京都市伏見
京都市
光・レーザーの普及で世界を目指すプラットフォーマー
株式会社光響
豊かな未来を指揮する光・レーザー技術のシンフォニー
経営理念
光・レーザー技術で社会を豊かに
代表者メッセージ
私たちは、光・レーザー技術による5大革命(情報革命・医療革命・食料革命・環境革命・エネルギー革命)の促進を支援し、安全・安心・豊かな社会の構築に貢献しています。
今後の事業拡大にあたり、理念や想いが一致した会社様とのM&Aを進めたいと考えています。理念や想いが一致し、技術やアイデアの融合により画期的な新技術が生まれれば、1+1が2になるだけではなく、10にも100にもなり、私たちの生活や未来もより豊かなものになるはずと考えています。
「交響」曲のように、様々な要素(技術)を混じり合わせることで独自の響き(製品やサービス)を創造し、未来のために、光・レーザー技術で人と社会の幸せをまっすぐに追究し続けます。
代表取締役CEO 住村 和彦
私たちのこだわり
大学3年時の自己分析がきっかけとなり光・レーザーが人生の軸となる
私は広島県呉市に生まれました。祖父はビリヤード場を経営し、父は薬剤師として薬局を経営する自営業の家庭で育ち、私自身も「自分で稼ぐのは当然」という考えを持っていました。学生時代には修学旅行で京都を訪れ、情緒ある雰囲気に憧れたことをきっかけに、同志社大学への入学を決めました。
起業したいと思い始めたのは、大学3年生の頃でした。就職活動としてベンチャー企業から大企業まで企業規模に拘らず採用試験を受けるにつれて、どこかに所属するよりも、自分自身の力で稼ぎ起業したいという思いが強くなっていきました。しかし起業は人生を左右する選択であり、まずは自己分析により本質的に好きなものを洗い出し、自分に合った仕事を探そうと考えました。
私の好きなものを挙げると、スポーツカー、水上バイク、レースゲーム、スカイダイビング、ジェットコースター、ヘビーメタル、テンポの速いクラシック、バドミントンなど、とにかく「速いもの」が好きだということを改めて感じました。そして宇宙一「速いもの」は「光」であり、光技術の中で最先端の分野はレーザーであったことから、レーザーを専攻することを決めました。
研究者が自ら稼ぐ時代に先駆け、創業を決意
同志社大学の修士課程では、日本原子力研究開発機構の特別研究生として世界最先端のレーザー研究に取り組み、その後は大阪大学の博士後期課程にて博士号を取得しました。そして大阪大学で特任研究員として働くうちに、自分自身の行き先を考えるようになりました。
研究員として働いていた当時は、大企業の研究所の縮小や閉鎖が相次ぎ、大学教員の定員数も減ってきていました。今後は人口減少によってさらに研究開発への投資額は減り、税金によりまかなわれている研究費は、自由で独創的な研究開発がしにくくなるだろうと感じるとともに、いずれ国内でも海外のようにベンチャー企業を立ち上げ、研究者が自ら稼ぐ時代が来るだろうと感じました。
上記の理由もあり、2009年に弊社を創業し、2012年には経営への知見を深めるため京都大学にてMBAを取得しました。研究者の中でナンバーワンを目指すよりも、レーザー技術開発に特化し博士号とMBAを持ち合わせた経営者となることで、オンリーワンの企業を目指そうと思いました。
情報、医療、エネルギー分野での活用が期待されるレーザー技術
1960年に発明されたレーザーは、身近な分野ではCDやDVDなどの光ディスクの読み書きに使われるようになり、1970年以降にはレーザープリンタ、溶接、測量、手術などに用いられるようになりました。1980年代には、インターネット回線の光ファイバーにレーザー技術が使われるようになっています。医療分野では、現在は光免疫療法を用いたがん治療も注目を浴びており、視野が欠ける緑内障は、レーザーでなければ治療できないとも言われています。
最近では、レーザー光の照射と反射の時間差により位置や形状を計測する「LiDAR(ライダー)」が、自動運転やドローンの測量、3Dマッピングに使われるようになり、光量子コンピュータにも応用され、電子の代わりに光子を使った情報処理ができるようになってきています。
植物栽培の研究でも、レーザーにより植物の光合成が促進され、太陽光の3倍以上の成長速度を示したという結果も出ていることから、レーザーは太陽光やLEDの代替としても注目されています。今後は、世の中にあるLEDなどの光源は、機能性があり消費電力量の少ないレーザーに置き換わるだろうと考えています。また、次世代エネルギーであるレーザー核融合発電にも注目が集まっています。レーザー核融合発電は、海水から燃料となる重水素などを抽出し、レーザー照射により継続的にエネルギーを作り出す技術で、実用化に向けた研究が進められています。この技術が実用化されれば、安全なエネルギーを安定的に供給できるようになります。世界的にレーザー核融合発電が普及すれば、エネルギー資源の奪い合いが原因となる戦争もなくなり、二酸化炭素を排出しない発電方法でもあることから、環境問題も一気に解決できる可能性もあると期待しています。
アカデミアと産業界を結びつけるプラットフォームを構築
ノーベル賞を受賞している科学研究についてもレーザー技術は多く、マーケット自体も伸び続けている発展途上の技術分野です。レーザー技術の応用先は多種多様ですが、コア技術はほぼ同じであり、弊社としては光・レーザー業界の活性化のために、プラットフォームを構築していきたい考えです。
プラットフォームの構想としては、ヒト・モノ・情報という観点でリソースを分け、学生、研究員、先生、名誉教授といった「アカデミア」と、民間の研究者、技術者、メーカー、商社といった「産業界」の2領域を結びつけたいと考えています。「アカデミア」と「産業」とのマッチングは、より実用的な研究開発と製品化を推し進め、原動力となる重要な基軸であり、弊社だけではなく業界や社会の活性化のために、今後さらに推進していきたいと考えています。
また、光・レーザーに関する様々なレイヤーの情報サイトを構築しており、「ヒト」は人材・職業紹介業のサポート、「情報」は「オプティペディア」や「オプティニュース」、「オプティビデオ」により発信し、今一番注力している「モノ」については、メーカー・商社業としてレーザー関連製商品の販売を行っています。
今では国内最大級のレーザー専門メディアに育っており、今後は技術者や研究開発職を中心とした人材情報サイトを充実させることで、技術者、研究者が自ら選び、活躍していける場を提供していきたいと考えています。
自社・他社製品10万品の取扱いによりニーズを網羅
弊社では、光・レーザー技術に特化し、アセットライトな経営により、創業以来、右肩上がりの業績を残すことができています。創業からの事業の変遷としては、当初は技術コンサルティングやメディアでの情報ビジネスを中心に展開した後に、商社としてレーザー関連商材の流通に携わるようになりました。
現在は、レーザー研究に取り組む技術者や研究者を中心に、さまざまな問い合わせや依頼をいただくようになりました。お客様からのご要望は「すでに世の中にあるもの」と「まだ世の中にないもの」にまず区分し、「すでに世の中にあるもの」へのニーズについては、商社として既製品を販売しています。コロナ以降は、人の流れも監視できるLiDAR製品の引き合いを多くいただくようになり、現在も京都大学の図書館や駅、空港など多くの場所に製品を設置いただいています。その他、光量子コンピュータやレーザー核融合の研究用の部材なども各種揃えており、10万品以上の部材を取り扱う国内最大級のレーザー専門商社となっています。特に、次世代の移動通信システムであるBeyond 5G/6Gは、レーザーが活躍する新領域であり、自社開発製品に加え、厳選した高品質な他社製品も扱っている点が当社の強みです。
一方、「まだ世の中にないもの」は、メーカー業として新製品を開発し販売しています。ノーベル賞実験キットの開発・販売に加えて、オリジナル製品としてカスタム可能なレーザークリーナーやレーザーマーカー、最先端の超短パルスレーザーである研究用フェムト秒レーザー、レーザー加工機などを提供しています。レーザークリーナーは、海に囲まれ塩害の多い国内のニーズが多く、鉄塔、橋、船、飛行機などのサビ取り機として重宝されています。超高精密フェムト秒レーザー加工機は、窒化ガリウムやシリコンカーバイドなどの半導体材料の加工から、ダイヤモンドの切断まで可能な汎用性の高い仕様であり、多くのお客様にご活用いただいています。
弊社はこれらの事業を通して、レーザー界のプラットフォーマーとして業界を牽引していきたいとの思いがあります。
行動指針をCEO自ら実践、ステークホルダーへの浸透にも努める
起業時の社員は私を含めて2名でしたが、今では50名へと成長しました。レーザー業界に携わったことがない方でも入社頂いており、インターンシップの学生から、他社定年退職後に入社した70歳後半の方まで幅広く、男女比も半々の割合となっています。
インターンシップでは京都大、同志社大、立命館大、京都芸大、京都精華大などの地場の学生を受け入れ、企業経営を通じ納税の務めを果たしていることが、弊社としての地域貢献であり、将来の業界や人材への投資にあたるだろうと考えています。また近年は、京都の上場企業として新聞や専門メディア、日本公認会計士協会の京滋会会報などで取り上げていただく機会が多くあり、レーザー業界の発展に役立っているのではと思っています。
現段階で人生の半分を「レーザー」に捧げてきた私は「レーザーで世の中を埋め尽くしたい」との思いが強く、創業当初から「光・レーザー技術で社会を豊かに」という経営理念を掲げています。
理念やビジョンを浸透させるための工夫としては、定期的に実施している全体集会で、理念についての考え方を伝え、私自身が行動指針を実践することで、社員に感じ取ってもらえるようにしています。年齢や役職を問わず、取り繕わずに正直に対話をすることで、フラットな関係性を築いていけたらと思っています。
お客様への対応としては、社員1人1人がレスポンス速く丁寧に取り組んでくれているので、確かな技術と社員の実直さが弊社の信頼関係へとつながっていると感じています。
人材育成に関しては、社内及び社外研修、高度専門家による講習会を実施し、社員の業務推進やスキルアップをサポートしています。組織にとって人材は宝です。やりがいや生きがいを持って務められる職場づくりを目指しています。社員やその家族の幸せを追求し続けられる組織、社会をより豊かにできる組織へと日々昇華していきたいと思います。
製品や動画のサブスクリプションによりレーザーを身近な存在に
商社、メディア、メーカーそれぞれの分野に競合はいますが、光・レーザーに特化しプラットフォーマーとして全てを行っている企業は、世界的に見ても弊社の他にはないと思っています。今後のビジネス展開としては、マーケティングの発想法である「ドリルを買う人が欲しいのはドリルではなく、ドリルで出来る穴である」のように、プロダクト開発と同時にサービス化も図っていきたいと考えています。
そこで、弊社の新サービスとして「Laser as a Service(LaaS)」を立ち上げ、レーザー製品をサブスクリプションやレンタル、トライアルという形で展開し、お客様が必要な時に使いたい期間だけ定額で利用できるようにしています。利用するお客様は、高額な設備投資が不要であり、レーザーの専門家に相談しながら現場で各種装置を試せるというメリットがあります。
また2023年には、LaaSのサービスの一環として、レーザー・光学の動画学習サービス「オプティビデオ」を立ち上げました。「オプティビデオ」は、著名な先生方の講義やレーザー安全教育教材などの動画コンテンツを、定額で自由に閲覧できる配信サービスです。現場で働く方のリスキリングや、光・レーザーに関心のあるすべての方の学習に役立てられるようにと開設しました。
オプティビデオでは、労働安全衛生法やJIS C6802を網羅したレーザー安全の講義内容に加え、オンデマンドでレーザー教育セミナーを実施し、現場で役立つ情報の提供に努めています。
また、弊社が得意とするLiDARやレーザークリーナーなどの技術・製品を題材としたSF作品などの制作により、コンテンツの充実を図り、レーザー製品に親しみを感じていただけるように注力しました。
プライム上場に向けて「人」を重視した事業承継を検討
現在は、プライム上場を目指し、M&Aを自社の事業拡大と他社の承継の手段として、有効に活かしていきたいと考えています。弊社はこれまで商社、メーカー、メディアの3事業を中核としていましたが、今後はM&Aにより幅広いレーザー製品を取扱うことでシェアを伸ばしつつ、リスク分散を図りたい考えです。
第三者承継、M&Aについては、レーザー技術の強みをメーカーとして発揮し事業価値を最大化させるために、工場を持たないファブレスなメーカーなどを対象にしたいと思っています。承継は、「人」を重視する考えです。メーカーとして自社の製品を作っていく上では、開発力が必要であり、開発に携わる方に意欲がある会社を引き継ぎたいと考えています。エリアとしては、関西地方から関東地方に拠点を持つ会社を検討しています。
また、弊社では海外への積極的な輸出により外貨獲得にも力を入れており、海外に代理店を置くことも検討しています。レーザー業界のプラットフォーマーを目指す上では、商社や人材紹介、メディア運営など、保有資産を抑えたアセットライト経営をされている会社様とのM&Aも検討しています。「光の時代」と呼ばれる21世紀の社会を、光・レーザーで豊かにするため、信念のある経営者様との協業に期待しています。
大学3年時の自己分析がきっかけとなり光・レーザーが人生の軸となる
私は広島県呉市に生まれました。祖父はビリヤード場を経営し、父は薬剤師として薬局を経営する自営業の家庭で育ち、私自身も「自分で稼ぐのは当然」という考えを持っていました。学生時代には修学旅行で京都を訪れ、情緒ある雰囲気に憧れたことをきっかけに、同志社大学への入学を決めました。
起業したいと思い始めたのは、大学3年生の頃でした。就職活動としてベンチャー企業から大企業まで企業規模に拘らず採用試験を受けるにつれて、どこかに所属するよりも、自分自身の力で稼ぎ起業したいという思いが強くなっていきました。しかし起業は人生を左右する選択であり、まずは自己分析により本質的に好きなものを洗い出し、自分に合った仕事を探そうと考えました。
私の好きなものを挙げると、スポーツカー、水上バイク、レースゲーム、スカイダイビング、ジェットコースター、ヘビーメタル、テンポの速いクラシック、バドミントンなど、とにかく「速いもの」が好きだということを改めて感じました。そして宇宙一「速いもの」は「光」であり、光技術の中で最先端の分野はレーザーであったことから、レーザーを専攻することを決めました。
研究者が自ら稼ぐ時代に先駆け、創業を決意
同志社大学の修士課程では、日本原子力研究開発機構の特別研究生として世界最先端のレーザー研究に取り組み、その後は大阪大学の博士後期課程にて博士号を取得しました。そして大阪大学で特任研究員として働くうちに、自分自身の行き先を考えるようになりました。
研究員として働いていた当時は、大企業の研究所の縮小や閉鎖が相次ぎ、大学教員の定員数も減ってきていました。今後は人口減少によってさらに研究開発への投資額は減り、税金によりまかなわれている研究費は、自由で独創的な研究開発がしにくくなるだろうと感じるとともに、いずれ国内でも海外のようにベンチャー企業を立ち上げ、研究者が自ら稼ぐ時代が来るだろうと感じました。
上記の理由もあり、2009年に弊社を創業し、2012年には経営への知見を深めるため京都大学にてMBAを取得しました。研究者の中でナンバーワンを目指すよりも、レーザー技術開発に特化し博士号とMBAを持ち合わせた経営者となることで、オンリーワンの企業を目指そうと思いました。
情報、医療、エネルギー分野での活用が期待されるレーザー技術
1960年に発明されたレーザーは、身近な分野ではCDやDVDなどの光ディスクの読み書きに使われるようになり、1970年以降にはレーザープリンタ、溶接、測量、手術などに用いられるようになりました。1980年代には、インターネット回線の光ファイバーにレーザー技術が使われるようになっています。医療分野では、現在は光免疫療法を用いたがん治療も注目を浴びており、視野が欠ける緑内障は、レーザーでなければ治療できないとも言われています。
最近では、レーザー光の照射と反射の時間差により位置や形状を計測する「LiDAR(ライダー)」が、自動運転やドローンの測量、3Dマッピングに使われるようになり、光量子コンピュータにも応用され、電子の代わりに光子を使った情報処理ができるようになってきています。
植物栽培の研究でも、レーザーにより植物の光合成が促進され、太陽光の3倍以上の成長速度を示したという結果も出ていることから、レーザーは太陽光やLEDの代替としても注目されています。今後は、世の中にあるLEDなどの光源は、機能性があり消費電力量の少ないレーザーに置き換わるだろうと考えています。また、次世代エネルギーであるレーザー核融合発電にも注目が集まっています。レーザー核融合発電は、海水から燃料となる重水素などを抽出し、レーザー照射により継続的にエネルギーを作り出す技術で、実用化に向けた研究が進められています。この技術が実用化されれば、安全なエネルギーを安定的に供給できるようになります。世界的にレーザー核融合発電が普及すれば、エネルギー資源の奪い合いが原因となる戦争もなくなり、二酸化炭素を排出しない発電方法でもあることから、環境問題も一気に解決できる可能性もあると期待しています。
アカデミアと産業界を結びつけるプラットフォームを構築
ノーベル賞を受賞している科学研究についてもレーザー技術は多く、マーケット自体も伸び続けている発展途上の技術分野です。レーザー技術の応用先は多種多様ですが、コア技術はほぼ同じであり、弊社としては光・レーザー業界の活性化のために、プラットフォームを構築していきたい考えです。
プラットフォームの構想としては、ヒト・モノ・情報という観点でリソースを分け、学生、研究員、先生、名誉教授といった「アカデミア」と、民間の研究者、技術者、メーカー、商社といった「産業界」の2領域を結びつけたいと考えています。「アカデミア」と「産業」とのマッチングは、より実用的な研究開発と製品化を推し進め、原動力となる重要な基軸であり、弊社だけではなく業界や社会の活性化のために、今後さらに推進していきたいと考えています。
また、光・レーザーに関する様々なレイヤーの情報サイトを構築しており、「ヒト」は人材・職業紹介業のサポート、「情報」は「オプティペディア」や「オプティニュース」、「オプティビデオ」により発信し、今一番注力している「モノ」については、メーカー・商社業としてレーザー関連製商品の販売を行っています。
今では国内最大級のレーザー専門メディアに育っており、今後は技術者や研究開発職を中心とした人材情報サイトを充実させることで、技術者、研究者が自ら選び、活躍していける場を提供していきたいと考えています。
自社・他社製品10万品の取扱いによりニーズを網羅
弊社では、光・レーザー技術に特化し、アセットライトな経営により、創業以来、右肩上がりの業績を残すことができています。創業からの事業の変遷としては、当初は技術コンサルティングやメディアでの情報ビジネスを中心に展開した後に、商社としてレーザー関連商材の流通に携わるようになりました。
現在は、レーザー研究に取り組む技術者や研究者を中心に、さまざまな問い合わせや依頼をいただくようになりました。お客様からのご要望は「すでに世の中にあるもの」と「まだ世の中にないもの」にまず区分し、「すでに世の中にあるもの」へのニーズについては、商社として既製品を販売しています。コロナ以降は、人の流れも監視できるLiDAR製品の引き合いを多くいただくようになり、現在も京都大学の図書館や駅、空港など多くの場所に製品を設置いただいています。その他、光量子コンピュータやレーザー核融合の研究用の部材なども各種揃えており、10万品以上の部材を取り扱う国内最大級のレーザー専門商社となっています。特に、次世代の移動通信システムであるBeyond 5G/6Gは、レーザーが活躍する新領域であり、自社開発製品に加え、厳選した高品質な他社製品も扱っている点が当社の強みです。
一方、「まだ世の中にないもの」は、メーカー業として新製品を開発し販売しています。ノーベル賞実験キットの開発・販売に加えて、オリジナル製品としてカスタム可能なレーザークリーナーやレーザーマーカー、最先端の超短パルスレーザーである研究用フェムト秒レーザー、レーザー加工機などを提供しています。レーザークリーナーは、海に囲まれ塩害の多い国内のニーズが多く、鉄塔、橋、船、飛行機などのサビ取り機として重宝されています。超高精密フェムト秒レーザー加工機は、窒化ガリウムやシリコンカーバイドなどの半導体材料の加工から、ダイヤモンドの切断まで可能な汎用性の高い仕様であり、多くのお客様にご活用いただいています。
弊社はこれらの事業を通して、レーザー界のプラットフォーマーとして業界を牽引していきたいとの思いがあります。
行動指針をCEO自ら実践、ステークホルダーへの浸透にも努める
起業時の社員は私を含めて2名でしたが、今では50名へと成長しました。レーザー業界に携わったことがない方でも入社頂いており、インターンシップの学生から、他社定年退職後に入社した70歳後半の方まで幅広く、男女比も半々の割合となっています。
インターンシップでは京都大、同志社大、立命館大、京都芸大、京都精華大などの地場の学生を受け入れ、企業経営を通じ納税の務めを果たしていることが、弊社としての地域貢献であり、将来の業界や人材への投資にあたるだろうと考えています。また近年は、京都の上場企業として新聞や専門メディア、日本公認会計士協会の京滋会会報などで取り上げていただく機会が多くあり、レーザー業界の発展に役立っているのではと思っています。
現段階で人生の半分を「レーザー」に捧げてきた私は「レーザーで世の中を埋め尽くしたい」との思いが強く、創業当初から「光・レーザー技術で社会を豊かに」という経営理念を掲げています。
理念やビジョンを浸透させるための工夫としては、定期的に実施している全体集会で、理念についての考え方を伝え、私自身が行動指針を実践することで、社員に感じ取ってもらえるようにしています。年齢や役職を問わず、取り繕わずに正直に対話をすることで、フラットな関係性を築いていけたらと思っています。
お客様への対応としては、社員1人1人がレスポンス速く丁寧に取り組んでくれているので、確かな技術と社員の実直さが弊社の信頼関係へとつながっていると感じています。
人材育成に関しては、社内及び社外研修、高度専門家による講習会を実施し、社員の業務推進やスキルアップをサポートしています。組織にとって人材は宝です。やりがいや生きがいを持って務められる職場づくりを目指しています。社員やその家族の幸せを追求し続けられる組織、社会をより豊かにできる組織へと日々昇華していきたいと思います。
製品や動画のサブスクリプションによりレーザーを身近な存在に
商社、メディア、メーカーそれぞれの分野に競合はいますが、光・レーザーに特化しプラットフォーマーとして全てを行っている企業は、世界的に見ても弊社の他にはないと思っています。今後のビジネス展開としては、マーケティングの発想法である「ドリルを買う人が欲しいのはドリルではなく、ドリルで出来る穴である」のように、プロダクト開発と同時にサービス化も図っていきたいと考えています。
そこで、弊社の新サービスとして「Laser as a Service(LaaS)」を立ち上げ、レーザー製品をサブスクリプションやレンタル、トライアルという形で展開し、お客様が必要な時に使いたい期間だけ定額で利用できるようにしています。利用するお客様は、高額な設備投資が不要であり、レーザーの専門家に相談しながら現場で各種装置を試せるというメリットがあります。
また2023年には、LaaSのサービスの一環として、レーザー・光学の動画学習サービス「オプティビデオ」を立ち上げました。「オプティビデオ」は、著名な先生方の講義やレーザー安全教育教材などの動画コンテンツを、定額で自由に閲覧できる配信サービスです。現場で働く方のリスキリングや、光・レーザーに関心のあるすべての方の学習に役立てられるようにと開設しました。
オプティビデオでは、労働安全衛生法やJIS C6802を網羅したレーザー安全の講義内容に加え、オンデマンドでレーザー教育セミナーを実施し、現場で役立つ情報の提供に努めています。
また、弊社が得意とするLiDARやレーザークリーナーなどの技術・製品を題材としたSF作品などの制作により、コンテンツの充実を図り、レーザー製品に親しみを感じていただけるように注力しました。
プライム上場に向けて「人」を重視した事業承継を検討
現在は、プライム上場を目指し、M&Aを自社の事業拡大と他社の承継の手段として、有効に活かしていきたいと考えています。弊社はこれまで商社、メーカー、メディアの3事業を中核としていましたが、今後はM&Aにより幅広いレーザー製品を取扱うことでシェアを伸ばしつつ、リスク分散を図りたい考えです。
第三者承継、M&Aについては、レーザー技術の強みをメーカーとして発揮し事業価値を最大化させるために、工場を持たないファブレスなメーカーなどを対象にしたいと思っています。承継は、「人」を重視する考えです。メーカーとして自社の製品を作っていく上では、開発力が必要であり、開発に携わる方に意欲がある会社を引き継ぎたいと考えています。エリアとしては、関西地方から関東地方に拠点を持つ会社を検討しています。
また、弊社では海外への積極的な輸出により外貨獲得にも力を入れており、海外に代理店を置くことも検討しています。レーザー業界のプラットフォーマーを目指す上では、商社や人材紹介、メディア運営など、保有資産を抑えたアセットライト経営をされている会社様とのM&Aも検討しています。「光の時代」と呼ばれる21世紀の社会を、光・レーザーで豊かにするため、信念のある経営者様との協業に期待しています。
会社概要
社名 | 株式会社光響 |
創立年 | 2009年 |
代表者名 | 代表取締役CEO 住村 和彦 |
資本金 | 1500万円 |
本社住所 |
612-8429 京都府京都市伏見区竹田西段川原町131番 |
事業内容 | レーザー・光学関連製品の製造販売及びレンタル、サブスク レーザー・光学関連製品の輸入販売 レーザー・光学関連のセミナー レーザー・光学関連の技術情報、ニュース情報、ショップ、動画学習サイトの運営レーザー・光学関連の職業人材紹介 |
URL |
https://www.symphotony.com/
|
会社沿革
2008年 | レーザーの最新情報をお届けするメールマガジン「最先端・光・レーザーニュース」発刊 |
2009年 | 合同会社光響を設立(資本金300万円) |
2010年 | レーザー・光学学習サイト「Optipedia(オプティペディア)」をオープン |
2011年 | 合同会社光響から株式会社光響へ組織変更 光響オリジナル製品モード同期Ybファイバレーザキットの販売を開始 |
2012年 | 本社を京都市下京区に移転、資本金1500万円に増資 古物商許可を取得して、研究機関・企業の中古光学機器の取扱を開始 有料職業紹介事業の許可を取得 |
2013年 | 本社を京都市下京区内にて移転 |
2014年 | 光学製品購入ワンストップサービスを開始 高度管理医療機器等販売業許可証を取得 光響オリジナル製品新基軸ビームプロファイラ・プラットフォームソフトの販売を開始 |
2015年 | レーザーハンドブックをOptipediaに掲載 光響オリジナル製品大口径・高出力対応ビームプロファイラの販売を開始 光響オリジナル製品大電流用14ピンバタフライ型LD電源の販売を開始 |
2016年 | レーザーマーカー無料トライアル開始 |
2017年 | 光学製品サイト「Optishop(オプティショップ)」のサービスを開始 最先端のレーザー光学ニュースサイト「Optinews(オプティニュース)」を開設 |
2018年 | 光響オリジナル製品カスタム可能な100Wレーザークリーナーの販売を開始 光響オリジナル製品ファイバーレーザーマーカーの販売を開始 |
2019年 | 光響創業10周年(2019年4月16日)の機会に、光響ビジョンを刷新 光学製品/レンタルサービスを開始 光学製品/サブスクリプション(月額定額料金)サービスを開始 |
2020年 | 光響オリジナル製品ハンドトーチレーザー溶接機をリリース |
2021年 | LaaS(ラース:Laser as a Service)への取り組みを開始 光響オリジナル製品高精度ファイバーレーザー切断機の販売を開始 光響オリジナル製品フェムト秒レーザー加工機の販売を開始 |
2022年 | レーザー・光学専門のサブスク動画学習サービス「OptiVideo(オプティビデオ)」のサービス開始 |
2023年 | 東京証券取引所「TOKYO PRO Market」 へ上場 |
株式会社光響の経営資源引継ぎ募集情報
公開日:2024/08/07
※本記事の内容および所属名称は2024年8月現在のものです。現在の情報とは異なる場合があります。