ー今回のビジネスマッチングの経緯をお伺いします
サクシードの担当者から弊社のおしぼりに興味を持っている会社があり、紹介しても良いかと相談いただきました。どうやらツグナラサイトに掲載されている弊社の記事をご覧いただけたようでした。紹介先は栃木県宇都宮市にある明治3年創業の老舗家庭用品卸売・店舗用販売の会社なのですが、アウトドア用品の販売も手掛けられており、キャンプなどの際に体を拭けるデオドラントシートとして興味を持っていただきました。
ー話を聞いた時のお気持ちは?
初めてお話をいただいたときは、同じ県内に弊社商品に関心を持っていただいている会社があるんだなと純粋にうれしかったです。弊社の扱うおしぼりは単価の安いものではなく、国内最高品質で高級感のあるおしぼりです。さらに次世代の未来を考えた環境に優しい、3カ月で土に還る天然素材を100%使用しています。この特徴はアウトドア用品としても活かせると直感しました。
品質にこだわっているため、今までは高級飲食店などで使われるシーンが多かったのですが、今回はアウトドア用品ということで今までになかった領域への展開でした。先方様とは今までお会いしたことがありませんでしたが、今回のお話をいただいた時、先方の社長様がご挨拶にいらっしゃいました。規模の大きな会社の社長様にもかかわらず、非常に腰が低くとても感じの良い方でした。今まで様々な企業との取引がありますが、なかなか直接ご挨拶にいらっしゃる企業はありません。社長様のお人柄の素晴らしさに感銘を受けました。
先方様が弊社商品へ共感いただけたこともあり、2021年春ごろから商品化に向けて着手しました。
ー商品化に向けてご苦労されたエピソードはありますか?
弊社のおしぼりは基本的には飲食店等への卸売がほとんどです。今回はホームセンターで小売販売を行うということで、弊社にとっては新しい販路への挑戦となりました。実店舗に自社の製品が並ぶ光景を想像するとモチベーションが上がりましたね。また、アウトドア用品として販売するということも初の取り組みでしたから、「新領域(アウトドア用品)×新販路(小売販売)」と弊社としては新しいこと尽くしのチャレンジとなり、パッケージなどデザイン面をどのようにするのかは時間をかけました。パッケージが変わるだけで印象は全然違うので新たな視点をもってデオドラントシートと向き合い、結果として良い商品ができたと考えています。
ー地元企業とのビジネスマッチングは何か特別なものがありましたか?
私も、創業者の先代も栃木県が地元ではありません。縁あって1995年に弊社を栃木県佐野市に創業しました。正直地元の企業からアウトサイダー的に見られているのではないかと思っていましたが、創業から25年以上経った今、栃木県を代表する企業様とのビジネスマッチングは弊社にとって、そして従業員にとっても大きな自信に繋がったと思います。今回のビジネスマッチングでは、どうせ捨てるものだからと価値の低かった紙おしぼりのブランディングと高付加価値化に弊社が邁進してきたことが、地元の方に認知していただき新たな価値創造につながったと感じます。
ーどんなシナジー効果が得られましたか?
異業種とのコラボレーションは弊社にとってもビジネスの可能性が格段に広がります。おしぼりは手を拭くという用途から介護やリネンのイメージが強くあります。弊社の場合は元々様々なシーンで活用できるようにと美容やスポーツ用に商品展開をしていたこともあり、今回のアウトドア用品での販路拡大も大きな障害なく実現することが出来ました。そういう意味では紙おしぼりという市場の可能性を広げたのかなと思っています。コロナ禍もあってキャンプは人気急上昇中です。商品化できたタイミングがちょうどキャンプのオフシーズンだったので売上などへの期待はこれからですが、キャンプの場で今回のコラボレーションした商品が活躍してくれるのが楽しみです。
ー今後の展望は?
今回のビジネスマッチングは弊社としては新たな販路開拓となりました。栃木県で唯一無二の紙おしぼりの企業である弊社にとって、異業種企業様とのコラボレーションは新たな視点にたった紙おしぼりの用途発掘の機会であり、弊社のビジネスモデルに大きな刺激となりました。
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