部署からメンバーを集め、ボトムアップで意見を吸い上げ反映できるようバリューブックの作成準備をしているところです。
常に時代の変化を意識した組織作りと人財育成が重要
バリューにある「5方良し」は、近江商人の「三方良し」(売り手、買い手、世の中全てにとって良い商売をするの意)を元に考案しました。ここでの「5方」は、全社員と家族、関係する業者、現在および未来の顧客、ヴァルネラビリティ(社会的支援を必要とする層)、投資家の5者であり、この5者全員が潤う利益を求め、不利益者が誰も存在しない仕事をしようという考えに至りました。仕事や組織の運営を続ける上で、自分たちに利があってもお客様に損があったら長くは続かない。そうすると「三方良し」の考えの先にある「5方良し」を目指していかないといけません。時と場合によって5者の優先順位は入れ替わりますが、誰もが幸せになれるのが一番の目標です。この考えは必然的に地域貢献にも結びついていきます。
「5方良し」のような考え方ができる人財を育てようと始動したのは、スマートフォンの台頭によりカメラの売上が下火になったことがきっかけです。レンズ製品の受注がゼロになることはありませんが、カメラ用レンズの売上が飛躍的に伸びることはなく、新規事業を展開することになっても変化に対応できる人財育成が急務と考えています。この価値観を組織に反映できれば、どのような商売もできるようになります。
この新しい理念を打ち出したときは、安定していた地盤が崩れ、不安定な方角へ船を漕ぎ出そうとしていた時期だったこともあり、相当な覚悟が必要でした。弊社だけでなく、メーカー占有率が高かったお客様も弊社の舵取りに難色を示しましたが強い覚悟と信念をもって押し切りました。
社員一人一人に当事者意識をもつ「マイカンパニー」と呼べる組織を目指す
大量生産から少量多品種に舵を切って新しい事業構造に転換し、事業再構築がほぼ完了したことから専務(弟)の内藤厚生に事業承継する予定でした。その矢先に新型コロナウィルスの感染拡大の影響があり、再び収益が悪化して組織再編や需要に合わせた対応が必要になり、この難局を乗り切るために代表取締役を続投しました。
弊社は事業継承をおこなう同族経営でもありますが、所有と経営は切り離すことも今後は考えていかなければと思っています。優秀な後継者にバトンを渡せるよう全社員が「マイカンパニー」と呼べる組織にしていかないといけません。そのために現在、社内には経営企画室を設け、スティーブン・R・コヴィーが提唱する「7つの習慣」を取り入れています。そして、全社員が主体性と自主性をもって会社の舵取りをしようという気概を持って取り組んでもらえるように、人を大切にする経営のフィロソフィーを弊社にどう落とし込んでいくかを模索しています。
全社員で共通した学びの機会、常に自己研鑽ができる場を提供
考え方に軸を持つために「7つの習慣」の中の「時間管理のマトリクス」を用いて重要か緊急かを4つの事象で分類し、仕事の優先順位や効率的に時間を有効活用することを前提に役員管理職の日々の行動を省みる機会を作りました。「7つの習慣」の導入は風土改革にも繋がり、社内で共通した言語にもなりますが個々に浸透までに至っていないので発展途上といえる状況です。弊社は長く大量生産をしていた工場でもあったので、少量多品種に舵を切ってからは「前の方がやりやすかった」などの意見もあります。組織の人財構成比率は、上位2:中位6:下位2で表され、この比率の上位グループの割合が半数を超えて変化量が大きくすることで促進力が高まるため、今はこの上位グループに食い込んでくる人財育成が重要になっています。
2020年(令和2年)は、「7つの習慣」をビジネス軸の効果性においた2日間のオンライン研修を役員・管理職の全員が受講し、2021年(令和3年)は一般社員が受講しているところです。現在、全社員が受講できるe-learningをより効果性の高いツールに進化させているほか、自社コンテンツもより的確なものを配信することで、社員の自己成長をフォローしています。そのほか、上期と下期の年2回、会社の方向性を理解してただくために、それぞれの期の目標を直接役員に話をしていただき、その動画を撮影・配信しています。
また、工程などのOJTの教育のために、社員自らが動画を撮影した教材コンテンツも拡充してきました。
会社・社員の基軸に合ったM&Aを希望
M&Aや新規事業は時代の変化と混とんとする経済状況下では意識しています。興味のある業種や事業構想はいくつか考えてはいます。M&Aも新規事業も人の投資と融合が重要でもあり、今のような状況に対応するためにも重要となります。M&Aの売り案件はどんな事業と環境であるのか、理念が明確に提示できれば対応のスピードも違ってきます。社員も個々の意識が高まれば融合できる確率も高まり、異業種だとしても会社の成長に寄与する事業と判断できれば着手することも可能になります。新規事業は、「マイカンパニー」が浸透することで個々が主体性と自主性をもって会社の舵取りをしてくれれば実現と成功の可能性は高まります。時代の変化よりも先に仕掛けていきたいと考えています。
以前は、多数あった同業者も今では大分減ってしまいました。減っていった理由としては、光学事業も技術の進化、様々な工程やメーカー競争などから受託や請負う業務が許容範囲を超え変化に対応できなくなってしまったことが要因にあるかと思います。弊社は、業界で生き残るために、心(芯)取りとコーティング分野に特化して専門性を高め、開発事業にも注力してきました。開発の計画内容は細部までお話できませんが、産業技術総合研究所(つくば)との共同開発により今まで物理的に成し得なかったことを可能にする製品を開発して世に出そうと取り組んでいます。
松下幸之助の言葉に「企業は社会の公器である」とあります。自分たちだけの利益を追求するのではなく、社会全体・公の利益にも適う必要があり、そのように振舞わなくてはいけないという意味です。弊社も意識をして「会社」ではなく「組織」という言い方にしましょうと話しています。管理職にはフィロソフィーと行動理念に基づく戦略立案やプロセスマネジメントの権限や責任を委譲し、出来る限り口を出さないように気を付けています。全社員が自ら運営し創り上げていく器だと思ってもらえるようにしていきたいからです。
顧客ニーズに合わせ技術を厳選し特化した作業工程
弊社は独立創業時から、光軸とレンズ中心軸が一致するようにレンズ外径を研削する「心(芯)取り」の単一工程から始めました。その後、お客様のニーズもあり「光学薄膜(光の反射や透過などをコントロールする薄膜の総称)」などの工程を追加して複数工程を受注できるように拡充していきました。
現状、国内ではレンズの素材となるガラスの大多数が大手数社によって製造されていて、残り少数は海外製造となっていますが、年々海外生産の比率は上がってきています。レンズ加工には中小企業が携わっていて、主にレンズの研磨、外径の研削、コーティングといった3つの工程をおこなっています。弊社ではこの3つの工程のうち研磨工程のみを協力会社にお願いしています。研磨に長けた業者に任せることで特殊な素材・形状も対応可能となり、より高品質でお客様のニーズに即した製品を提供できるからです。弊社の強みは、数多くの取引先の中から要望に最も適した業者を選定できることでもあります。
危機を乗り越え新たに「全社員の幸せ向上」「5方良し」の理念を追加
理念は、先代が示した「和を以て尊しと為す」を現在も掲げています。大正光学フィロソフィー(哲学)は、全社員が仕事をしていく上で帰結し立ち返ることができる基軸の部分を明文化したいと2020年(令和2年)に起案していますが、現在も構築中となっています。
フィロソフィーを設けたきっかけは今から6年前、依存度の大きかったメーカーからの仕事が激減してしまい結果として業績が悪化したことによります。苦渋の選択として25名の希望退職者を募りました。当時はお客様の納期を守ることが最大の目的となっており、利益も出ていた時期もありました。ただ、仲間に痛みを背負わせず社員が自らの幸せのために働ける会社こそが重要だと考えるようになり、先代の理念に加え「全社員の幸せ向上」「5方良し」を掲げました。
また現在、自社のバリュー(大切にすべき価値)を明確にできるように各部署からメンバーを集め、ボトムアップで意見を吸い上げ反映できるようバリューブックの作成準備をしているところです。
常に時代の変化を意識した組織作りと人財育成が重要
バリューにある「5方良し」は、近江商人の「三方良し」(売り手、買い手、世の中全てにとって良い商売をするの意)を元に考案しました。ここでの「5方」は、全社員と家族、関係する業者、現在および未来の顧客、ヴァルネラビリティ(社会的支援を必要とする層)、投資家の5者であり、この5者全員が潤う利益を求め、不利益者が誰も存在しない仕事をしようという考えに至りました。仕事や組織の運営を続ける上で、自分たちに利があってもお客様に損があったら長くは続かない。そうすると「三方良し」の考えの先にある「5方良し」を目指していかないといけません。時と場合によって5者の優先順位は入れ替わりますが、誰もが幸せになれるのが一番の目標です。この考えは必然的に地域貢献にも結びついていきます。
「5方良し」のような考え方ができる人財を育てようと始動したのは、スマートフォンの台頭によりカメラの売上が下火になったことがきっかけです。レンズ製品の受注がゼロになることはありませんが、カメラ用レンズの売上が飛躍的に伸びることはなく、新規事業を展開することになっても変化に対応できる人財育成が急務と考えています。この価値観を組織に反映できれば、どのような商売もできるようになります。
この新しい理念を打ち出したときは、安定していた地盤が崩れ、不安定な方角へ船を漕ぎ出そうとしていた時期だったこともあり、相当な覚悟が必要でした。弊社だけでなく、メーカー占有率が高かったお客様も弊社の舵取りに難色を示しましたが強い覚悟と信念をもって押し切りました。
社員一人一人に当事者意識をもつ「マイカンパニー」と呼べる組織を目指す
大量生産から少量多品種に舵を切って新しい事業構造に転換し、事業再構築がほぼ完了したことから専務(弟)の内藤厚生に事業承継する予定でした。その矢先に新型コロナウィルスの感染拡大の影響があり、再び収益が悪化して組織再編や需要に合わせた対応が必要になり、この難局を乗り切るために代表取締役を続投しました。
弊社は事業継承をおこなう同族経営でもありますが、所有と経営は切り離すことも今後は考えていかなければと思っています。優秀な後継者にバトンを渡せるよう全社員が「マイカンパニー」と呼べる組織にしていかないといけません。そのために現在、社内には経営企画室を設け、スティーブン・R・コヴィーが提唱する「7つの習慣」を取り入れています。そして、全社員が主体性と自主性をもって会社の舵取りをしようという気概を持って取り組んでもらえるように、人を大切にする経営のフィロソフィーを弊社にどう落とし込んでいくかを模索しています。
全社員で共通した学びの機会、常に自己研鑽ができる場を提供
考え方に軸を持つために「7つの習慣」の中の「時間管理のマトリクス」を用いて重要か緊急かを4つの事象で分類し、仕事の優先順位や効率的に時間を有効活用することを前提に役員管理職の日々の行動を省みる機会を作りました。「7つの習慣」の導入は風土改革にも繋がり、社内で共通した言語にもなりますが個々に浸透までに至っていないので発展途上といえる状況です。弊社は長く大量生産をしていた工場でもあったので、少量多品種に舵を切ってからは「前の方がやりやすかった」などの意見もあります。組織の人財構成比率は、上位2:中位6:下位2で表され、この比率の上位グループの割合が半数を超えて変化量が大きくすることで促進力が高まるため、今はこの上位グループに食い込んでくる人財育成が重要になっています。
2020年(令和2年)は、「7つの習慣」をビジネス軸の効果性においた2日間のオンライン研修を役員・管理職の全員が受講し、2021年(令和3年)は一般社員が受講しているところです。現在、全社員が受講できるe-learningをより効果性の高いツールに進化させているほか、自社コンテンツもより的確なものを配信することで、社員の自己成長をフォローしています。そのほか、上期と下期の年2回、会社の方向性を理解してただくために、それぞれの期の目標を直接役員に話をしていただき、その動画を撮影・配信しています。
また、工程などのOJTの教育のために、社員自らが動画を撮影した教材コンテンツも拡充してきました。
会社・社員の基軸に合ったM&Aを希望
M&Aや新規事業は時代の変化と混とんとする経済状況下では意識しています。興味のある業種や事業構想はいくつか考えてはいます。M&Aも新規事業も人の投資と融合が重要でもあり、今のような状況に対応するためにも重要となります。M&Aの売り案件はどんな事業と環境であるのか、理念が明確に提示できれば対応のスピードも違ってきます。社員も個々の意識が高まれば融合できる確率も高まり、異業種だとしても会社の成長に寄与する事業と判断できれば着手することも可能になります。新規事業は、「マイカンパニー」が浸透することで個々が主体性と自主性をもって会社の舵取りをしてくれれば実現と成功の可能性は高まります。時代の変化よりも先に仕掛けていきたいと考えています。
以前は、多数あった同業者も今では大分減ってしまいました。減っていった理由としては、光学事業も技術の進化、様々な工程やメーカー競争などから受託や請負う業務が許容範囲を超え変化に対応できなくなってしまったことが要因にあるかと思います。弊社は、業界で生き残るために、心(芯)取りとコーティング分野に特化して専門性を高め、開発事業にも注力してきました。開発の計画内容は細部までお話できませんが、産業技術総合研究所(つくば)との共同開発により今まで物理的に成し得なかったことを可能にする製品を開発して世に出そうと取り組んでいます。
松下幸之助の言葉に「企業は社会の公器である」とあります。自分たちだけの利益を追求するのではなく、社会全体・公の利益にも適う必要があり、そのように振舞わなくてはいけないという意味です。弊社も意識をして「会社」ではなく「組織」という言い方にしましょうと話しています。管理職にはフィロソフィーと行動理念に基づく戦略立案やプロセスマネジメントの権限や責任を委譲し、出来る限り口を出さないように気を付けています。全社員が自ら運営し創り上げていく器だと思ってもらえるようにしていきたいからです。
ツグナラコンサルタントによる紹介
経営の危機に面したことがきっかけとなり、人を大切にする経営を実践するべく奮闘してきた会社です。社員の思いが詰まった「バリューブック」も拝見しましたが、素晴らしい内容でした。社員一人一人が誇りをもって働ける環境が整っているからこそ、高い技術力と安定した生産を維持することができ、多くの取引先からの信頼を得ているのだと思います。
インタビュアーのコメント
会社概要
社名 | 株式会社大正光学 |
創立年 | 1973年 |
代表者名 | 代表取締役 内藤 信雄 |
事業エリア |
本社・本社工場
322-0302 栃木県鹿沼市深程124番地 |
栃木第二工場
322-0301 栃木県鹿沼市北半田1661-4 |
|
本社住所 |
322-0032 栃木県鹿沼市深程124番地 |
事業内容 | 光学レンズ製作・販売 球面レンズ・非球面レンズ・プリズム・ビームスプリッタ・平面板・光学接合品・レンズホルダー その他カスタム製品・光学薄膜製造・販売 反射防止膜(単層AR・マルチAR)/ダイクロイックコート/UV・IRカット/ハーフミラー・レーザーミラー/コールドミラー バンドパスフィルター 等 |
URL |
https://www.taisyou-op.co.jp
|
会社沿革
1973年 | 現会長内藤厚が東京都豊島区において光学レンズ加工業を創業 |
1977年 | 現在地に工場敷地を求めて転入すると共に、時計用・電子機器用レンズ分野にも進出 |
1979年 | 個人組織を法人組織に改組 |
1982年 | 真空蒸着装置を導入、生産工程の範囲を拡張 |
1989年 | 心取り、蒸着と工程一貫生産可能とする |
1995年 | 栃木工場増築に伴い埼玉工場を栃木工場に併合 |
2001年 | 栃木第二工場完成 |
2008年 | 埼玉県戸田市の本社に営業所を開設 |
2010年 | 営業部門を栃木工場に集約 |
2013年 | 受注・生産管理システム 更新稼働開始 |
2016年 | エコアクション21認証・登録(環境活動への積極的な取組み開始) |
2018年 | 組織変更により、新たに経営企画室を創設 |
2019年 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所つくばとの共同研究スタート 栃木県フロンティア企業認証(栃木県) |
2020年 | 地域未来牽引企業認証(経済産業省) 新生産管理システム稼働開始 |
2021年 | 安全衛生管理体制構築 Value book構築 |
公開日:2021/11/18 (2023/01/25修正)
※本記事の内容および所属名称は2023年1月現在のものです。現在の情報とは異なる場合があります。