現在、機械化が進む中でビジネスの世界においてもDX化が進められています。
その中でも注目される新たな営業形態、「インサイドセールス」について、4回に分けてお話していきます。
現在、機械化が進む中でビジネスの世界においてもDX化が進められています。
その中でも注目される新たな営業形態、「インサイドセールス」について、4回に分けてお話していきます。
インサイドセールスとは、相手先を訪問しない内勤型営業のことです。これに対し、相手先を訪問する外勤型営業は、フィールドセールスと呼ばれます。
訪問しない営業と聞いて、あまりイメージが沸かない方もいるかもしれません。具体的には、電話やメール、SNS、ウェブ会議システムなどのツールを使って、会社だけでなく自宅やテレワーク先から顧客と非対面でコミュニケーションをとることで営業を行います。この方法はアメリカ発祥で、広い国土の中でより効率的に営業活動をするために発展しました。
インサイドセールスは新型コロナウイルスの流行をきっかけにさらに注目を集めています。
しかし、インサイドセールスをただ取り入れるだけでは成功できません。本コラムではその特徴やデメリットについて、ご紹介いたします。
インサイドセールスの特徴に営業プロセスを分解し、担当者を分ける分業体制があります。従来の営業では見込み顧客の選定から電話やメールでのアプローチ、初回のアポイント獲得、訪問、受注、その後のフォローまで、すべて一人の営業担当者が行うのが一般的でした。これでは時間がかかりますし、アプローチも絞り込んで行わなければならなくなります。そこで、インサイドセールスでは、今までのセミナー参加者や資料請求者などの蓄積されてきたデータを元に、見込みの顧客へ優先順位をつけて営業活動を行います。よって、
・インサイドセールス担当は案件獲得に集中し、アポイントを獲得する
・営業担当はその後のクロージングに集中する
という形で役割をインサイドセールスとフィールドセールスで分担することで、より効率的に顧客の獲得へ繋がります。この分業体制がインサイドセールスの活用方法として一番の特徴です。
インサイドセールス自体の役割としては理解もしやすく、すぐに自社でも取り組めるかなとお感じになる方も多いでしょう。しかし、中小企業で行う場合には事前に考えておかなければならないことがあります。いくつか例を挙げると、
・インサイドセールスの担当を置くほど人員が十分な会社は少ない
・分業すると営業担当の仕事量が減る
・インサイドセールス担当者の評価基準を決める必要がある
といった事柄です。
顧客の範囲が狭く直接行った方が早いというケースでは、インサイドセールスの分業はあまり意味を成しません。
また、インサイドセールスの場合はアポイント件数や、案件獲得数などを評価の指標として設定することになります。しかし、アポイント数が必ずしも売上に影響を与えるわけではないため、人事評価としての評価基準を新たに定める必要があります。
上記のデメリットや問題点を知らずにいると、インサイドセールスやDX推進に失敗するリスクが高くなります。
導入の際は、
・誰がインサイドセールスを担当するのか
・インサイドセールス担当者の管理は誰がするか
・営業先や販路の拡大はどのように行うか
・営業評価はどうするか
・機材やシステムはどうするのか
などの体制を整えてから実行することをお勧めします。
コロナウイルス感染拡大によりテレワークの浸透や営業方法の見直しに注力する中小企業が増加しました。それらに伴い、ITツールや仕組み、技術が発展しています。これらのツールをうまく取り込み、営業の面からもDXを発展させることは大きなメリットになり得ます。
今回はインサイドセールスの注意点を詳しくご紹介しました。第2回は営業DXを成功させるインサイドセールスの方法をお話していきます。
本コラムの続きはこちらからお読みください
第2回 電話営業と何が違う?インサイドセールスの流れを解説この著者によるコラム
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