京都市中京
京都市
一宮市
大津市
引継ぎ実績あり
経営・会計・税務・監査に特化し企業の長期的成長を目指す総合支援
総合経営グループ
経営者マインドとグループ連携による「未来戦略」型の伴走支援
経営理念
会計・税務・経営を通して時代の変化と企業経営者のニーズに合ったサービスの提供と個人の豊かな暮らしをサポートし、お客様の信頼に応えられる人材の育成を通して社会に貢献していきます。
PHILOSOPHY 01
ニーズに合ったサービスの提供
お客様本位で「経営」「税務」「会計」「監査」の高い専門性を伸ばしながら、中堅・中小企業のニーズに適う総合的で革新的なサービスを提供します。
PHILOSOPHY 02
豊かな暮らしをサポート
お客様個人の豊かな暮らしと資産形成・財産承継をトータルでサポートします。
PHILOSOPHY 03
人材の育成
業務を通じて社会の発展に貢献するとともに、総合経営グループで働く全ての人の物心両面の幸せと成長を目指します。 また、社会に必要とされる専門家を輩出し、業界及び地域社会に貢献します。
代表者メッセージ
当グループは、事業承継の必要性にいち早く気づき、創業時から総合経営コンサルティングに取り組んだ、現代表の長谷川佐喜男により立ち上げられました。
会計・税務・経営のニーズに合うサービス提供を追求し続け、現在は7社3法人で経営者様をサポートしております。
2023年には、創業40周年の集大成として、総合経営デザイン株式会社を立ち上げました。
税務会計や事業承継による「維持継続」から、新事業のブランディングやマーケティング開拓での「成長発展」領域の支援に向けて、舵を切り始めたところです。
新たな事業の芽を育てる「未来戦略会計」により、地域の経営者様を支えながら、グループ内でも社外CFO人財を育てていくことで、長期的な地域共栄を目指していきます。
総合経営グループ副代表 長谷川 真也
私たちのこだわり
経営の包括支援、事業承継の必要性をいち早く見出した現代表
当グループは、現代表である父が1984年に開業した、長谷川公認会計士事務所が原点となっています。
当時の背景としては、事務所の開業から約2年後にはバブル期に突入し、国全体が活気づく一方で、戦後の人口減少による少子高齢化が今後の長期的な課題として認識され始めていました。開業から3年後には、バブル景気にも陰りが見え始め、経営状態が悪化し債権に焦げつきのある会社も目に見えて増えていきました。当時は現在の405事業(経営改善計画策定支援事業)や補助金交付のような救済措置はなく、人口減による中小企業の後継者不足もじわじわと深刻化し始めていました。
経営者に近い視野を持ち、税務会計に加えて総合コンサルティングや事業承継の提案を得意としていた父は、今後はさらに少子高齢化が進むことで、相続や事業承継への支援が必要とされるようになるだろうと考えるようになりました。1988年には株式会社財産コンサルタンツを立ち上げ、1990年には総合経営研究所株式会社とM&Aパートナーズを設立することで、業界に先駆けて事業承継支援への体制を整備しました。
グループ3社の設立前後には、日本M&Aセンターの現名誉会長である分林保弘氏が、当時働いていた外資系コンピューターメーカーの会計システムの営業販売のために父の事務所を訪れました。分林氏と父は「これから先はM&Aが不可欠になるだろう」と話し合い、分林氏は「独立しM&Aセンターを立ち上げる」という話をしたそうです。日本M&Aセンターの設立以前に、いち早く事業承継型M&Aや経営計画策定の普及の必然性を見出していた父は、先見の明があったのだろうと感じています。
野球一筋の学生生活から一念発起し会計士を目指す
副代表である私は、父が会計事務所を開業した年に京都で生まれました。物心ついた頃には、父は既にグループ3社の長となっていましたが、私自身は次男だったので継ぐとは思いもしませんでした。野球少年だった私は、高校には推薦で入りレギュラー入りを果たすなど、野球に力を入れつつ自由に過ごさせてもらっていました。そして進路の最終決定の時期が迫った高校3年の夏、これから何をしていこうと考えた時に、父のような経営者の目線をもつ会計士になりたいと思うようになり、商学部を目指して猛勉強を始めました。
その後は関西学院大学商学部に入学し、卒業時には会計士の資格を取得して、監査法人トーマツの東京事務所に入所しました。会計監査業務、IFRS導入支援、内部統制支援、管理会計の支援に携わり、現在の監査会計につながる素養を身につけていきました。
私自身は働く地域には特にこだわりはなく、人生に一度は東京に行ってみたいという気持ちがあり京都府外に就職しましたが、トーマツで働き数年が経つうちに「戻った方がいいかな」という気持ちも生まれ始めていました。
M&Aによる東海(一宮)事務所引き継ぎと所長就任
私がトーマツ東京事務所で働き5年が経った2013年には、当グループはM&Aで愛知県一宮市の個人事務所を引き継ぎ、東海事務所として維持することとなりました。私が東海事務所の所長に就任することはあらかじめ決まっていたようで、2年間の個人事務所の引き継ぎ期間には、父から「戻ってこないか」との猛アプローチを受け続けていました。
当時はリーマンショックや東日本大震災でIPOが下火になり、これからIFRS支援や管理会計の導入に本格的に取り組もうとしていた矢先の出来事でした。志半ばでチームを抜けることに心残りはありましたが、2015年に家業に戻ることを決めました。
東海事務所の所長となってからは、税務会計に取り組みつつ、事業承継やM&A支援、経営計画支援に携わりました。所長就任の翌年には、第7次医療法改正による医療法人のガバナンス強化として外部監査が義務化されたことで、会計の領域拡大が必要となり、平安監査法人東海事務所を設立しています。
総合経営デザインと「未来戦略」により顧問先と自社の成長発展を促す
創業40周年を目前に控えた2023年には、総合経営デザイン株式会社を立ち上げました。M&AでのPMI後には、統合により新たな理念やブランディングの構築が必要となります。会計事務所の領域を超えた事業計画や事業承継M&A、ブランディング支援をグループ内シナジーにより実現し、企業への包括的、継続的な支援を続けています。
総合経営デザインは「未来戦略」をキーワードに掲げており、企業ブランディングの企画推進としては、株式会社SECAIの松浦社長と三村副社長が相互で役員を務めてくれています。松浦社長と三村副社長とは、既に世の中に定着しつつあるMAP経営、MAS監査に加えて、自社で何かできないかと考えていたときにご縁があり、協力し合うこととなりました。
企業のブランディングには、事業の成長、発展、改善のいずれかの見極めや、組織力強化、財務会計、事業承継といった支援の手法の選定だけではなく、ブランディングやマーケティングの評価、推進や人づくり支援も実践していく必要があります。総合経営デザインでは、新事業の策定、企画の時点から参画をさせていただき、ロゴ作成やHP、SNS支援とともに、経営者様の方針を実現する社外COOのような役割を果たしながら、伴走を続けています。
総合経営デザイン設立から1年ほど経った現在は、数千万円の売上が上がるようになってきており、税務会計や事業承継により「維持継続」する領域から、ブランディングやマーケティング領域の開拓により「成長発展」に向けて動き出すことができたという手ごたえを感じています。協業先に任せるだけではなく、グループでのKPIや補助金申請、M&A前後の支援につなげることで、今後も顧問先や自社の好循環を促していきたいと思っています。
事業承継からシナジー創出、ブランディングまで手がける経営の総合支援
現在のグループ会社は、7社3法人となっています。グループ全体の社員は45名ほどで、公認会計士が多数在籍し、監査法人への組織再編活用の提案などに長けていることが強みです。金融機関との連携により、京都を中心とした愛知、岐阜、滋賀の案件にも取り組んでいます。
またグループ全体では、中小中堅企業におけるM&Aプランニングからシナジー効果の創出、ブランディングまで包括的に支援できるところが長所であり、特徴となっています。ご相談や案件を仲介業者に繋げるだけではなく、事業承継支援チームを組成し、M&Aセンター出身の方を外部顧問として招聘するとともに、ネットワークを駆使することで、自社で事業承継支援やM&A成約ができるまでになりました。親族内、第三者承継、M&Aの3つの手法において、経営者様と企業にとってどのような方策がベターなのか、ベストなのかを探りながら伴走を続けています。
グループ会社により専門性の高いサービスを提供する一方で、急拡大により教育や組織の整備が追いついていないことが現在の課題です。優秀な税理士や会計士は仕事量が多く、業務が属人化しやすい傾向があり、ある程度の力を身につけた有資格者は独立していくので、組織やチームの再編が多いことが悩ましい点です。優秀な会計士、税理士を世の中に輩出できるのは、事務所としてとても誇らしいことなので、組織化により属人化しにくい体制づくりに向けて動き出したところです。
繁忙期もほっと安らげる、働きやすい環境づくりに注力
現在は、外部研修や実地にて育成を行っています。中途採用者が多いため、社員それぞれの能力や経歴に適した業務を任せています。税務会計外の包括的、総合的な支援を追求していくと、経営コンサルティングの領域となっていきますが、税理士や会計士志望の方々をコンサルタントとして育てていくことに苦労しているところです。今後は新卒採用に力を入れ、人財育成を充実させていくために、組織化とマニュアル化を進めていきたいところです。また、社員の働きやすい環境づくりとしては、働き方にも柔軟性を持たせていきたいと思っています。東海事務所では、スケジュールを個別で調整し共有し合う取り組みを試験的に始めており、休みをとりやすくしています。
社員の交流の場づくりとしては、年1回の合宿形式での3拠点交流を行っています。コロナ禍の期間は開催できませんでしたが、2023年11月にようやく交流を再開することができました。例年は、半日の研修後、夜に懇親会を開き、翌日はレクレーションを行っています。拠点が離れている分、全社的なイベントの実施はなかなかできないので、年1回のこの交流会を大切にしています。
また現在は、社員が社内交流のためのイベントを企画する「ハッピープロジェクト」の立ち上げに向けて動き出したところです。飲み会やサンクスカード、繁忙期にはデザートを配布するなど、会社予算で社員がほっと一息つけたり楽しめたりする仕掛けづくりをしていきたいと思っています。私が入ると社員が気を遣ってしまうかもしれないので、社員の自主性に任せて取り組んでもらっています。
最も経営者に近い、税務会計のプロとしての心構え
それぞれの家庭や生活を守りながらプロフェッショナルとして仕事をしていくには、知識や能力に加えて、行動力とそれに伴う責任感が大切です。さらに、新しい価値観や考え方、法制度を理解しサービスに取り入れていくための日々の勉強は欠かせない習慣です。私自身は、情報のキャッチアップと専門性を高める勉強とは分けて取り組み、社員には、野球選手に例えながら勉強の継続の大切さを伝えています。
そして経営者様から相談をしていただける存在になるには、日々の勉強だけではなく経営感覚も必要となります。経営者様が最も知りたいのは、数値の動向や結果だけではなく、なぜ目標を達成できたのか、なぜ未達だったのかという要因や理由の部分です。経営者様への「説明」に加え「提案」をしていくには、税務会計の専門知識に加えて、コンサルタントとしての俯瞰的な視野が必要となります。社員には場数を踏むことで、感覚を磨いていってほしいと思っています。
税理士や会計士は、地域の経営者様との接点が最も多い業種であり、経営者様の考えを直に聞けることが最大の強みです。特にコンサルティングチームには、経営者様が声をかけやすい、相談しやすいタイミングをつくりながら、ささいな変化も見逃さずにいてほしいと思っています。
経営者の今後を思うサービス提案と心がけ
会計事務所として感じる中小企業の課題は、限られた人財で経営や現場を維持しなければならず、目の前の業務をこなすことで手一杯であるため社内の仕組化が進まず、成長発展への意欲が削がれてしまっていることです。しかし限られた人数で維持継続している中小企業にこそ、仕組化や成長意欲が必要であり、成長発展により企業の価値が高まれば、社会から選ばれる企業となっていくことができます。売上高や規模に応じた組織体制をつくり、成長によって機能的で自律した組織となれば、経営の選択肢や幅も広がっていくはずです。
そして企業の承継と成長発展は、経営者にとって最も身近な存在である、会計事務所や金融機関が見守っていくべきだろうと思っています。M&Aは非常にセンシティブな内容を含むため、担当者が気を遣わねばならない場面も多くあります。しかし経営者様の今後のために、私自身は経営者様との話し合いを大切にしながら、言いづらいこともなるべく伝えるように心がけています。経営者様と接する際には、常に理念に軸を置くようにしています。弊社の理念は「会計・税務・経営を通して時代の変化と企業経営者のニーズに合ったサービスの提供と個人の豊かな暮らしをサポートし、お客様の信頼に応えられる人財の育成を通して社会に貢献していきます」です。プロジェクトや税務会計、コンサルティングに取り組む際には、なるべく自分の言葉で方針や目的を明確に伝えることで、会計士やスタッフに意識の共有とサービス強化を図るようにしています。
「成長戦略」「未来戦略」を掲げ黒字廃業の課題に取り組む
創業者であり現代表の父は、人脈づくりに長け、新しい取り組みにも物怖じせず挑戦できるマインドがあります。私自身は新制度や新事業は様子を見るタイプであり、戦略面での考え方の違いはありますが、常に前進していたいという性格は父との共通点だと思っています。
2代目の私としては「事業承継」という言葉の先にある「成長戦略」「未来戦略」を目指したいと思っています。目の前の事業引き継ぎに留まらず、新たな事業の芽を育てながら戦略によりアプローチしていくことこそが、未来の可能性を広げられるからです。
当グループでは「未来戦略会計」を商標登録し、事業成長に向けた課題解決を打ち出しています。売上や利益だけではなく、組織発展や仕組づくりに力を入れ始めたところです。現在は事業承継型M&Aの認知が進み、大企業や中堅企業の統合件数は多くなってきていますが、小規模事業者の黒字廃業への対策は未だ不充分だと感じているので、本腰を入れて地域行政とともに取り組んでいかなければと思っています。
地域繁栄と自社成長を両立する新発想のサービス構築に尽力
京都エリアは、親族内承継で引き継がれてきた事業所や企業が多く、家族や社内での承継が第一という意識が強く残っています。長きにわたり代々続いてきた企業は、息子だけではなく娘婿にも携わってもらうことで代替わりをしていましたが、近年は少子高齢化により親族内承継だけでは厳しい状況となってきています。一方で、京都の企業である日本電産(現ニデック)のように、創業時からM&Aを成長戦略や事業拡大の手段として取り入れている企業もあり、受け取り方の差異はあれど、維持発展のための手法としてM&Aが認識されるようになってきていると感じています。
伝統企業には、老舗の会計事務所が顧問となっていることが多いので、当グループとしては、他の事務所とは違った発想や手法で新サービスを構築し、自社と地域が共栄できる方策を探し続けたいと思っています。新事業の立ち上げの際には、単価を上げられるようなインパクトが必要であり、さらに次の世代への継続に向けて新たな方策を設けておくことも、代表としての重要な役割だと思っています。とても重い課題ではありますが、未来の成長のために仕組みづくりに注力していきたいところです。
また街全体の課題としては、街おこしやコミュニティ形成を推進していく必要があると感じています。市町村も、企業活動に頼りきりになるのではなく、商工会議所や青年団体、金融機関などとの連携を強め、法人をつくり、街全体で団結して新たな風土づくりに取り組んでいくべきだと思っています。
未来戦略の京都ナンバーワンとなり、最先端で挑戦を続けたい
今後は、社内のトップダウンとボトムアップの両立を図りながら、独自のスタンスで親身な支援を続けていきたいと考えています。組織としては、総合経営株式会社を中核に置き、グループ内での異動やローテーションができる体制にすることで、強い組織づくりをしていきたいところです。
そして10年後には、京都に本社を置く会計事務所として、未来戦略の分野ではナンバーワンになりたいと思っています。中小、中堅企業からの厚い信頼によって、財務から新事業の幅広い支援を任せていただけるようになり、社外CFO(最高財務責任者)の経営人財を最も多く輩出できる事務所となることが最大の目標です。長期的プランの提案では、ビッグ4を目指したい考えです。業界に先立って挑戦を続けていくことで、常に最先端をいく事務所でありたいと思っています。
これから「未来戦略会計」に注力していくにあたっては、現状に満足せず、常に意欲的な方を採用していきたいと思っています。私たちの業種は、目の前の月次業務などで手いっぱいになってしまい、作業としてこなすだけになってしまうこともあります。しかし仕事が作業となってしまっている担当者には、経営者様は相談したいとは思わないはずです。経営者様とのフラットで近い距離感は維持しながら、目線は高く、独自の組織をつくり上げていきたいと思っています。
独自性を高めていくにあたり、コンサルティングやブランディング、補助金申請などを行っている小規模事業者を、グループ内の総合経営デザインで引き継げたらとも考えています。エリアはグループ3拠点に近い、名古屋、京阪神、滋賀県です。東京23区も進出先として検討しています。前進し続けたい事業者様、事務所様、税理士・会計士の皆様のお声かけをお待ちしております。
経営の包括支援、事業承継の必要性をいち早く見出した現代表
当グループは、現代表である父が1984年に開業した、長谷川公認会計士事務所が原点となっています。
当時の背景としては、事務所の開業から約2年後にはバブル期に突入し、国全体が活気づく一方で、戦後の人口減少による少子高齢化が今後の長期的な課題として認識され始めていました。開業から3年後には、バブル景気にも陰りが見え始め、経営状態が悪化し債権に焦げつきのある会社も目に見えて増えていきました。当時は現在の405事業(経営改善計画策定支援事業)や補助金交付のような救済措置はなく、人口減による中小企業の後継者不足もじわじわと深刻化し始めていました。
経営者に近い視野を持ち、税務会計に加えて総合コンサルティングや事業承継の提案を得意としていた父は、今後はさらに少子高齢化が進むことで、相続や事業承継への支援が必要とされるようになるだろうと考えるようになりました。1988年には株式会社財産コンサルタンツを立ち上げ、1990年には総合経営研究所株式会社とM&Aパートナーズを設立することで、業界に先駆けて事業承継支援への体制を整備しました。
グループ3社の設立前後には、日本M&Aセンターの現名誉会長である分林保弘氏が、当時働いていた外資系コンピューターメーカーの会計システムの営業販売のために父の事務所を訪れました。分林氏と父は「これから先はM&Aが不可欠になるだろう」と話し合い、分林氏は「独立しM&Aセンターを立ち上げる」という話をしたそうです。日本M&Aセンターの設立以前に、いち早く事業承継型M&Aや経営計画策定の普及の必然性を見出していた父は、先見の明があったのだろうと感じています。
野球一筋の学生生活から一念発起し会計士を目指す
副代表である私は、父が会計事務所を開業した年に京都で生まれました。物心ついた頃には、父は既にグループ3社の長となっていましたが、私自身は次男だったので継ぐとは思いもしませんでした。野球少年だった私は、高校には推薦で入りレギュラー入りを果たすなど、野球に力を入れつつ自由に過ごさせてもらっていました。そして進路の最終決定の時期が迫った高校3年の夏、これから何をしていこうと考えた時に、父のような経営者の目線をもつ会計士になりたいと思うようになり、商学部を目指して猛勉強を始めました。
その後は関西学院大学商学部に入学し、卒業時には会計士の資格を取得して、監査法人トーマツの東京事務所に入所しました。会計監査業務、IFRS導入支援、内部統制支援、管理会計の支援に携わり、現在の監査会計につながる素養を身につけていきました。
私自身は働く地域には特にこだわりはなく、人生に一度は東京に行ってみたいという気持ちがあり京都府外に就職しましたが、トーマツで働き数年が経つうちに「戻った方がいいかな」という気持ちも生まれ始めていました。
M&Aによる東海(一宮)事務所引き継ぎと所長就任
私がトーマツ東京事務所で働き5年が経った2013年には、当グループはM&Aで愛知県一宮市の個人事務所を引き継ぎ、東海事務所として維持することとなりました。私が東海事務所の所長に就任することはあらかじめ決まっていたようで、2年間の個人事務所の引き継ぎ期間には、父から「戻ってこないか」との猛アプローチを受け続けていました。
当時はリーマンショックや東日本大震災でIPOが下火になり、これからIFRS支援や管理会計の導入に本格的に取り組もうとしていた矢先の出来事でした。志半ばでチームを抜けることに心残りはありましたが、2015年に家業に戻ることを決めました。
東海事務所の所長となってからは、税務会計に取り組みつつ、事業承継やM&A支援、経営計画支援に携わりました。所長就任の翌年には、第7次医療法改正による医療法人のガバナンス強化として外部監査が義務化されたことで、会計の領域拡大が必要となり、平安監査法人東海事務所を設立しています。
総合経営デザインと「未来戦略」により顧問先と自社の成長発展を促す
創業40周年を目前に控えた2023年には、総合経営デザイン株式会社を立ち上げました。M&AでのPMI後には、統合により新たな理念やブランディングの構築が必要となります。会計事務所の領域を超えた事業計画や事業承継M&A、ブランディング支援をグループ内シナジーにより実現し、企業への包括的、継続的な支援を続けています。
総合経営デザインは「未来戦略」をキーワードに掲げており、企業ブランディングの企画推進としては、株式会社SECAIの松浦社長と三村副社長が相互で役員を務めてくれています。松浦社長と三村副社長とは、既に世の中に定着しつつあるMAP経営、MAS監査に加えて、自社で何かできないかと考えていたときにご縁があり、協力し合うこととなりました。
企業のブランディングには、事業の成長、発展、改善のいずれかの見極めや、組織力強化、財務会計、事業承継といった支援の手法の選定だけではなく、ブランディングやマーケティングの評価、推進や人づくり支援も実践していく必要があります。総合経営デザインでは、新事業の策定、企画の時点から参画をさせていただき、ロゴ作成やHP、SNS支援とともに、経営者様の方針を実現する社外COOのような役割を果たしながら、伴走を続けています。
総合経営デザイン設立から1年ほど経った現在は、数千万円の売上が上がるようになってきており、税務会計や事業承継により「維持継続」する領域から、ブランディングやマーケティング領域の開拓により「成長発展」に向けて動き出すことができたという手ごたえを感じています。協業先に任せるだけではなく、グループでのKPIや補助金申請、M&A前後の支援につなげることで、今後も顧問先や自社の好循環を促していきたいと思っています。
事業承継からシナジー創出、ブランディングまで手がける経営の総合支援
現在のグループ会社は、7社3法人となっています。グループ全体の社員は45名ほどで、公認会計士が多数在籍し、監査法人への組織再編活用の提案などに長けていることが強みです。金融機関との連携により、京都を中心とした愛知、岐阜、滋賀の案件にも取り組んでいます。
またグループ全体では、中小中堅企業におけるM&Aプランニングからシナジー効果の創出、ブランディングまで包括的に支援できるところが長所であり、特徴となっています。ご相談や案件を仲介業者に繋げるだけではなく、事業承継支援チームを組成し、M&Aセンター出身の方を外部顧問として招聘するとともに、ネットワークを駆使することで、自社で事業承継支援やM&A成約ができるまでになりました。親族内、第三者承継、M&Aの3つの手法において、経営者様と企業にとってどのような方策がベターなのか、ベストなのかを探りながら伴走を続けています。
グループ会社により専門性の高いサービスを提供する一方で、急拡大により教育や組織の整備が追いついていないことが現在の課題です。優秀な税理士や会計士は仕事量が多く、業務が属人化しやすい傾向があり、ある程度の力を身につけた有資格者は独立していくので、組織やチームの再編が多いことが悩ましい点です。優秀な会計士、税理士を世の中に輩出できるのは、事務所としてとても誇らしいことなので、組織化により属人化しにくい体制づくりに向けて動き出したところです。
繁忙期もほっと安らげる、働きやすい環境づくりに注力
現在は、外部研修や実地にて育成を行っています。中途採用者が多いため、社員それぞれの能力や経歴に適した業務を任せています。税務会計外の包括的、総合的な支援を追求していくと、経営コンサルティングの領域となっていきますが、税理士や会計士志望の方々をコンサルタントとして育てていくことに苦労しているところです。今後は新卒採用に力を入れ、人財育成を充実させていくために、組織化とマニュアル化を進めていきたいところです。また、社員の働きやすい環境づくりとしては、働き方にも柔軟性を持たせていきたいと思っています。東海事務所では、スケジュールを個別で調整し共有し合う取り組みを試験的に始めており、休みをとりやすくしています。
社員の交流の場づくりとしては、年1回の合宿形式での3拠点交流を行っています。コロナ禍の期間は開催できませんでしたが、2023年11月にようやく交流を再開することができました。例年は、半日の研修後、夜に懇親会を開き、翌日はレクレーションを行っています。拠点が離れている分、全社的なイベントの実施はなかなかできないので、年1回のこの交流会を大切にしています。
また現在は、社員が社内交流のためのイベントを企画する「ハッピープロジェクト」の立ち上げに向けて動き出したところです。飲み会やサンクスカード、繁忙期にはデザートを配布するなど、会社予算で社員がほっと一息つけたり楽しめたりする仕掛けづくりをしていきたいと思っています。私が入ると社員が気を遣ってしまうかもしれないので、社員の自主性に任せて取り組んでもらっています。
最も経営者に近い、税務会計のプロとしての心構え
それぞれの家庭や生活を守りながらプロフェッショナルとして仕事をしていくには、知識や能力に加えて、行動力とそれに伴う責任感が大切です。さらに、新しい価値観や考え方、法制度を理解しサービスに取り入れていくための日々の勉強は欠かせない習慣です。私自身は、情報のキャッチアップと専門性を高める勉強とは分けて取り組み、社員には、野球選手に例えながら勉強の継続の大切さを伝えています。
そして経営者様から相談をしていただける存在になるには、日々の勉強だけではなく経営感覚も必要となります。経営者様が最も知りたいのは、数値の動向や結果だけではなく、なぜ目標を達成できたのか、なぜ未達だったのかという要因や理由の部分です。経営者様への「説明」に加え「提案」をしていくには、税務会計の専門知識に加えて、コンサルタントとしての俯瞰的な視野が必要となります。社員には場数を踏むことで、感覚を磨いていってほしいと思っています。
税理士や会計士は、地域の経営者様との接点が最も多い業種であり、経営者様の考えを直に聞けることが最大の強みです。特にコンサルティングチームには、経営者様が声をかけやすい、相談しやすいタイミングをつくりながら、ささいな変化も見逃さずにいてほしいと思っています。
経営者の今後を思うサービス提案と心がけ
会計事務所として感じる中小企業の課題は、限られた人財で経営や現場を維持しなければならず、目の前の業務をこなすことで手一杯であるため社内の仕組化が進まず、成長発展への意欲が削がれてしまっていることです。しかし限られた人数で維持継続している中小企業にこそ、仕組化や成長意欲が必要であり、成長発展により企業の価値が高まれば、社会から選ばれる企業となっていくことができます。売上高や規模に応じた組織体制をつくり、成長によって機能的で自律した組織となれば、経営の選択肢や幅も広がっていくはずです。
そして企業の承継と成長発展は、経営者にとって最も身近な存在である、会計事務所や金融機関が見守っていくべきだろうと思っています。M&Aは非常にセンシティブな内容を含むため、担当者が気を遣わねばならない場面も多くあります。しかし経営者様の今後のために、私自身は経営者様との話し合いを大切にしながら、言いづらいこともなるべく伝えるように心がけています。経営者様と接する際には、常に理念に軸を置くようにしています。弊社の理念は「会計・税務・経営を通して時代の変化と企業経営者のニーズに合ったサービスの提供と個人の豊かな暮らしをサポートし、お客様の信頼に応えられる人財の育成を通して社会に貢献していきます」です。プロジェクトや税務会計、コンサルティングに取り組む際には、なるべく自分の言葉で方針や目的を明確に伝えることで、会計士やスタッフに意識の共有とサービス強化を図るようにしています。
「成長戦略」「未来戦略」を掲げ黒字廃業の課題に取り組む
創業者であり現代表の父は、人脈づくりに長け、新しい取り組みにも物怖じせず挑戦できるマインドがあります。私自身は新制度や新事業は様子を見るタイプであり、戦略面での考え方の違いはありますが、常に前進していたいという性格は父との共通点だと思っています。
2代目の私としては「事業承継」という言葉の先にある「成長戦略」「未来戦略」を目指したいと思っています。目の前の事業引き継ぎに留まらず、新たな事業の芽を育てながら戦略によりアプローチしていくことこそが、未来の可能性を広げられるからです。
当グループでは「未来戦略会計」を商標登録し、事業成長に向けた課題解決を打ち出しています。売上や利益だけではなく、組織発展や仕組づくりに力を入れ始めたところです。現在は事業承継型M&Aの認知が進み、大企業や中堅企業の統合件数は多くなってきていますが、小規模事業者の黒字廃業への対策は未だ不充分だと感じているので、本腰を入れて地域行政とともに取り組んでいかなければと思っています。
地域繁栄と自社成長を両立する新発想のサービス構築に尽力
京都エリアは、親族内承継で引き継がれてきた事業所や企業が多く、家族や社内での承継が第一という意識が強く残っています。長きにわたり代々続いてきた企業は、息子だけではなく娘婿にも携わってもらうことで代替わりをしていましたが、近年は少子高齢化により親族内承継だけでは厳しい状況となってきています。一方で、京都の企業である日本電産(現ニデック)のように、創業時からM&Aを成長戦略や事業拡大の手段として取り入れている企業もあり、受け取り方の差異はあれど、維持発展のための手法としてM&Aが認識されるようになってきていると感じています。
伝統企業には、老舗の会計事務所が顧問となっていることが多いので、当グループとしては、他の事務所とは違った発想や手法で新サービスを構築し、自社と地域が共栄できる方策を探し続けたいと思っています。新事業の立ち上げの際には、単価を上げられるようなインパクトが必要であり、さらに次の世代への継続に向けて新たな方策を設けておくことも、代表としての重要な役割だと思っています。とても重い課題ではありますが、未来の成長のために仕組みづくりに注力していきたいところです。
また街全体の課題としては、街おこしやコミュニティ形成を推進していく必要があると感じています。市町村も、企業活動に頼りきりになるのではなく、商工会議所や青年団体、金融機関などとの連携を強め、法人をつくり、街全体で団結して新たな風土づくりに取り組んでいくべきだと思っています。
未来戦略の京都ナンバーワンとなり、最先端で挑戦を続けたい
今後は、社内のトップダウンとボトムアップの両立を図りながら、独自のスタンスで親身な支援を続けていきたいと考えています。組織としては、総合経営株式会社を中核に置き、グループ内での異動やローテーションができる体制にすることで、強い組織づくりをしていきたいところです。
そして10年後には、京都に本社を置く会計事務所として、未来戦略の分野ではナンバーワンになりたいと思っています。中小、中堅企業からの厚い信頼によって、財務から新事業の幅広い支援を任せていただけるようになり、社外CFO(最高財務責任者)の経営人財を最も多く輩出できる事務所となることが最大の目標です。長期的プランの提案では、ビッグ4を目指したい考えです。業界に先立って挑戦を続けていくことで、常に最先端をいく事務所でありたいと思っています。
これから「未来戦略会計」に注力していくにあたっては、現状に満足せず、常に意欲的な方を採用していきたいと思っています。私たちの業種は、目の前の月次業務などで手いっぱいになってしまい、作業としてこなすだけになってしまうこともあります。しかし仕事が作業となってしまっている担当者には、経営者様は相談したいとは思わないはずです。経営者様とのフラットで近い距離感は維持しながら、目線は高く、独自の組織をつくり上げていきたいと思っています。
独自性を高めていくにあたり、コンサルティングやブランディング、補助金申請などを行っている小規模事業者を、グループ内の総合経営デザインで引き継げたらとも考えています。エリアはグループ3拠点に近い、名古屋、京阪神、滋賀県です。東京23区も進出先として検討しています。前進し続けたい事業者様、事務所様、税理士・会計士の皆様のお声かけをお待ちしております。
会社概要
社名 | 総合経営グループ |
創立年 | 1984年 |
代表者名 | 代表 長谷川 佐喜男 / 副代表 長谷川 真也 |
資本金 | 6000万円 |
事業エリア |
京都事務所(本社)
604-0847 京都市中京区烏丸通二条下ル秋野々町529番地 ヒロセビル9F |
東海事務所
491-0858 愛知県一宮市栄4-1-5 エースリービル3F |
|
滋賀事務所
520-0802 滋賀県大津市馬場二丁目6番13号 T.H.51ビル2階 |
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本社住所 |
604-0847 京都府京都市中京区烏丸通二条下ル秋野々町529番地 ヒロセビル9F |
事業内容 | 【法人サービス】 会計顧問、税務顧問 会計監査(公認会計士業務) 未来戦略=経営支援 スタートアップ支援 事業承継(組織再編含む) M&A 【非営利法人サービス】 ・医療法人・クリニック 会計税務顧問、経営支援、事業承継支援、M&A支援、設立支援、会計監査、経理代行 ・公益法人 会計税務顧問、経営支援、設立支援、会計監査、経理代行、定期報告書等届出支援 ・社会福祉法人 会計税務顧問、経営支援、事業承継支援、M&A支援、設立支援、会計監査、経理代行、社会福祉充実計画策定支援 【個人サービス】 確定申告 個人事業主、不動産オーナー、副業、開業支援 相続税・贈与税・相続コンサルティング業務 ファイナンシャルプランニング |
URL |
https://www.sogokeiei.co.jp/
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会社沿革
1984年 | 長谷川公認会計士事務所 設立 |
1988年 | 株式会社財産コンサルタンツ 設立 |
1990年 | 総合経営株式会社 設立 株式会社M&Aパートナーズ 設立 |
2005年 | 税理士法人総合経営 設立 |
2009年 | 新公益支援コンサルタンツ株式会社 設立 |
2013年 | 事業承継型M&Aにより、税理士法人総合経営(京都オフィス)が青山会計を引き継ぎ、税理士法人総合経営一宮事務所(東海オフィス)となる |
2015年 | 長谷川真也が一宮事務所所長に就任 長谷川公認会計士事務所 設立 |
2016年 | 平安監査法人 設立 TGS株式会社 設立 |
2019年 | シリコンバレーに J FORWARD Inc 設立(海外進出支援) 税理士法人総合経営京都事務所から滋賀事務所が独立 税理士 武村治寿が所長就任 |
2023年 | 総合経営デザイン株式会社 設立 |
総合経営グループの経営資源引継ぎ募集情報
公開日:2024/08/29
※本記事の内容および所属名称は2024年8月現在のものです。現在の情報とは異なる場合があります。