会津若松
会津若松市
牧之原市
引継ぎ実績あり
美容室の運営を中心に、福祉・広告デザイン・モデルエージェンシー・製茶業を手がける
株式会社リンクサプライ
目の前のお客様に喜んでいただくために、多角的な事業展開に挑戦する
経営理念
目の前の人に喜んでいただくことこそが、私たちの喜びです。
代表者メッセージ
私たちは美容業界を主軸とし、常に目の前の方々に喜んで頂くことを考えています。
目の前の人に喜んでいただくことこそが、私たちの喜びです。
美容室は、現在でも圧倒的多数が個人規模経営にとどまっている状態ですが、様々なリスクや問題点が存在します。私たちは旧態依然の個人規模経営から脱却し、生涯美容に携わる者として個人規模では拭いきれないリスクと問題点を組織的経営でカバーします。そして、スタッフ及びその家族の繁栄と共に、人に喜んでいただく社会的貢献のできる企業を目指します。
支持されるブランドとは、単なるイメージではなく、そこで働く個人の努力によって創られるものです。企業のブランド化は戦略だけで達成できるものではないのです。
一人一人のたゆまない自己啓発が企業の価値を、企業ブランドを構築すると考えています。
心のこもった「おもてなし」を提供できるスタッフが居るからこそ、サービス業には価値があるのです。デザイナーはとにかく理論やデザインばかりに比重がいってしましますが、理論を勉強する前にはお客様が存在し、お客様の満足を得るためのデザインということを常に忘れてはなりません。
首尾一貫した「発言は責任を生み行動は本質を知る」の精神で、仕事をすることが「技術商品力」「接客のよさ」「雰囲気のよさ」の3つの現場力をバランス良く保つ繁盛店への条件となります。
代表取締役 鈴木 稔
私たちのこだわり
美容師の母の背中を見て育ち、自らも一流のサービスを提供する美容師に
1990年に美容師の母が会津若松市内に資生堂銀座美容室を創業しました。この美容室が弊社、株式会社リンクサプライの原点となります。幼少の頃から母の仕事姿をずっと間近で見ていながらも美容師になろうと考えたことはありませんでしたが、私も何らかの形で人を喜ばせるための仕事がしたいという職業観は養われていたのかもしれません。
会計専門学校卒業後、飲料メーカーで働き始めた1年目の頃、このまま会社員として働き続けるよりも、自分が美容師になって理想の店舗づくりに挑戦したいと思うようになりました。母に相談したところ特に反対されず、会社を退職して美容専門学校に通い美容師の資格を取得しました。いずれは自分の力で理想のお店を持ちたいという想いは変わりなくありましたが、まずは母のお店を人気の美容室にすることを目標としました。会津若松市の郊外にある、小さなこの美容室まで多くのお客様が足を運んでくれるような店舗にできれば、集客力そしてその先のマーケティングに繋がると考えたからです。
修行のつもりで一生懸命仕事に取り組み、他にも情報収集や経営に関する勉強も行いました。学びを通じて気付いたのは、知識も大事ではありますが、一番は目の前のお客様に誠心誠意対応するということです。美容業界の商売は新規のお客様に喜んでいただき、「また来たいな」と思ってもらえることが重要です。リピートしていただけるにはどうしたらいいのかと試行錯誤し7年間ひたすら頑張って、母が創業した資生堂銀座美容室を繁盛店にすることができました。この7年間で接客の心得やお客様に満足いただける店舗づくりについての基礎を身に付けました。
2002年には2店舗目であるブローチェを開業し、翌年には株式会社リンクサプライを設立し代表取締役に就任しました。ブローチェを開業するにあたっては、より付加価値の高いサービスを提供できる店舗づくりをしようと考えました。髪の毛を切るという行為に対してはカット料金がかかります。店によっては1000円のところもあれば5000円のところもあり、この差は5倍にもなります。弊社では近隣の他店舗よりも料金を高価格帯に設定し、一流の技術を提供しながら心からくつろいでいただけるような美容室にすることで差別化を図ろうと考えました。
お客様に満足していただくために技術力を磨く教育やおもてなしの精神などの教育に注力し、創業以来一貫して質の高いスタッフの育成を行なっています。一方でブローチェ開店までは現場の最前線で仕事をしていたので、経理や財務面は得意な人財に任せました。また、地元の経営コンサルタントの力も借り、組織としての経営力を向上することができました。出店速度も年々上がり、2023年現在、福島県内において美容室だけで16店舗運営しています。
製茶業と介護事業は美容室のサービスから生まれた
私たちブローチェグループには株式会社ヴェルリンクという介護の会社があり、デイサービス、介護施設の運営をしています。事業開始は、病院に勤める父からデイサービスについて教えてもらったことがきっかけとなりました。デイサービスは、介護保険を使い食事・入浴・レクリエーション等で高齢の方の生活を支援する施設であり、サービス業の要素が強いのではないかと思ったのです。美容の会社という点を活かして利用者にヘアセットやメイクを施し、利用者様にきれいになってもらえば本人も送り出したご家族も喜んでくれると確信し、2005年にデイサービス・ベルハウスを美容特化型デイサービス施設として設立し、サービスを開始したところ大反響をいただきました。
しかし介護保険適用事業では、国で決められたサービス以外は適用外になってしまうため、美容サービスはやむを得ず中止しましたが、高齢化という時代の後押しもあり、その後も介護事業としてデイサービス、介護施設を運営しています。現在では大手飲食業者が介護事業に参入して食事のおいしい施設を運営するなど、特徴のある施設が増え介護業界も大きく変わりつつあります。美容特化型のデイサービス施設も需要はあると考えているので、今後も方向性を探っていきたいと思っています。
もう一つグループ会社としては、ティートリコという製茶業の会社が静岡にあります。この会社設立のきっかけも美容室でのサービスが関係しています。ブローチェ・リコという店舗を出店する際、新たなサービスを模索するため自分たちが行ってきた既存サービスについて振り返っていました。そこでお客様にお出ししているほうじ茶、紅茶、ジュースなどのサービスティーを、ひと手間かけたハーブティーやフルーツティーにしてはどうだろうという案が出ました。ちょうど海外土産でもらったハーブティーが手元にたくさんあったため、サービスとしてハーブティーを出してみるとお客様に「すごく美味しいね。これ売ってるの?」と尋ねられ、美容室の店舗にて技術メニューやヘッドケア商品以外にも商品の購入ニーズがあるのだと大変驚きました。
全国の美容室でお客様1人につき1杯のサービスティーが提供されているとするならば、消費されているサービスティーは膨大な数になります。弊社オリジナルのサービスティーを開発してお茶を販売できれば、サービスティーはサービスとしての経費ではなく商品をPRするための試飲ということになります。しかし当時の私はお茶の知識が全くなかったため、まずは自分がハーブティーやフルーツティーはどのようなものなのかを勉強しました。福島県三春町にあった三春ハーブ花ガーデン(現BRITOMART)の中に研究所を作り、ハーブやお茶について一から研究をはじめました。数ある美容室の中から弊社の店舗に足を運んでいただいたお客様に感動を与えられる、最高のおもてなしにつながるお茶でなければ、自分自身が納得できなかったのだと思います。新たな商品の一つにと始めたお茶の開発でしたが、その商品のゴールは売ることではなく、お客様に喜んでいただくことにありました。
結果、静岡の会社の支援を受けながらティートリコとして商品化することができ、美容室のサービスティーとして大変なご好評をいただきました。震災を機に生産や全ての拠点を静岡に移し、現在は全国の美容室に向けて卸販売するだけでなく、デパートや雑貨店等の色々な場所で販売しています。
美容学校の運営サポートを開始、サロン実践型カリキュラムを導入
今、他の業界と同様に美容業界も人手不足が深刻な問題となっています。美容室は美容師がいないことには成り立たないので、安定的に人財を確保することが美容室経営の一番の課題となります。そのため採用担当は全国の美容学校を渡り歩いて人財確保に必死です。そこで美容学校を開校したいと県に相談をしたところ、現代は少子化ということもあり学校の新設はなかなか認められません。そんな時に会津の美容学校が閉校の準備をしていると聞きました。その学校は私の母校であり、運命的な縁を感じました。母校が存続の危機にあると知った時には衝撃を受けましたが、母校の素晴らしさは卒業生である私が一番理解しており、これほどの良縁はないとその学校であるAIZUビューティーカレッジを存続すべくサポートさせていただくこととしました。地域の方に支持していただき、このお話しをいただけたのだと思うととても有難く、身の引き締まる想いです。
存続に向け準備しているタイミングで退職した教員もいましたが、残る全ての教員を引き受けて運営を存続することができました。学校を存続することで、その地域における業界への人財確保の課題が少しでも解決できればと思っています。
通常の美容学校は国家資格に合格するためだけのカリキュラムを組み、ひたすら合格のための授業を行うことが多いのですが、AIZUビューティーカレッジは、実用的なサロンワークを取り入れたカリキュラムで、美容師として必要な技術力を磨いていく「サロン実践型美容師養成校」として運営しております。
「目の前の人に喜んでいただく」ために社員主体でルールブックを作成
現在、グループ全体で250名の社員(契約社員含む)がおり、経営理念はグループ全体の理念でもあります。私たちにとって一番幸せなのは、目の前にいるお客様が満足し、笑顔になっていただくことです。母と2人で資生堂銀座美容室を運営していた時から、お客様第一のサービスを実現したいと強く思っていたため、弊社設立の際に迷わず「目の前の人に喜んでいただくことこそが私達の喜びです。」を理念としました。理念は社員に理解してもらう事が最も大切なので、分かりやすく簡潔にしており、定期的な会議などでは必ず唱和し、社員に浸透させています。
弊社の特徴としては現場主義ということが挙げられます。店舗スタッフには、店舗で仕事がしやすい環境づくりに努め、お客様に喜んでいただくためにはどうすればよいかということだけに集中し実践してほしいと思っています。その一環として毎年スタッフ主体で各店舗に「SOUP」というルールブックの作成をしています。SOUPという名前には体に染み込ませるという意味が込められており、ルールを体全体に浸透させるようなイメージです。会社が一方的にルールを決めるのではなく、現場のスタッフ全員で決めてもらい、例えば、朝は気持ちの良い挨拶をしましょうというような簡単なことから気付いたことを全部書いてもらっています。
テキストとして残すことでスタッフと会社の成長を可視化しています。毎年ルールを書き加えていくため冊子は厚く重くなっていますが、これは会社の歴史の重みでもあると考えているため、今後いくら増えてもシステム管理はせず、あえて重さを感じることのできる冊子として実物管理していく方針です。社外の方にも見ていただくことができ、弊社で働く前から会社の事や働き方が分かると好評な上、同業者からは組織づくりの参考のために欲しいとの声を受けて販売も行っています。
それぞれに合った働き方を選択することで、良質なサービスや業界発展につなぐ
約250名の社員(契約社員含む)は、それぞれが自分らしい働き方に合った雇用形態で働いています。社員一人一人に暮らし方や生き方があるように、雇用形態も出来る限り多様であるべきかと考えています。そのため働き方を選んでもらえるように選択肢を揃えており、社員としての雇用、業務委託契約、短時間勤務制度等を設けています。美容業は土日も営業日のため子育てや家庭との両立が難しいイメージがあるかもしれませんが、弊社ではお客様に迷惑さえかけなければ、土日祝日を休日とすることや早めの時間に終業することも可能です。
また業界では一人前に育つ20代から30代の頃にちょうど結婚・出産と重なって退職してしまう女性が多い傾向ではありますが、会社全体で仕事と家庭の両立を応援する環境づくりをしているため、社員の定着率が高く、良質なサービスにも繋がっていると感じています。また、キャリアを積んだ社員からは、店舗経営に挑戦したいという声が上がることもあり、弊社では人づくりや地域貢献の一環として経営人財を育てる取組みを行っています。分社化についてもポジティブにとらえているため、独立志向の社員にもキャリアプランを用意し、のれん分けをする道も準備しています。社員に働き方やキャリアプランの選択肢を増やすことで、業界発展や地域の経済活性にも繋げていければ本望です。
美容事業を軸に地域貢献し、事業拡大や海外展開を加速させる
母体である美容事業にて、良いサービスを提供することがまず第1の地域貢献だと思っています。地域で事業を営み、サービスを広げていくためにも、自社内のコンテンツでは補えないような事業を展開する地元の企業様や、自社の事業にメリットになる案件があればぜひ迎え入れたいと思っています。今具体的に探している案件が2つあります。
1つ目は美容室で使うタオルを専門で洗濯してくれるクリーニング店等の企業様です。美容室のタオルは店で洗濯し、乾燥させて畳むところまでスタッフが行っていますが、美容室ではタオルを大量に使用するため洗濯にも時間がかかり、その分スタッフがお客様と向き合う時間が減ってしまいます。一時期はリースタオルを利用していたこともありますが、個別対応ができないため、私たちが望むようなふわふわでいい香りのする仕上がりにならないのです。お客様のためにも使用感のいいタオルを用意したいので、弊社のタオルを専門で洗濯してくれる企業様を、ぜひグループとして迎え入れたいです。
2つ目はスタッフの昼食を提供していただける弁当店などの食品関連企業様です。美容師は忙しくなかなか食事をとる時間がとれないため、空いた時間にさっと食べられるようなお弁当などの食事を提供する企業様がグループにあれば社員も喜ぶのではないかと考えています。
この2つの希望以外にも、事業拡大のため、同業種の引き継ぎも希望しています。弊社ではティートリコ製造工場など2回のM&A実績があります。現代はM&Aによって事業を大幅に拡大することできる時代であり、柔軟に変化し未来を創り上げていけることこそが協業の醍醐味だと考えています。これまで仕事を楽しみながらも一生懸命取り組んできたことが、いいご縁に巡り合えた理由なのではないかと思っており、今後も協力の輪を広げていくことで弊社も地域も発展していけるだろうと考えています。
また、今まで介護事業や製茶事業を0から立ち上げてきたように、やはり0から1を創りあげるような挑戦が好きで、2014年には同じ志を持つ、複数社の社長とコンソーシアムを立ち上げ、ベトナムにJファーストTokyoという美容室を展開しました。何も知らない異国の地でお店をやることはリスクが大きいですが、次の世代に挑戦を伝えるためにも自分たちがやらなければという使命感から出店しました。今後は事業拡大のためにホールディングス化も検討しているほか、ベトナムでも複数の店舗を展開していきたいと考えています。
美容師の母の背中を見て育ち、自らも一流のサービスを提供する美容師に
1990年に美容師の母が会津若松市内に資生堂銀座美容室を創業しました。この美容室が弊社、株式会社リンクサプライの原点となります。幼少の頃から母の仕事姿をずっと間近で見ていながらも美容師になろうと考えたことはありませんでしたが、私も何らかの形で人を喜ばせるための仕事がしたいという職業観は養われていたのかもしれません。
会計専門学校卒業後、飲料メーカーで働き始めた1年目の頃、このまま会社員として働き続けるよりも、自分が美容師になって理想の店舗づくりに挑戦したいと思うようになりました。母に相談したところ特に反対されず、会社を退職して美容専門学校に通い美容師の資格を取得しました。いずれは自分の力で理想のお店を持ちたいという想いは変わりなくありましたが、まずは母のお店を人気の美容室にすることを目標としました。会津若松市の郊外にある、小さなこの美容室まで多くのお客様が足を運んでくれるような店舗にできれば、集客力そしてその先のマーケティングに繋がると考えたからです。
修行のつもりで一生懸命仕事に取り組み、他にも情報収集や経営に関する勉強も行いました。学びを通じて気付いたのは、知識も大事ではありますが、一番は目の前のお客様に誠心誠意対応するということです。美容業界の商売は新規のお客様に喜んでいただき、「また来たいな」と思ってもらえることが重要です。リピートしていただけるにはどうしたらいいのかと試行錯誤し7年間ひたすら頑張って、母が創業した資生堂銀座美容室を繁盛店にすることができました。この7年間で接客の心得やお客様に満足いただける店舗づくりについての基礎を身に付けました。
2002年には2店舗目であるブローチェを開業し、翌年には株式会社リンクサプライを設立し代表取締役に就任しました。ブローチェを開業するにあたっては、より付加価値の高いサービスを提供できる店舗づくりをしようと考えました。髪の毛を切るという行為に対してはカット料金がかかります。店によっては1000円のところもあれば5000円のところもあり、この差は5倍にもなります。弊社では近隣の他店舗よりも料金を高価格帯に設定し、一流の技術を提供しながら心からくつろいでいただけるような美容室にすることで差別化を図ろうと考えました。
お客様に満足していただくために技術力を磨く教育やおもてなしの精神などの教育に注力し、創業以来一貫して質の高いスタッフの育成を行なっています。一方でブローチェ開店までは現場の最前線で仕事をしていたので、経理や財務面は得意な人財に任せました。また、地元の経営コンサルタントの力も借り、組織としての経営力を向上することができました。出店速度も年々上がり、2023年現在、福島県内において美容室だけで16店舗運営しています。
製茶業と介護事業は美容室のサービスから生まれた
私たちブローチェグループには株式会社ヴェルリンクという介護の会社があり、デイサービス、介護施設の運営をしています。事業開始は、病院に勤める父からデイサービスについて教えてもらったことがきっかけとなりました。デイサービスは、介護保険を使い食事・入浴・レクリエーション等で高齢の方の生活を支援する施設であり、サービス業の要素が強いのではないかと思ったのです。美容の会社という点を活かして利用者にヘアセットやメイクを施し、利用者様にきれいになってもらえば本人も送り出したご家族も喜んでくれると確信し、2005年にデイサービス・ベルハウスを美容特化型デイサービス施設として設立し、サービスを開始したところ大反響をいただきました。
しかし介護保険適用事業では、国で決められたサービス以外は適用外になってしまうため、美容サービスはやむを得ず中止しましたが、高齢化という時代の後押しもあり、その後も介護事業としてデイサービス、介護施設を運営しています。現在では大手飲食業者が介護事業に参入して食事のおいしい施設を運営するなど、特徴のある施設が増え介護業界も大きく変わりつつあります。美容特化型のデイサービス施設も需要はあると考えているので、今後も方向性を探っていきたいと思っています。
もう一つグループ会社としては、ティートリコという製茶業の会社が静岡にあります。この会社設立のきっかけも美容室でのサービスが関係しています。ブローチェ・リコという店舗を出店する際、新たなサービスを模索するため自分たちが行ってきた既存サービスについて振り返っていました。そこでお客様にお出ししているほうじ茶、紅茶、ジュースなどのサービスティーを、ひと手間かけたハーブティーやフルーツティーにしてはどうだろうという案が出ました。ちょうど海外土産でもらったハーブティーが手元にたくさんあったため、サービスとしてハーブティーを出してみるとお客様に「すごく美味しいね。これ売ってるの?」と尋ねられ、美容室の店舗にて技術メニューやヘッドケア商品以外にも商品の購入ニーズがあるのだと大変驚きました。
全国の美容室でお客様1人につき1杯のサービスティーが提供されているとするならば、消費されているサービスティーは膨大な数になります。弊社オリジナルのサービスティーを開発してお茶を販売できれば、サービスティーはサービスとしての経費ではなく商品をPRするための試飲ということになります。しかし当時の私はお茶の知識が全くなかったため、まずは自分がハーブティーやフルーツティーはどのようなものなのかを勉強しました。福島県三春町にあった三春ハーブ花ガーデン(現BRITOMART)の中に研究所を作り、ハーブやお茶について一から研究をはじめました。数ある美容室の中から弊社の店舗に足を運んでいただいたお客様に感動を与えられる、最高のおもてなしにつながるお茶でなければ、自分自身が納得できなかったのだと思います。新たな商品の一つにと始めたお茶の開発でしたが、その商品のゴールは売ることではなく、お客様に喜んでいただくことにありました。
結果、静岡の会社の支援を受けながらティートリコとして商品化することができ、美容室のサービスティーとして大変なご好評をいただきました。震災を機に生産や全ての拠点を静岡に移し、現在は全国の美容室に向けて卸販売するだけでなく、デパートや雑貨店等の色々な場所で販売しています。
美容学校の運営サポートを開始、サロン実践型カリキュラムを導入
今、他の業界と同様に美容業界も人手不足が深刻な問題となっています。美容室は美容師がいないことには成り立たないので、安定的に人財を確保することが美容室経営の一番の課題となります。そのため採用担当は全国の美容学校を渡り歩いて人財確保に必死です。そこで美容学校を開校したいと県に相談をしたところ、現代は少子化ということもあり学校の新設はなかなか認められません。そんな時に会津の美容学校が閉校の準備をしていると聞きました。その学校は私の母校であり、運命的な縁を感じました。母校が存続の危機にあると知った時には衝撃を受けましたが、母校の素晴らしさは卒業生である私が一番理解しており、これほどの良縁はないとその学校であるAIZUビューティーカレッジを存続すべくサポートさせていただくこととしました。地域の方に支持していただき、このお話しをいただけたのだと思うととても有難く、身の引き締まる想いです。
存続に向け準備しているタイミングで退職した教員もいましたが、残る全ての教員を引き受けて運営を存続することができました。学校を存続することで、その地域における業界への人財確保の課題が少しでも解決できればと思っています。
通常の美容学校は国家資格に合格するためだけのカリキュラムを組み、ひたすら合格のための授業を行うことが多いのですが、AIZUビューティーカレッジは、実用的なサロンワークを取り入れたカリキュラムで、美容師として必要な技術力を磨いていく「サロン実践型美容師養成校」として運営しております。
「目の前の人に喜んでいただく」ために社員主体でルールブックを作成
現在、グループ全体で250名の社員(契約社員含む)がおり、経営理念はグループ全体の理念でもあります。私たちにとって一番幸せなのは、目の前にいるお客様が満足し、笑顔になっていただくことです。母と2人で資生堂銀座美容室を運営していた時から、お客様第一のサービスを実現したいと強く思っていたため、弊社設立の際に迷わず「目の前の人に喜んでいただくことこそが私達の喜びです。」を理念としました。理念は社員に理解してもらう事が最も大切なので、分かりやすく簡潔にしており、定期的な会議などでは必ず唱和し、社員に浸透させています。
弊社の特徴としては現場主義ということが挙げられます。店舗スタッフには、店舗で仕事がしやすい環境づくりに努め、お客様に喜んでいただくためにはどうすればよいかということだけに集中し実践してほしいと思っています。その一環として毎年スタッフ主体で各店舗に「SOUP」というルールブックの作成をしています。SOUPという名前には体に染み込ませるという意味が込められており、ルールを体全体に浸透させるようなイメージです。会社が一方的にルールを決めるのではなく、現場のスタッフ全員で決めてもらい、例えば、朝は気持ちの良い挨拶をしましょうというような簡単なことから気付いたことを全部書いてもらっています。
テキストとして残すことでスタッフと会社の成長を可視化しています。毎年ルールを書き加えていくため冊子は厚く重くなっていますが、これは会社の歴史の重みでもあると考えているため、今後いくら増えてもシステム管理はせず、あえて重さを感じることのできる冊子として実物管理していく方針です。社外の方にも見ていただくことができ、弊社で働く前から会社の事や働き方が分かると好評な上、同業者からは組織づくりの参考のために欲しいとの声を受けて販売も行っています。
それぞれに合った働き方を選択することで、良質なサービスや業界発展につなぐ
約250名の社員(契約社員含む)は、それぞれが自分らしい働き方に合った雇用形態で働いています。社員一人一人に暮らし方や生き方があるように、雇用形態も出来る限り多様であるべきかと考えています。そのため働き方を選んでもらえるように選択肢を揃えており、社員としての雇用、業務委託契約、短時間勤務制度等を設けています。美容業は土日も営業日のため子育てや家庭との両立が難しいイメージがあるかもしれませんが、弊社ではお客様に迷惑さえかけなければ、土日祝日を休日とすることや早めの時間に終業することも可能です。
また業界では一人前に育つ20代から30代の頃にちょうど結婚・出産と重なって退職してしまう女性が多い傾向ではありますが、会社全体で仕事と家庭の両立を応援する環境づくりをしているため、社員の定着率が高く、良質なサービスにも繋がっていると感じています。また、キャリアを積んだ社員からは、店舗経営に挑戦したいという声が上がることもあり、弊社では人づくりや地域貢献の一環として経営人財を育てる取組みを行っています。分社化についてもポジティブにとらえているため、独立志向の社員にもキャリアプランを用意し、のれん分けをする道も準備しています。社員に働き方やキャリアプランの選択肢を増やすことで、業界発展や地域の経済活性にも繋げていければ本望です。
美容事業を軸に地域貢献し、事業拡大や海外展開を加速させる
母体である美容事業にて、良いサービスを提供することがまず第1の地域貢献だと思っています。地域で事業を営み、サービスを広げていくためにも、自社内のコンテンツでは補えないような事業を展開する地元の企業様や、自社の事業にメリットになる案件があればぜひ迎え入れたいと思っています。今具体的に探している案件が2つあります。
1つ目は美容室で使うタオルを専門で洗濯してくれるクリーニング店等の企業様です。美容室のタオルは店で洗濯し、乾燥させて畳むところまでスタッフが行っていますが、美容室ではタオルを大量に使用するため洗濯にも時間がかかり、その分スタッフがお客様と向き合う時間が減ってしまいます。一時期はリースタオルを利用していたこともありますが、個別対応ができないため、私たちが望むようなふわふわでいい香りのする仕上がりにならないのです。お客様のためにも使用感のいいタオルを用意したいので、弊社のタオルを専門で洗濯してくれる企業様を、ぜひグループとして迎え入れたいです。
2つ目はスタッフの昼食を提供していただける弁当店などの食品関連企業様です。美容師は忙しくなかなか食事をとる時間がとれないため、空いた時間にさっと食べられるようなお弁当などの食事を提供する企業様がグループにあれば社員も喜ぶのではないかと考えています。
この2つの希望以外にも、事業拡大のため、同業種の引き継ぎも希望しています。弊社ではティートリコ製造工場など2回のM&A実績があります。現代はM&Aによって事業を大幅に拡大することできる時代であり、柔軟に変化し未来を創り上げていけることこそが協業の醍醐味だと考えています。これまで仕事を楽しみながらも一生懸命取り組んできたことが、いいご縁に巡り合えた理由なのではないかと思っており、今後も協力の輪を広げていくことで弊社も地域も発展していけるだろうと考えています。
また、今まで介護事業や製茶事業を0から立ち上げてきたように、やはり0から1を創りあげるような挑戦が好きで、2014年には同じ志を持つ、複数社の社長とコンソーシアムを立ち上げ、ベトナムにJファーストTokyoという美容室を展開しました。何も知らない異国の地でお店をやることはリスクが大きいですが、次の世代に挑戦を伝えるためにも自分たちがやらなければという使命感から出店しました。今後は事業拡大のためにホールディングス化も検討しているほか、ベトナムでも複数の店舗を展開していきたいと考えています。
ツグナラ専門家による紹介
担当専門家:株式会社ケーエフエス 株式会社ケーエフエスの詳細
多角化経営やM&Aのご実績があり、地域から絶大な信頼を得ている企業です。どんな事業でも手掛ける上で死守すべきは「目の前にいる人にいかに喜んでいただけるか」であるとする社長の経営スタンスは、地域活性・創生になくてなならないものです。まさに福島を代表する素晴らしい企業です。
会社概要
社名 | 株式会社リンクサプライ |
創立年 | 2001年 |
代表者名 | 代表取締役 鈴木 稔 |
資本金 | 1000万円 |
事業エリア |
KORIYAMA office
福島県郡山市駅前2丁目11-1 BIGi MOLTI 1F |
本社住所 |
965-0042 福島県会津若松市大町2-14-23 |
事業内容 | 美容室・ブライダル事業,デザイン制作,美容専門学校の運営委託業務 |
URL |
https://linksupply.co.jp/mp/
|
会社沿革
1988年 | 「資生堂銀座美容室」を会津若松市神指町に創業 |
1996年 | 「資生堂銀座美容室」を有限会社鈴木ヘア・クリニックとして法人化 「資生堂銀座美容室」を改装し銀座美容室に店名変更 |
2002年 | 会津若松市大町に「ブローチェ」開業 |
2003年 | 株式会社リンクサプライ設立 |
2004年 | 会津若松市大町に「ブローチェ・リコ」開業 「ブローチェ」を有限会社フリーコードとして分社設立 喜多方市に「ブローチェ・ココア」開業に伴い有限会社ブローチェ・ココア喜多方店を設立 |
2005年 | グループ介護部門会社として株式会社ヴェルリンク設立 喜多方市に通所介護支援事業所、居宅支援介護事業所、訪問介護支援事業所として「デイサービス・ベルハウス」開業 |
2006年 | 東京都世田谷区に「ブローチェ下北沢店」開業 ファイテン株式会社のエリアディーラーとして、「ファイテンビューティーサプライ会津・郡山」設立 |
2007年 | 福島市に「カラフルドット」開業 |
2008年 | 郡山市に「ブローチェAVEDA」を開業 |
2009年 | 会津中央病院の新棟建設に伴い「ファイテン・リラクゼーションサロン」開業 |
2010年 | 郡山市うすい百貨店10階に 「うすいビューティサロンズ・トランジット」開業 |
2011年 | 喜多方市に「介護付き有料老人ホームベルハウス」塩川開業 郡山市アティ郡山5階に 「ファイテン・リフレッシュサロン」開業 郡山市うすい百貨店10階に「TAT郡山店」開業 |
2012年 | 郡山市うすい百貨店3階にアパレル部門「プライド&アンスペック郡山うすい店」開業 須賀川市本町に「ブローチェ須賀川」開業。開業に伴い福島市のカラフルドットを移転統合する |
2013年 | 東京都港区にベトナム出店を目的とした共同設立会社「ジャパンビューティアソシエーション株式会社」設立 |
2014年 | 会津若松市神指町に「オレンジスタジオ会津若松」開業 会津若松市神指町に本店である銀座美容室の拡張リニューアルに伴い「アンジェリカガーデン」として開業 ベトナム・ホーチミンシティ1区に合弁会社としてジャパンビューティアソシエーションベトナム設立 ベトナム・ホーチミンシティ1区に複合美容室及びエステサロン「JファーストTOKYO」開業 並びに、美容学校「ジャパンビューティーアカデミー」開校 |
2015年 | アンジェリカバンビーナオープン ライジングコスメティクス株式会社設立 BROCHE AVEDA リニューアルオープン 福島美少女図鑑 創刊 |
2016年 | 本社竣工 |
2017年 | BROCHE須賀川店 リニューアルオープン |
2018年 | うすい百貨店10階に、うすいビューティガーデン開業 |
2019年 | 郡山駅前 BIGi MOLTI 1階に郡山事務所開設 福島美少女図鑑 MOLTI STUDIO オープン 株式会社リンクサプライ 企画制作本部 郡山オフィス開設 |
2020年 | 会津中央病院ファイテン・リラクゼーションサロンをBROCHE Wellnessとしてリニューアルオープン 美容室ホップスコッチオープン |
2021年 | 銀行保証付私募債 (福島銀行) 発行 郡山市にKANGOLとコラボしたKANGOL SALON郡山ノース店開業 いわきエリア初出店となる「ブローチェ lauka」開業 ネイルサロン「ミモザネイル」オープン |
2022年 | 喜多方市に「ホップスコッチフィーカ」オープン |
2023年 | 郡山市に「ブローチェmakana」開業 |
株式会社リンクサプライの経営資源引継ぎ募集情報
関連リンク
公開日:2023/08/31 (2023/09/21修正)
※本記事の内容および所属名称は2023年9月現在のものです。現在の情報とは異なる場合があります。