事業承継を行う中小企業を支援する「事業承継・引継ぎ補助金」が、2022年4月22日から申請受付を開始しました。昨年度と比較して、補助額が向上するなど、より活用しやすくなっています。しかしながら、補助対象者であるにも関わらず、制度をご存知なく、事業承継を進めていらっしゃる経営者様も少なからずいらっしゃいます。今回は、制度を有効活用するための効率的な情報収集方法をご紹介します。
事業承継を行う中小企業を支援する「事業承継・引継ぎ補助金」が、2022年4月22日から申請受付を開始しました。昨年度と比較して、補助額が向上するなど、より活用しやすくなっています。しかしながら、補助対象者であるにも関わらず、制度をご存知なく、事業承継を進めていらっしゃる経営者様も少なからずいらっしゃいます。今回は、制度を有効活用するための効率的な情報収集方法をご紹介します。
「M&A仲介報酬500万円のうち、300万円も補助金が出るの??」
事業譲渡を進めている経営者様のリアルな声です。
「はい。補助率三分の二ですので333万円です。仲介報酬の三分の一と消費税50万円は社長のご負担になります」
「総額550万円のうち333万円か。大きい金額だね。実は、会社を譲渡した後、収入が途絶えるでしょ。今後の生活もあるし、いろいろ不安でね。情報ありがとう。」
こちらの経営者様は、5月31日の締切りに向けて、ご自身で申請にチャレンジすることとなりました。
「補助金の情報は経営者仲間から聞くけど、自社が対象なのか、どの費用が認められるのか、調べてみたけど、結局よくわからなくて。」
日々激務の経営者様が、ご自身で調べてみた結果、知りたい情報が入手できない場合、徒労感を持たれるのも当然といえます。通常の調査業務でしたら社員さんに頼めても、事業承継案件は相談できない事情もあります。
補助金情報を調べる方法について、結論を言いますと、
「ご自身で調べずに、専門家に相談する」に尽きます。
金融機関のご担当や加入されている商工団体等の相談窓口の皆様などです。
理由は二つあります。「調査時間の節約」と「情報の正確性」です。
① 調査時間を節約できる
事業承継補助金の詳しい情報を検索していくと「公募要領」に行き着きます。申請に必要な情報が網羅されていますので、読み進めることでお探しの情報が見つかります。しかし、公募要領を開いた途端、その情報量に驚かれる経営者様も多くいらっしゃいます。特に事業承継引継ぎ補助金は、三つの類型に分かれていて、公募要領も三種類あります。
参考:事業承継引継ぎ補助金・公募要領(公募要領等ダウンロードページ)
この情報量の中から知りたい情報にたどり着くのに、何時間を要するでしょうか。さらに「申請を行う者は、交付規程及び公募要領等を熟読のうえ、規定された内容を十分に理解して、正しく申請を行い、補助金を受給すること」と書かれています。果たして熟読すれば理解できるのか?熟読時間が無駄にならないか?不安になるほどの情報量です。
補助金の専門家は、日常的に様々な種類の公募要領に接しているため、補助金独特の用語や規定に精通しています。加えて、数々のご相談に応じてきた実績もあることから、わかりやすい言葉に変換してお答えいただける可能性があります。このため、時間節約の観点から、常に最新情報を収集している専門家に相談することをお勧めします。
② 正しい情報を入手できる
「専門家活用事業の申請を検討している経営者様と、すでにアドバイザー契約を結んでしまいました。交付決定後に、再契約が必要ですよね?」
これは、私たちが実際にM&Aアドバイザー様からいただいたご相談です。
「ご質問はごもっともです。この条項の解釈は難しかったため、事務局に確認しました。結果は、契約の内容によります。最終契約ではなく、専門家契約のみであれば、再契約は不要です。」
この例のように、公募要領を熟読している専門家でも、解釈が難しい条項があります。その場合、行政の補助金サイトに記載されている「問い合わせ窓口」に電話で問い合わせ、正確に理解するまで確認しています。専門家のこうした活動によって、経営者様は、相談した際に正しい情報を入手でき、その後の申請作業をスムーズに進められる効果が高まります。
なお、「問い合わせ窓口」から回答をいただく日数は、早ければ当日ですが、1週間程度かかる場合もあります。専門家にご相談される場合は、お時間に余裕を持たれるとよいでしょう。
ツグナラコンサルタントは、地域の事業承継の課題解決に向けた取組みに加え、公的支援施策の申請もご支援しています。お困りの際はお気軽にご相談ください。
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