松江
松江市
デザイン・印刷に加えてフルカラー3Dプリントや社会貢献事業も展開
株式会社トレンド
父の遺志を継ぎ「人」「地域」「社会」へ貢献
経営理念
家族の幸せをデザインし、地域のトレンドをつくる
代表者メッセージ
平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
トレンドは父が創業し、私は2代目です。
父は10年前に「社員と家族を頼むで。」と私に伝え、他界しました。この言葉こそが私の使命であり、会社の大切にしたい想いです。
トレンドでは、「家族との絆」こそが幸せのカタチであると考えています。なぜなら、いくら世の中の技術が進歩しても変わらない、不変のものであると確信しているからです。
トレンドから「家族の幸せ」を周りに繋げていくことこそが、地域、そして日本のより良い将来を作ってくれるのだと思います。
また、2028年までに「日本で一番大切にしたい会社」の受賞に向けて社員一同チャレンジしていきます。
今後とも皆様のご愛顧の程、よろしくお願いいたします。
代表取締役 徳田 裕成
私たちのこだわり
生き生きと輝く人財の育成を目指して創業
弊社は、2007年に私の父が創業しました。もともと父は、兄弟3人でパチンコ店を経営しており、人財育成を担当していました。弊社を創業したのは、パチンコ店の業務で芽が出なかった社員を移籍させるためであり、社会貢献の意味合いが強かったと聞いています。父は社員への思いが人一倍強く、生き生きと輝く人財をたくさん育てたいという考えがあったようです。
当初、弊社ではパチンコ店の清掃やメンテナンスを請け負っており、父自身は無報酬で運営し内部留保を増やしていました。創業して7年ほどは本業のパチンコ店からの受注が100%で、その後パチンコ店で内製化していたチラシ等のデザイン・印刷部門を分離させて弊社で行うようになりました。
2014年には、鳥取県米子市にてフランチャイズの便利屋事業を新たに開始します。
トレンドという社名の由来について、父に直接聞いたことはありません。
一見、英単語trendの「流行」という意味に思えますが、trendには「物事が進んでいく方向」という意味もあります。そのため、「長期的に見て、地域や社会の課題を解決する」という会社としての方向性を示した社名なのではないかと私は捉えています。
私が2代目として事業を継いでからは、デザイン・印刷事業に加えて、3Dプリント事業、障がい児とその家族向けのブランド「cocoe」を立ち上げ、現在はこの3軸で事業を展開しています。
存在さえ知らなかった会社の後継者に
私は、地元島根で飲食店を開業したいという夢があったため、大学を卒業後は大阪の飲食業界で修業をしていました。
しかし、26歳の時、父が急な余命宣告を受けます。父がパチンコ店の経営に携わっていることはもちろん知っていましたが、弊社の存在はこの時まで知りませんでした。
ガリガリに痩せ細った父に「ヒロ、ちょっと来い」と呼ばれると、突然ハグされ「社員と家族を頼むで」と言われました。社員たちを育て、成長させることに情熱を持っていたからこそ、家族よりも先に社員という言葉が出てきたのではないかと考えています。
それから1か月後に父は死去し、2014年に私がトレンドの代表取締役に就任しました。
社員たちも、父のことを第二の父のように思ってくれていました。葬儀の時に社員たちが号泣する姿を見て「こんな社長になりたい」と、社長としての覚悟ができたように思います。
社員の居場所づくりに注力
2代目として会社を引き継ぎましたが、社員たちは「社長の息子が急に来た」といった反応でした。当時の社員数は16名でしたが、社員同士のコミュニケーションは乏しく暗い雰囲気でした。そのため、まず着手したのが風通しのいい社風作りです。試行錯誤しながらも、社員と一緒に食事をすることや、勉強会の開催、朝礼を取り入れるなどの取り組みを始めました。
また、私が代表となった年から方針発表会を年2回行っていますが、初年度は寝ている社員がいるなど、ほとんどの社員がこちらを見ていないような状況でした。「こんなことして何の意味があるのですか?」と言う社員もいましたが、ぶれることなく、社員との対話やコミュニケーションを何より大切にしました。しかし、全社員から信頼を得ることは難しく、試行錯誤する日々が続きました。
転機は2018年に訪れます。便利屋のフランチャイズ事業から撤退することを決め、会社をダウンサイジングしたことです。「社員を頼むぞ」と託されたにも関わらず、事業撤退で退職を余儀なくされる社員が出ることは苦渋の決断でしたが、結果的に私の思いや考え方に共感してくれる社員が残ってくれました。
ニッチなフルカラー3Dプリント事業を開始
私がトレンドに入った2014年からは、パチンコ店からの受注に頼らない独自路線を歩み始めました。パチンコの遊戯人口は減少し続けており、倒産するパチンコ業者も増加していたため、共倒れすることを危惧したのです。そのため、それまで培ってきたデザイン・印刷技術を活かした経営戦略を策定しました。弊社のデザイン・印刷事業は、紹介で徐々にお客様が増えており、リピート率はほぼ100%です。とは言っても、今後右肩上がりが望める業界でもありません。
そのため、2019年、全国で認知度が上がっていた3Dプリント事業を開始しました。きっかけは、父の写真から3Dデータを作って、フルカラー印刷したものを母にプレゼントしたら喜んでもらえるのではないかと着想したことです。「家族の幸せをデザインする」という弊社の理念に合致し、全国のご家庭に貢献できると、採算度外視で導入を決断しました。
フルカラーの3Dプリントは、日本国内の3Dプリント市場のわずか5%以下という、業界の中でもかなりニッチなものです。
コロナ禍が重なったこともあり、2、3年は事業としてあまり動きはありませんでした。しかし現在はフィギュアや企業ロゴなどを中心に本格稼働しており、国内で徐々にシェアを拡大しています。
「何か新しいことをしないと」と開始した事業でしたが、お客様や社会に喜びを提供したいという目線で取り組んだ結果、売り上げもついてきたように思います。
社員の障がい児育児体験をもとに立ち上げた「cocoe」
コロナ禍で、改めて弊社の事業モデルを俯瞰した時、受注生産型のビジネスばかりであるという気づきがありました。受注事業からの打開と自社独自のブランドを持ち、かつ経営理念である家族の幸せを追求できるビジネスに挑戦するべく、商品開発に着手しました。結果、誕生したのが障がい児やその家族向けの商品ブランド「cocoe」です。
「cocoe」は、重度障がいを抱える子どもを持つ弊社社員の育児経験を元に生まれたもので、最初の商品はデザイン・印刷技術を活かした育児ノートでした。
育児記録の代表的なものは母子手帳ですが、母子手帳は「健康に生まれ、健康に育つ」ということが前提の内容なのです。低体重児で生まれた子どもや障がいがあることがわかった子ども、医療的ケアが必要な子どもを持つ親御さんが、それを見て傷ついてしまうケースがたくさんあることを知りました。
そのため、親御さんの精神的ストレスの緩和に少しでも役立てたらと、誰とも比較することが必要ない育児ノートを開発しました。デザインにもこだわり、心が明るくなるようなものにしました。
実際に使用していただき、フィードバックをもとに改善を重ね、現在では全国3000名のお客様に広がっています。
「cocoe」事業は、社員のモチベーションアップにも繋がっています。ある時「cocoe」のInstagramに「障がいを持つ娘と心中しようかと考えていましたが、このInstagramに辿り着き、明るい未来もあるのかもしれないという希望が見えました」というDMが届いたのです。ふとしたきっかけで始めた事業でしたが、人の命を救う事業に成長したということに社員一同感銘を受けました。
現在も、社員一人ひとりが主体となり、地域の障がい児を育てる保護者とともに商品開発を進めています。「cocoe」をきっかけに、社内にも大きな変化がありました。私が社長に就任したときは全員が目指す方向がバラバラの状態でしたが、「cocoe」が社員たちのよりどころとなり、全員が生き生きと働いています。
地域の養護学校の実習や職場体験などのお声もかかるようになり、2023年には重度障がいを持つ新卒社員を雇用するなど、ご縁が広がりつつあります。弊社は、地域と障がい者を繋げる役割を授かったのだと思っています。
理念の共有と経営者としての学び
現在、弊社の社員数は8名です。毎日の朝礼と年2回の方針発表会で、経営理念を共有しています。
朝礼ではほかに、「1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」の読み合わせを行い、感想をシェアしています。社員たちとこのようなことができる雰囲気になったことも、大きな変化だと思っています。
私自身、急に後継者となったため、経営者として学ぶ機会を意識的に持つようにしています。
中でも、「人を大切にする経営学会」の坂本光司先生のお話を伺ったことは大きな衝撃で、気づいたら涙していました。
坂本先生の「社員とその家族」「社外社員とその家族」「現在顧客と未来顧客」「地域社会・地域住民」「株主・出資者」の五人を幸せにすることこそが企業経営という姿勢は、私の目指したい会社像であると、あるべき道が明確になりました。
弊社は、人を大切にする経営学会が行う、日本で一番大切にしたい会社大賞を2028年までに受賞することを目標としています。
坂本先生の思想も、年2回の方針発表会や、月1回の幹部ミーティングで共有しています。
人事制度は社員が構築
人財育成における方針は、もし弊社がなくなっても、社員一人ひとりが他社からスカウトが来るほど魅力的な人財にすることです。それが私の責任だと考えています。
弊社には現在人事制度はありませんが、社員1名がリーダーとなり、自発的に人事制度を策定するプロジェクトを始動しました。このプロジェクトの過程そのものが人財育成に繋がっています。トップダウンでも外部委託でもなく、社員がつくる人事制度は弊社らしいなと、頼もしく見守っています。
また、週2回チームミーティングを行うことで、タイムリーに業務の振り返りができるためモチベーションの維持ができていると思います。
外部研修への派遣も行うなど、社員たちが専門的知識やスキルを習得する機会づくりにも注力しています。
誰もが笑顔で暮らせる「トレンド村」を島根に作りたい
2057年3月7日までに「トレンド村」を作るというビジョンを掲げています。自分の理想の世界観に、父の夢だった「自分が育てた人財から、独立して事業主になる人を10人作りたい」を重ねて発展させたものです。
社員たちがそれぞれ事業を起こし、それらが連なって村になるイメージです。年齢・性別・障がいの有無にかかわらず、皆が平等に働くことができ、環境にも優しく、国内外に貢献できる商品があり、大人も子どもも笑顔で生き生きと暮らす村です。私は村長となり、若い頃の夢だった飲食業も始められたらと思っています。
地方である島根県は、若者がどんどんいなくなります。若者が都会に憧れて出ていく流れにインパクトを与えるのは、魅力的な企業の存在です。そんな企業が島根にあれば、絶対に残ってもらえますし、Uターンで戻ってくるという流れを作れると思います。そのため、今後のビジョンとして社員数200人、売上50億円を掲げています。
3Dプリント事業と「cocoe」はニッチな市場なので、さらにプロモーションにも力を入れるほか、両事業とシナジーがある会社とのM&Aも前向きに検討中です。
特に、関心があるのが製造業です。樹脂成形する3Dプリント事業は製造業に近いところがありますし、「cocoe」で開発した商品の製造を内製化できれば、障がいのある方やその家族の雇用も促進できるのではないかと思うからです。
弊社のビジョンに共感し、興味のある企業様がいらっしゃれば、気軽にお声がけいただければと思います。
生き生きと輝く人財の育成を目指して創業
弊社は、2007年に私の父が創業しました。もともと父は、兄弟3人でパチンコ店を経営しており、人財育成を担当していました。弊社を創業したのは、パチンコ店の業務で芽が出なかった社員を移籍させるためであり、社会貢献の意味合いが強かったと聞いています。父は社員への思いが人一倍強く、生き生きと輝く人財をたくさん育てたいという考えがあったようです。
当初、弊社ではパチンコ店の清掃やメンテナンスを請け負っており、父自身は無報酬で運営し内部留保を増やしていました。創業して7年ほどは本業のパチンコ店からの受注が100%で、その後パチンコ店で内製化していたチラシ等のデザイン・印刷部門を分離させて弊社で行うようになりました。
2014年には、鳥取県米子市にてフランチャイズの便利屋事業を新たに開始します。
トレンドという社名の由来について、父に直接聞いたことはありません。
一見、英単語trendの「流行」という意味に思えますが、trendには「物事が進んでいく方向」という意味もあります。そのため、「長期的に見て、地域や社会の課題を解決する」という会社としての方向性を示した社名なのではないかと私は捉えています。
私が2代目として事業を継いでからは、デザイン・印刷事業に加えて、3Dプリント事業、障がい児とその家族向けのブランド「cocoe」を立ち上げ、現在はこの3軸で事業を展開しています。
存在さえ知らなかった会社の後継者に
私は、地元島根で飲食店を開業したいという夢があったため、大学を卒業後は大阪の飲食業界で修業をしていました。
しかし、26歳の時、父が急な余命宣告を受けます。父がパチンコ店の経営に携わっていることはもちろん知っていましたが、弊社の存在はこの時まで知りませんでした。
ガリガリに痩せ細った父に「ヒロ、ちょっと来い」と呼ばれると、突然ハグされ「社員と家族を頼むで」と言われました。社員たちを育て、成長させることに情熱を持っていたからこそ、家族よりも先に社員という言葉が出てきたのではないかと考えています。
それから1か月後に父は死去し、2014年に私がトレンドの代表取締役に就任しました。
社員たちも、父のことを第二の父のように思ってくれていました。葬儀の時に社員たちが号泣する姿を見て「こんな社長になりたい」と、社長としての覚悟ができたように思います。
社員の居場所づくりに注力
2代目として会社を引き継ぎましたが、社員たちは「社長の息子が急に来た」といった反応でした。当時の社員数は16名でしたが、社員同士のコミュニケーションは乏しく暗い雰囲気でした。そのため、まず着手したのが風通しのいい社風作りです。試行錯誤しながらも、社員と一緒に食事をすることや、勉強会の開催、朝礼を取り入れるなどの取り組みを始めました。
また、私が代表となった年から方針発表会を年2回行っていますが、初年度は寝ている社員がいるなど、ほとんどの社員がこちらを見ていないような状況でした。「こんなことして何の意味があるのですか?」と言う社員もいましたが、ぶれることなく、社員との対話やコミュニケーションを何より大切にしました。しかし、全社員から信頼を得ることは難しく、試行錯誤する日々が続きました。
転機は2018年に訪れます。便利屋のフランチャイズ事業から撤退することを決め、会社をダウンサイジングしたことです。「社員を頼むぞ」と託されたにも関わらず、事業撤退で退職を余儀なくされる社員が出ることは苦渋の決断でしたが、結果的に私の思いや考え方に共感してくれる社員が残ってくれました。
ニッチなフルカラー3Dプリント事業を開始
私がトレンドに入った2014年からは、パチンコ店からの受注に頼らない独自路線を歩み始めました。パチンコの遊戯人口は減少し続けており、倒産するパチンコ業者も増加していたため、共倒れすることを危惧したのです。そのため、それまで培ってきたデザイン・印刷技術を活かした経営戦略を策定しました。弊社のデザイン・印刷事業は、紹介で徐々にお客様が増えており、リピート率はほぼ100%です。とは言っても、今後右肩上がりが望める業界でもありません。
そのため、2019年、全国で認知度が上がっていた3Dプリント事業を開始しました。きっかけは、父の写真から3Dデータを作って、フルカラー印刷したものを母にプレゼントしたら喜んでもらえるのではないかと着想したことです。「家族の幸せをデザインする」という弊社の理念に合致し、全国のご家庭に貢献できると、採算度外視で導入を決断しました。
フルカラーの3Dプリントは、日本国内の3Dプリント市場のわずか5%以下という、業界の中でもかなりニッチなものです。
コロナ禍が重なったこともあり、2、3年は事業としてあまり動きはありませんでした。しかし現在はフィギュアや企業ロゴなどを中心に本格稼働しており、国内で徐々にシェアを拡大しています。
「何か新しいことをしないと」と開始した事業でしたが、お客様や社会に喜びを提供したいという目線で取り組んだ結果、売り上げもついてきたように思います。
社員の障がい児育児体験をもとに立ち上げた「cocoe」
コロナ禍で、改めて弊社の事業モデルを俯瞰した時、受注生産型のビジネスばかりであるという気づきがありました。受注事業からの打開と自社独自のブランドを持ち、かつ経営理念である家族の幸せを追求できるビジネスに挑戦するべく、商品開発に着手しました。結果、誕生したのが障がい児やその家族向けの商品ブランド「cocoe」です。
「cocoe」は、重度障がいを抱える子どもを持つ弊社社員の育児経験を元に生まれたもので、最初の商品はデザイン・印刷技術を活かした育児ノートでした。
育児記録の代表的なものは母子手帳ですが、母子手帳は「健康に生まれ、健康に育つ」ということが前提の内容なのです。低体重児で生まれた子どもや障がいがあることがわかった子ども、医療的ケアが必要な子どもを持つ親御さんが、それを見て傷ついてしまうケースがたくさんあることを知りました。
そのため、親御さんの精神的ストレスの緩和に少しでも役立てたらと、誰とも比較することが必要ない育児ノートを開発しました。デザインにもこだわり、心が明るくなるようなものにしました。
実際に使用していただき、フィードバックをもとに改善を重ね、現在では全国3000名のお客様に広がっています。
「cocoe」事業は、社員のモチベーションアップにも繋がっています。ある時「cocoe」のInstagramに「障がいを持つ娘と心中しようかと考えていましたが、このInstagramに辿り着き、明るい未来もあるのかもしれないという希望が見えました」というDMが届いたのです。ふとしたきっかけで始めた事業でしたが、人の命を救う事業に成長したということに社員一同感銘を受けました。
現在も、社員一人ひとりが主体となり、地域の障がい児を育てる保護者とともに商品開発を進めています。「cocoe」をきっかけに、社内にも大きな変化がありました。私が社長に就任したときは全員が目指す方向がバラバラの状態でしたが、「cocoe」が社員たちのよりどころとなり、全員が生き生きと働いています。
地域の養護学校の実習や職場体験などのお声もかかるようになり、2023年には重度障がいを持つ新卒社員を雇用するなど、ご縁が広がりつつあります。弊社は、地域と障がい者を繋げる役割を授かったのだと思っています。
理念の共有と経営者としての学び
現在、弊社の社員数は8名です。毎日の朝礼と年2回の方針発表会で、経営理念を共有しています。
朝礼ではほかに、「1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」の読み合わせを行い、感想をシェアしています。社員たちとこのようなことができる雰囲気になったことも、大きな変化だと思っています。
私自身、急に後継者となったため、経営者として学ぶ機会を意識的に持つようにしています。
中でも、「人を大切にする経営学会」の坂本光司先生のお話を伺ったことは大きな衝撃で、気づいたら涙していました。
坂本先生の「社員とその家族」「社外社員とその家族」「現在顧客と未来顧客」「地域社会・地域住民」「株主・出資者」の五人を幸せにすることこそが企業経営という姿勢は、私の目指したい会社像であると、あるべき道が明確になりました。
弊社は、人を大切にする経営学会が行う、日本で一番大切にしたい会社大賞を2028年までに受賞することを目標としています。
坂本先生の思想も、年2回の方針発表会や、月1回の幹部ミーティングで共有しています。
人事制度は社員が構築
人財育成における方針は、もし弊社がなくなっても、社員一人ひとりが他社からスカウトが来るほど魅力的な人財にすることです。それが私の責任だと考えています。
弊社には現在人事制度はありませんが、社員1名がリーダーとなり、自発的に人事制度を策定するプロジェクトを始動しました。このプロジェクトの過程そのものが人財育成に繋がっています。トップダウンでも外部委託でもなく、社員がつくる人事制度は弊社らしいなと、頼もしく見守っています。
また、週2回チームミーティングを行うことで、タイムリーに業務の振り返りができるためモチベーションの維持ができていると思います。
外部研修への派遣も行うなど、社員たちが専門的知識やスキルを習得する機会づくりにも注力しています。
誰もが笑顔で暮らせる「トレンド村」を島根に作りたい
2057年3月7日までに「トレンド村」を作るというビジョンを掲げています。自分の理想の世界観に、父の夢だった「自分が育てた人財から、独立して事業主になる人を10人作りたい」を重ねて発展させたものです。
社員たちがそれぞれ事業を起こし、それらが連なって村になるイメージです。年齢・性別・障がいの有無にかかわらず、皆が平等に働くことができ、環境にも優しく、国内外に貢献できる商品があり、大人も子どもも笑顔で生き生きと暮らす村です。私は村長となり、若い頃の夢だった飲食業も始められたらと思っています。
地方である島根県は、若者がどんどんいなくなります。若者が都会に憧れて出ていく流れにインパクトを与えるのは、魅力的な企業の存在です。そんな企業が島根にあれば、絶対に残ってもらえますし、Uターンで戻ってくるという流れを作れると思います。そのため、今後のビジョンとして社員数200人、売上50億円を掲げています。
3Dプリント事業と「cocoe」はニッチな市場なので、さらにプロモーションにも力を入れるほか、両事業とシナジーがある会社とのM&Aも前向きに検討中です。
特に、関心があるのが製造業です。樹脂成形する3Dプリント事業は製造業に近いところがありますし、「cocoe」で開発した商品の製造を内製化できれば、障がいのある方やその家族の雇用も促進できるのではないかと思うからです。
弊社のビジョンに共感し、興味のある企業様がいらっしゃれば、気軽にお声がけいただければと思います。
会社概要
社名 | 株式会社トレンド |
創立年 | 2007年 |
代表者名 | 代表取締役 徳田 裕成 |
資本金 | 300万円 |
本社住所 |
690-0047 島根県松江市嫁島町11-22 |
事業内容 | デザイン制作、印刷、オンデマンド大型出力 3Dデータ制作・3Dプリント |
URL |
https://www.thanks-trend.com/
|
会社沿革
2007年 | 設立 |
株式会社トレンドの経営資源引継ぎ募集情報
関連リンク
公開日:2024/08/20
※本記事の内容および所属名称は2024年8月現在のものです。現在の情報とは異なる場合があります。