-お相手の譲渡企業様から本件についてご相談されたと聞きました。
そうですね。
同じ地域で会社経営をしていますが、先方様とは今まで面識がありませんでした。譲渡企業様は1997年創業で、我々も同年から弊社を設立していますので今思えば、同じ時代に同じ地域で切磋琢磨ビジネスを展開してきた戦友のようなものだったのかなと思っています。今回のご縁には本当に感謝しています。
このご縁のきっかけは、先方様が後継者不在のお悩みを栃木銀行にご相談され、サクシードの運営する地域中小企業の経営資源引継ぎをサポートするこの「ツグナラ」を活用したことによって実現しました。
-初めて本件について聞かれたときはどう思われましたか?
譲渡企業様は顧客がレンタル機器を導入する際のフレグランス選定、機器設置を含めた空間コンサルティング、アフターサポートとしてのメンテナンスをメインに事業を展開されていました。特にメンテナンスに注力されていて、顧客に合わせたオーダーメイドサービスで芳香状態や香りの調整をしている会社です。一方、弊社は綺麗にすることが使命の会社です。清掃後の空間は空気の透明感が違いますからそこに先方様の「フレグランスでの空間づくり」のノウハウが加わればお客様へ最高のホスピタリティの提供ができるのではと思いました。
-御社にとって本案件についての"親和性の高さ"はどのあたりに感じられましたか?
弊社の経営戦略としても、とても魅力を感じたのは事実です。弊社は今までも経営資源引継ぎの経験がありますが、そのどれもが将来の自社経営の在り方を考えたときにどのようなシナジー効果をもたらすかという目線で検討し、引き継ぐのか、引き継がないのか真剣に考えています。自社ビジネスにどうマッチするのか、自社とお相手企業様の従業員、全ステークホルダーをどう守れるのかと、これ以上ないくらい考えるんです。どこに親和性を感じているのかというブレない軸を一本作って考え抜くイメージですね。
ただ、今回の経営資源引継ぎについてはその"親和性の高さ"という点が複数ありました。一つは事業での親和性です。すこし冒頭にもお話しましたが、空間演出という部分は清掃業を行なっている弊社としては通ずる部分が多いです。さらに香りマーケティング市場は今後注目を集める成長市場であると考えていますので弊社のノウハウと、譲渡企業様のノウハウが融合されたときの効果は楽しみです。二つ目は先方の社長と奥様のビジネスに対する想いです。本件についてはこの二つ目の親和性が極めて高いと感じています。
-先方の社長と奥様のビジネス観に共感されたということですか?
まさにその通りです。お二人とは本案件を通じていろいろなことをお話しました。
社長と奥様とお二人で会社を立ち上げられ、マンションの一室からのスタートしご夫婦で簿記から勉強されたそうです。そして当時としてもまだニッチな香りマーケティング市場へと挑戦されたとのことです。住居用や睡眠時のアロマ、ホテルや公共の空間など人々の嗅覚へアプローチし快適な環境を提供することへのお二人の情熱と「事業にかかわる人たちを大切にする」という姿勢に感銘を受けました。
同じ地域に同じタイミングで志高く事業をされていた方々がいたことに嬉しく思い、このご縁を大切にしたいと思いました。
-成約に至った決め手を教えてください。
フェーズが進むごとに譲渡企業様のご提供されているサービス、そしてその事業に込められた想いは地域に必要な財産だと確信しました。
そして、改めて弊社の経営理念、そして経営方針を振り返りました。社員、お客様、そして社会のために、地域にとっての財産(譲渡企業)を引き受けることが必要だと強く感じたんです。
M&Aの土俵上では案件という言い方をしますが、本案件は弊社にとっては「良縁」ですね。
アドバンス=前進、進歩
-これからが楽しみですね
ありがとうございます。アドバンスサービスは合計6社になりました。今回の良縁で社員から4人目の社長が誕生しました。引き受けさせていただいた責任を全うするためにも、アドバンスサービスグループ全体で社員とお客様、お取引先から愛される会社であり続けられるよう邁進してまいります。
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