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データの宝庫「名刺」をビジネスに活用しよう
2021.06.30 | IT活用・DX

データの宝庫「名刺」をビジネスに活用しよう

仕事をしていると自然と溜まっていってしまう名刺。最近ではスマートフォンで撮影するだけでデータ化してくれる便利な管理用のアプリも増えてきており、使ったことがある方、実際に活用しているという方も多いのではないでしょうか。本稿ではメジャーな名刺管理アプリ・サービスのご紹介と、集めたデータの活用方法について述べていきます。

仕事をしていると自然と溜まっていってしまう名刺。最近ではスマートフォンで撮影するだけでデータ化してくれる便利な管理用のアプリも増えてきており、使ったことがある方、実際に活用しているという方も多いのではないでしょうか。本稿ではメジャーな名刺管理アプリ・サービスのご紹介と、集めたデータの活用方法について述べていきます。

仕事をしていると自然と溜まっていってしまう名刺。最近ではスマートフォンで撮影するだけでデータ化してくれる便利な管理用のアプリも増えてきており、使ったことがある方、実際に活用しているという方も多いのではないでしょうか。

また、最近の新型コロナウィルス対策として増加傾向にあるビデオ会議やオンラインセミナーでの名刺交換のための手段として「オンライン名刺交換」ができるサービスも登場しており、名刺というツールがデジタルとの融合により様々な発展性が生まれてきています。

しかし、集めたデータを実際にどう活用するかまでは考えられていない方もまだまだ多いのではないでしょうか。名刺交換により得られた膨大な見込み客データは、活用次第で自社の商品サービスをアピールするための基盤情報として多大な貢献をしてくれます。

本稿ではメジャーな名刺管理アプリ・サービスのご紹介と、集めたデータの活用方法について述べていきます。

主な名刺管理サービス・アプリ

名刺管理のアプリはアプリストアを見ても非常に多くのソフトが提供されており、選択が難しいです。

Sansan(sansan)

CMも積極的に展開されており、一般の知名度も高い業界No.1の名刺管理スイートです。中規模以上の企業や官公庁での利用が多いサービスです。データを蓄積し、会社の資産として活用したいという場合や、名刺データから顧客データベースを構築して企業活動に活用したいという場合は有力な選択肢となるでしょう。スマホアプリからスキャンした名刺情報を、高い精度でデータ化でき、蓄積されたデータはCRMとしても活用が可能となります。

最近ではオンライン名刺交換のサービスも提供しています。

Eight(Sansan)

Sansanが提供する名刺をベースにつながるサービスです。前述のSansanが法人利用を前提としているのに対し、Eightは個人での利用を主眼としたサービスとなっています。Sansanと同様の名刺のデータ化の機能を基本無料で利用できますが、有料サービスに加入することにより蓄積したデータのダウンロード等が可能になります。

Sansanのように法人としてのデータ蓄積はできませんが、企業向けサービスをに加入することで、社員間の名刺データの共有や、データに対して社員間で共有できるタグ付けを行う機能などが付加されるので、シンプルに顧客情報の共有ができれば良いのであればこちらのサービスがお勧めです。

Camcard(ワウテック)

Eightと同様、無料で利用できる名刺管理アプリ・サービスです。海外発のサービスであるため、名刺データの自動認識においては特に日本語部分に関しては多少難がある部分もあります。有料の法人向けのサービスも用意されており、こちらはメンバー間のデータ共有やSalesforceなど各種SFA/CRMとの連携機能など、法人利用の際に便利な機能が追加されています。有料サービスとしては比較的廉価になるので、あまり費用をかけずに名刺のデータかを行いたい場合は選択肢の一つとなるでしょう。

MyBridge(LINE)

メッセージングアプリとして有名なLINEが提供している名刺管理アプリです。

この種のサービスとしては後発ですが、その分競合が備えている機能をほぼカバーしています。オンライン名刺交換機能も早々に備えています。

LINEのメッセージングアプリとしての知名度・普及度を生かしLINEと連携する機能を備えていること、何より完全無料にて提供されているのが強みとなっています。

集積したデータをどう活用するか?

前述した通り、せっかく集めたデータも活かさなければ意味がありません。実際、今回紹介したようなツールを使っていても、ただただリストが積み上がるだけで日々の営業活動に活かすことができていないケースは非常に多く見られます。

こうした状況を打破するためには名刺管理サービスは非常に有効です。以前名刺交換をした誰かを探すときに名刺の山の中からその1枚を見つけることは時間的にも手間的にも無駄の多い、生産性の低い作業となります。また、アプローチしたいと考えている企業に社内の他のメンバーがすでに接触したことがあれば、それを知ることができれば営業活動において大きな助けにもなるでしょう。以下に述べるような観点で活用することでより活きたデータ活用ができることでしょう。

SFA/CRMと連携させる

営業管理ツールとして活用されるSFA(Sales force Automation)、顧客管理ツールとしてのCRM(Customer relationship Management)では、顧客情報や案件情報、事例共有などのデータを見える化し、効率的な企業活動、営業活動を行うことが可能となります。SFAの活用のためには活動のきっかけとなる見込み客データの蓄積が必要となりますが、この際に大量の名刺情報を効率的に取り込み、データを一元化して活用することができればSFAの有効性も大幅に高まることが期待されます。多くの法人向け名刺管理サービスではこうしたSFAやCRMとの連携機能が備えられています。自社で利用しているSFA/CRMがあれば、そのサービスと連携が可能な名刺管理サービスを使うのが前提条件となるでしょう。
また、将来的なSFAの導入をにらみつつ、まずは名刺データの整理を優先して名刺管理サービスを導入するというケースでは、外部連携のしやすさを選定のポイントとすることをお勧めします。シンプルな方法としてはCSVファイルでのエクスポート・インポートという手段がありますが、近年ではAPI連携で自動で同期が行えるものも多くあります。できるだけ手間をかけずに効率的に情報連携ができるよう配慮すると良いでしょう。

MAツールと連携させる

新規顧客獲得のためのツールとして近年利用が増加しているサービスにMA(マーケティングオートメーション)があります。webサイトに組み込むことで、初期の見込み客の取り込みから育成(ナーチャリング)、獲得(コンバージョン)へと効率的にアプローチし、つなげていくことが可能となるツールです。SFA/CRMと連携できるものも数多く存在しますが、MAも名刺管理サービスと連携させることで、見込み客を取り込み、その見込み客がどんな行動をしているかを見える化することにより、適切なアプローチの方法とタイミングを計り、コンバージョンを向上させることが可能となります。

名刺は様々な情報が詰まった非常に有効な営業ツールで、宝の山とでもいうべき会社の大きな財産です。一度名刺を交換した間柄であれば、完全に見ず知らずの会社や人に営業活動を行うよりもはるかにハードルを下げてアプローチすることが可能となります。

これまで積み上がっていただけの情報の有効活用と同時に、これまで名刺交換だけに留まっていた顧客との関係性強化にも役立つツールとして、業種を問わず活用できるものとなるでしょう。自社に合ったツールを選び、徐々に社内での活用を浸透させていくことが成功の近道となるでしょう。

今回は名刺管理サービスとその活用についてお話しさせていただきました。現在、自社の顧客データ管理や活用にお悩みの方の課題解決の助けになれば幸いです。

新井 祐介
Writer 新井 祐介
新井 祐介
Writer 新井 祐介
取締役 IT戦略責任者
ITコーディネーター
1978年栃木県真岡市生まれ。真岡高等学校を経て宇都宮大学教育学部卒業後株式会社栃木銀行に入行。
2年間の勤務ののち退職、地元にてweb制作会社の立ち上げに参画。デザイナーとして4年間在籍し、webディレクション・DTPオペレーションを中心に経験を積み、2006年独立。
栃木県内を中心として100件以上のwebサイト制作のディレクション及び実務に関わる。
2014年4月より株式会社サクシードに転籍。

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